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ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 第5回目設定 残2ロット上場  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-03-09 07:17:12 | 日記

2025年03月09日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 第5回目設定 残2ロット上場]
ロシア漁業庁は、残枠となっている北部海域(バレンツ海)タラバガニ漁獲割当2ロットを上場して、2025年3月27日、この第5回目のオークションを実施すると発表した。
参加申請受付期限は同年3月25日までとなっている。
同庁は、2022年に用意された後、開催が延期されていたバレンツ海カニ漁獲割当オークション第2弾の5ロットの対象資源利用契約の試みを続けており、第1回目(スタート・プライス128億ルーブル)を2024年11月13日、以後、スタート・プライス下げを繰り返し、第2回目(同115億ルーブル)、2024年11月28日、そして第3回目(104億ルーブル)を年明け2025年1月23日に設定したが、それぞれ、受付期限日までに応札申請がなく不成立となった。
これを受け、同庁が、スタート・プライスを更に引下げ、第4回目(93億ルーブル)を2025年2月18日に実施を設定、参加申請期限までに、それぞれムルマンスクの“ポリャルヌイ・ロソスィ”(Полярный лосось)社が2ロット、“アークチスキー・ロソスィ”(Арктический лосось)社1ロット、計3ロットを提出、他に応札申請がなく、規則に従い無競争、スタート・プライス93億ルーブルで資源利用契約されることになった。
上場されていたは、向う15年間のタラバガニ漁獲割当5ロットで、3ロットは全長50m以上のカニ漁船建造、2ロットは大規模物流複合施設建設のそれぞれ付帯プロジェクトの実行が義務付けされていた。
第4回目で資源利用契約された3ロットの対象はいずれも漁船建造プロジェクトで、大規模物流複合施設建設プロジェクトの2ロットが残った。
今回、この大規模物流複合施設建設プロジェクト残枠2ロットを対象とする第5回目のスタート・プライスは更に下がり84億ルーブルの設定となる。
2019年の第1弾では、バレンツ海のタラバガニTAC設定の50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが44億ルーブル、落札者は、計308億ルーブルを支払うことになり、同様、加えて漁船建造プロジェクトが付帯義務となった。
14の漁業会社によって年間1万トンのタラバガニと7,100トンのズワイガニ(オピリオ)、そして4万5,000トンの魚類等を生産するロシア”北西漁業コンソーシアムSZRK”(Северо-Западный Рыбопромышленный Консорциум”СЗРК”)の代表セルゲイ・ネスヴェトフは、当該オークションの第1弾でさえ、莫大な金融債務を抱えている中、第2弾の設定は法外であり、タラバガニの需要を過大評価していると言及、オークションへの参加は経営的に成立しない可能性があると指摘していた。
従前、バレンツ海のロシア産カニの主要市場は米国と欧州で、製品は冷凍だったが、現在は、これらが制裁措置により封鎖されている。

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