ここ数週間、西洋精神史におけるメランコリーとアイロニーとの交叉点に哲学の生誕地を見るというアイデアの下、数十冊の参考文献を読んでいたのですが、一向に論述の順序について見通しが立たず、何も書き出せないでいます。見通しが立たないのは、このテーマに関連する書籍を読めば読むほど、問題群がその広がりと奥行きを増していって、もうちょっと収拾がつかなくなっちゃっているからなんですね。
何しろどちらの言葉も古代ギリシアに起源をもっていますから、そこから始めて中世・近世・近代を経て現代にまで到達するには、話を哲学史における両概念の変遷を辿ることに限ったとしても、そして、大学の仕事をすべて擲って家に引き籠もったとしても、少なく見積もって数年はかかる大仕事です。要するに、このテーマで研究を一つまとめるなんて、所詮私にはできるわけないんです。トホホ...
まあ、それでも気を取り直して、ノートの形で書けるところから日に数行だけでも書いて、将来(って、いつのことだろうねぇ)の研究の手掛かりだけはこのブログの記事として残しておきたいと思います。
では、明日の記事よりノートを開始いたします。