まだ十二月半ばであるが、フランスで暮らすようになった一九九六年九月からの二十六年余りの中でこの冬が二番目に寒い冬であることはすでに確定的である。一番寒かったのは、先日書いた通り、渡仏して最初の冬であった。その冬には氷点下十三度まで下がった日があった。今日、氷点下九度まで下がった。といっても外に出て確かめたわけではなく、ネット上のいくつかの天気予報のサイトによる情報であるから、実際はもっと低かったか、あるいはそれほどでもなかったかも知れない。それにしてもこんな寒さは二十六年前の冬以降経験した覚えがない。
今日も雪は降らなかった。しかし、この寒さの中をジョギングする気にはさすがになれなかった。一歩も外出しなかった。これは今年はじめてのことである。まったく運動らしい運動をしなかったのもはじめてである。
ところが体組成計に乗ってみて驚いた。数値が個人観測史上第二位の好成績だったのである(昨日すでにかなりの好成績だった)。特に体脂肪率が10,6%(過去最高は今年2月20日の10,4%)まで下がった。今週の水木金はウォーキングを総計14キロしたが、ジョギングはしなかった。そして今日は外出さえしなかった。四日連続で走っていないわけである。これはジョギングを始めた昨年七月以来なかったことである。
それにもかかわらずここまで体脂肪率がさがったのはなぜか。例によって素人考えだが、この問いに対する私の答えは以下の通りである。九月以降BMIに大きな変化はなく、19~20の間の小幅で推移している。体脂肪量が減少したとは考えにくい。ということは、骨格筋量が増えたということである。この四日間ジョギングをしなかったことで、それまでずっとややオーバーワーク気味だった筋肉に休息を与えることができ、骨格筋中のグリコーゲン量が増えたか、あるいは筋繊維が修復されたのではないだろうか。
いずれにせよ、運動しなかったことで体組成計の数値がここまではっきりと向上したことは、健康維持には、日常の規則的な運動も大切だが、その運動によって筋肉が疲れ気味の場合、疲労回復のためにその筋肉を休ませることも同じく大切であるということを示していると思われる。