冷たい雨も午前中には上がった。
青空が戻ってきたが、日ごろの鮮やかさはなく、くすんでいる。
飛騨の山地にも黄砂が流れてくるのだろうか。
暖かい寝床から離れたくない季節になったが、ここ数日は朝目覚めた時に布団の中が寒いので、そのまま起き出してしまう。
板の間に布団を敷いて寝ているが、床下の寒気が敷布団を通して、入り込んでくるようになった。
古い民家のこの部屋は、むかし仕事部屋に使っていたようで、床は栗の木の一枚板だけ、天井は2階の床を兼ねたシンプルな作りである。
1枚板は伸縮するので隙間が多く、断熱性も低いので外気が直接伝わり、触ると氷のように冷たい。
隣の部屋との仕切りは障子戸と板戸で、これも通気性が良すぎる。
今まで、冬を越すにあたって、寝室を他の座敷に移したり、すき間に目張りをして防寒対策を施してきたが、今使っている部屋が明るくて使い易いので、ここに落ち着いた。
今月中は、このままで過ごすつもりでいたが、耐寒訓練で風邪でも引いたら笑い話にもならないので、今日は床にホットカーペットを敷いた。
まだ電気は入れないが、板1枚に比べればこれだけで十分暖かい筈だ。
玄関との境の障子戸は、隙間をウレタンフォームで塞ぎ、カーテンを吊った。
これで寒さで飛び起きることはなくなるが、暖かい寝床にいつまでも居座るかもしれない。