名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

高山陣屋の「年の瀬市」と歳末の古い町並み風景

2011年12月30日 | セカンドルーム

 

高山陣屋前で開かれる年末恒例の年の瀬市へ行ってきた。

 

 


いつもの朝市は、近隣の農家が地の野菜や果物、漬物などを並べて売っているが、年末の5日間はしめ縄、花餅、鏡餅、切り餅、松飾りなど正月用品が売り出される。

 注連縄と仏花

冬の風物詩となっている年の瀬市は、30店ほどが大晦日のお昼ごろまで店を開き、大勢の市民や観光客が訪れる。

 花餅


飛騨地方の正月に欠かせない花餅は、切り株から出た枝や、ねこ柳の小枝などに紅白の餅を花に見立てて取り付けた正月飾りである。
雪国に冬を彩る花は無いので、せめて正月だけは華やかに飾りたいとの思いが込められたのが飛騨の花餅である。

仏花も飛騨独特で、束ねた花の茎の部分は藁で包まれている。
冬の間は、お墓も仏壇や神棚の花立や花瓶も凍結するので、水は差さずにそのまま花を供える。
藁で包まれた仏花は、水が無くても1ヶ月以上はもつとのことだ。

注連縄も藁と稲穂と和紙が主材料で、質素で素朴なものが多く、カラフルで豪華なものはあまり見かけない。
藁も収穫前の青い稲でなく、米を収穫した後の黄色い藁を使い、農作業用の縄とは逆に、左綯いで注連縄は作られている。
米への思いと、左綯いで五穀豊穣を願う飛騨の人たちの気持ちが、注連縄にも籠められている。
飛騨の伝統的な花餅と仏花、注連縄、鏡餅などを、雪の降りしきる年の瀬市で買い求めてきた。


帰りには古い町並みを歩き、年の瀬の雰囲気も楽しんできた。

 宮川に架かる中橋

 卯年から辰年へ

 

 大黒柱の注連縄

 

 客待ちの人力車

 

 

コメント (4)
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