●意外と国語の先生方(特に塾や予備校)は言わないが、対比やら論理やらを意識しなくても読めることはあるのである。
要約をしながら読まなくても読解力はあるのである。
私は高校二年までは解答用の読解力を意識せず、偏差値は70近くあったのである。
S台の参考書を友人に見せられて、めんどくさいことをしているもんだと思ったくらいである。
今では対比を大事にしているけどな。
●ちなみに高校三年になって偏差値が35まで急降下したので、解答用の読解力も身に着けていくのだが、鈍感で偏差値が70くらいのまま高校三年間を過ごしきる可能性もifだが、あったやもしれぬのである。
●翻って考えるに高校2年生まで偏差値が70前後だったのは乱読のおかげである。
●私の場合、筒井康隆氏が乱読の対象だった。
『やつあたり文化論』から入ったのが良かったのかもしれない。本来、小説家である氏のエッセイから入ったわけである。
そして、常識(一般人の考え方)と独創的な筆者の意見との対比を無意識に体得していた。
これで他者の人の意見を読み取ることに関心が持てた。
その後、筒井康隆氏の小説も文庫本になっているものはすべてを中一で読んだ。悪い影響を受けた面も(多々)あったが、乱読力が身についた。
●一度読んだ本を一気に読みなおすのも手である。
最近だと私は佐藤大輔を(読解力はないなりに)乱読している。
●だまされて、大人が薦める本を読むのも良い。
「だまされて」というのは読んだあとにつまらなく思った時の保険である。
まあ、推薦書という形でなく、個人的に面白いを他人様に聞くのである。特に国語の先生以外。
私がお勧めするのは以下のをいくつか挙げるなら
初心者向けとして
・小野田拓也 田野大輔『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』
●入試の内容に近いものだと
・栗本慎一郎『【増補版】パンツをはいたサル: 人間は、どういう生物か』
・岸田秀『ものぐさ精神分析 』(中公文庫)
●分厚い本を読んで、読み切ったあという快感を得たい人は
歴史好き、戦記好きだと
・信長伝
ゾンビとか平気と言う方には
なども分厚いのに面白い。入試には出ない内容だけれど、乱読力をつけるきっかけに分厚い本を読むは有効だから。
いや、文体や技法は意外と入試でも使われて面もあるなあ。
●もっとライトなものとなると
がある。一気に読むと乱読力は上がるし、萌えるというより「燃える」ぜ。
専門用語は魔法の言葉の一種だと思って読み飛ばすのがコツな。
●国語の教科書を全部、読むのもいい。私の場合、第三者として読むようになったら、面白かった。
学生時代はつまらなかったのに不思議。
設問を気にせずに読むのがポイント。古文漢文でも設問なしに読むのは面白いぞ。
教科書はおいしい文章でできているので、授業でやっていないところを読むのが、いとをかし。
え? 全文やっている?
●他の高校の教科書を読むのも良いかもなあ。
●過去の教科書を読むとか、工夫してみてくだされ。
●とにかく活字をじゃんじゃん読んじゃえ。
※読解については以前、『国語についての戯言』というタイトルの文章でも触れている。ご参照あれ。
※なるべく中古ではなくて、新品を買おう。非常に大きい征服感を得られる。何より著者、出版社への応援になる。
※2022-09-06の記事に書籍など追加。
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