雪が積もりました。降ってもいます。
さて、雪といえば、大好きな詩があります。
昔はみんなが学んだ詩人ですよ。
教科書にも載っている有名な詩人です。
今は載ってるのかな?
この人です。
三好達治さん。
「雪」
という詩があります。
こうです。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
どうでしょうか。
大好きな詩というよりも、
凄い詩だと思うのです。
たった二行ですよ。
ふりつむ、ですからね。
もうね、言葉の最高件pですね、凄い。
これ、次郎いるの? 太郎だけで良くない?
って思いますよね。
違うんですよ。
ね、太郎の屋根に雪が降り積もってきますね。
で、次郎の屋根にも雪がまた降り積もってきますね。
これね、たった二行で、時間の経緯を表現してるんです。
太郎だけだったら、時間が止まってしまう感じがなきにしもあらずですけど、
次に、次郎の屋根も雪が積もってきてる。
これは時間が流れているというか、時間が重なってきてるんです。
雪は落ちた雪の上にまた重なってきますね。
もう先生、頼みます。たまらんです。マジ。
凄いでしょ?
気持ちが温かくなりますしね、
ああ静かで、良いですね。
詩って、思想じゃないですね。
でもどうしてこんなに短い言葉で
作れるんでしょうか。
三好さんに訊いてみたいね。
「まだ長いと思うけどね」
なんて言われたりして。
この詩はね、というか小説でも詩でも俳句でも何でもそうなんですけど、
黙読じゃなくて、音読するとまったく違うわけね。
この二行の詩、ゆっくり声に出して
読んでみてください。
これが言葉の「音」なんですね。
言霊なんですね。
ゆっくり、味わって、読んでみてくださいね。
これが文学の醍醐味ですわね。ハイ。
言葉のグルメですわ。
最高級の一品料理。ね。
舌がまろやかでふんわりしてて、
あとからじわーっとジューシーな広がりが
とろけますし、しかもキリっとしてますしねえ、
家庭料理の最高級品を味わうって感じね。
ああ幸せ。
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20時まで残業。
雪はやみましたけど、
寒いので、
おむすびを3個食べて
忍びました。
帰ってからお風呂に入って、洗濯をして。
伶伶