kotoba日記                     小久保圭介

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味噌汁みたいな教養

2014年08月29日 | 謎のカテゴリー



先日、体力があったので、
このライブに行ってきました。
聴いたことはない歌がたくさんあって、
歌詞を聞いていると、
ハッとしたことが何度もあり。
「哲学の本」
「ここ(植物の色)から宇宙まで行ける」
音録をたどって、いちいちを、分析。

犬塚さんの声は天性のもので、
おそらく人間の脳に快楽を与える音声(おん・せい)なのだと思います。
だからずっと聞いていたい。

犬塚さんの歌は、
うるさくない。
静かに軽やかに歌うということではなく、
(存在が)うるさくない楽曲ばかり。
まるで、腰まである草の中を、
歩いている時のように、
それは緑で、青で、赤で、風が吹き、
雨が降り、
「ほら、この花の色から社会にも、どこにでも宇宙にも行ける」
とか、
「新しい時代のために、古い本を読む」とか、
教養の美しさが、緑の美しさに重なってくる。

こうして僕ら、自然界から、
本当に多く救われ、
多く、得る。

いつだったか、犬塚さんから構造主義というものを、
判りやすい言葉で、教えて頂いた。
原理ということも。
あの時から、
構造と原理ということを、
よく考えるようになった。

そういうむつかしいことは、
歌わない。
ただ、味噌汁を飲むように、
歌う。
「本」にまつわる歌詞、
たとえば、本屋、古典の本、分厚い本、が出てくる。
それは犬塚さんにとって、
当たり前の生活の営みで、
気取っているわけではなく、
当たり前の生活の歌が、
教養的。

こういう歌い手は、
今まで見たことがない。
おそらく、今後も。

ずっとできれば、
歌ってほしいと思っています。


コメント
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