南風(なんぷう)
欠けた人々
公園
わたしも
見えないかもしれないけれど
欠けているので
ホッとする
夜
大きな木が
唐黷スということを
知った
その木陰で休み
果実を食べて
栄養にした
春には緑の葉っぱを出して
夏は蝉が鳴いた
鳥は行き交う
秋は実をつけ
落ちて
拾って
冬は裸木であっても
来たる春を思わせた
あの冷たい冬
木枯らしが吹き
雪も積もった
それでも
大きな木は
わたしを
守った
与えた
考えさえ
歩き出させてくれた
ごわごわした幹にさわり
木でありながら
海を思わせた
誰もが空を仰ぐ
言葉を探すため
欠けた人々
公園
わたしも
見えないかもしれないけれど
欠けているので
ホッとする
夜
大きな木が
唐黷スということを
知った
その木陰で休み
果実を食べて
栄養にした
春には緑の葉っぱを出して
夏は蝉が鳴いた
鳥は行き交う
秋は実をつけ
落ちて
拾って
冬は裸木であっても
来たる春を思わせた
あの冷たい冬
木枯らしが吹き
雪も積もった
それでも
大きな木は
わたしを
守った
与えた
考えさえ
歩き出させてくれた
ごわごわした幹にさわり
木でありながら
海を思わせた
誰もが空を仰ぐ
言葉を探すため