kotoba日記                     小久保圭介

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はれのちあめふりくもりぞら

2018年10月13日 | 文学
はれのちあめふりくもりぞら


朝は朝日の空の色
ビルばっかりで
それでもきれい
誰と誰がどうしたの
そんなこと
わたしに関係ない
良い音楽が天から聞こえ
わたしは聞こえているけれど
誰もかれもがお金のことで
あっちにいったり喧嘩をしたり
この世の全部投げ捨てて
わたし一人で生きていきたい



花と緑と光と青
それだけあれば
わたしは幸せ
きれいな心は長続きせず
いつも汚れて帰ってくる
どれだけ体を洗っても
人の言葉の穢れは消えず
涙を流してしまう時
そっと静かにしています



はれのちあめふりくもりぞら




わかってほしい心なんて
わたしにだってわからない
自分のことだってわからないのに
人の心がわかるわけない
それでもわたしは生きている
ご飯を食べて
水を飲んで
歩いて
笑って
悲しんで



寂しいはとっくにわからない
なんのことだかわからない
それでもわたしは前にゆく
石があれば水になって
ごめんなさいよ
と避けてゆきます



はれのちあめふりくもりぞら




明るい気分でいる時も
辛い気分でいる時も
わたしはわたし
この世にたったひとりしか
いないわたしの名を呼んで
小さな声で名を呼んで
自分で慰め励まして
安心させて
認めてあげます



昼休みには外に出て
緑の近くに歩いていって
息を出して息を入れて
誰もかれもがお金のことで
嘘を言ったり仕鰍ッをしたり
わたしは花のそばにゆき
香りを確かめてみるけれど
街の花は香りを失い
それでもわたしを助けてくれる




はれのちあめふりくもりぞら




体はいつもどこかしこ
悪くなったり良くなったり
紅茶を飲んで
体を温め
誰かのことを思っては
小さく手と手を合わせては
祈りの真似事してみます



薄暮の中で
何かを話し
何かを聞いて
明日の朝になってしまえば
話したことも
聞いたことも
すっかりしおれて朽ちてゆく





はれのちああふりくもりぞら




長い歳月過ぎてしまって
あっというまにここにいて
この椅子に座って
静かにしている
わたしはいったい何なのか
それが未だにわからない
いろいろ理由をつけてはみたけど
これっていう答えはあろうはずなく
そのことに気づくまで
ここまで来たの
だからわたしは窓をあけ
見えない空に探します




はれのちあめふりくもりぞら




空にはおじいちゃんやおばあちゃんがいることくらい
知っている
だから空を見ればホッとする


星はぜんぜん見えないけれど
それでもわたしは夜空を見ている
あっ

月だって星なんだ
そう気がついて
うれしくなって



朝から夜まで駆け抜けて
するべきことを全部おえたら
一息二息
カーテン開けて
窓をあけ
夜になったら
星を見ます



はれのちあめふりくもりぞら
何度でも繰り返す
はれのちあめふりくもりぞら