kotoba日記                     小久保圭介

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ゴダール

2022年09月16日 | 映画

         

9月13日

ジャン=リュック・ゴダール氏が

空の上に帰っていった

配信サイトで

『気狂いピエロ』を見ようと思う

作中

ジェームス・ジョイスのものまねを

少しだけやるシーンがある

あれが印象的

それと最後

さらに最後

アルチュール・ランボーの詩の一節が

語られる

あの詩の意味が全く判らずにいた

まだ20代の頃です

今は判る

歳は食うもんです

ゴダールの日記も読みたい

フランスっていうのは

何か先鋭的で

個人主義の賜物

と乱暴な言い方は良くないね

日本だって良い映画はあるからね

15年くらい前

芸術が好きな同僚がいた

村上春樹の好きな作品は

『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』

で意見が一致

たくさんの先鋭的な音楽のCDを借りた

その中で

こんな詩がある

「わたしたちはいつも裸 いつも孤独」

彼は言った

「北野武ってさあ、ゴダールが凄く好きなんだなあって思った」

その意味が判るのは数年後

だから北野武ってフランスで受けるんだ

と理屈が合う

何故

暴力をあれだけ執拗に描くかも判った

歳は食うもんだ

80年代

ニューウエーブと呼ばれる

音楽が咲き乱れた

ジャンコクトーが好きなんだろう

『コクトーツインズ』なんていうバンドの名前があったり

デビッドシルビアンは三島の『禁色』に触発されて

「タブー・ザ・カラー」という作品を発表

デビッドボウイにいたっては

アンディ・ウォーホルに捧げる歌や

ボブディランに捧げ

かつ歌い方も真似てる

「Song for dylan」

と言う曲があった

デヴィッドボウイはニューウェーブ以前の存在であり

ものすごい人だったと思う

セックス・ピストルズ(このバンド名のセンスの良さ!)やクラッシュとか

パンクがでてきた

ザ・スミスとか文学臭くて

ディペッシュ・モードやクラフトワークが出てきて

ディペッシュモードは神戸まで見にいった

ノイズというのも全盛期で

舞踏家の勅使河原三郎のノイズは凄かった

まだ山口小夜子が生きていた時代

ザ・ドゥルッティ・コラムの退廃美

映像はデレク・ジャーマンが凄かった

韓国では Nam JUNE paik ビデオアートの先駆けとしてすごい仕事をしてて

永平寺を撮ったビデオアートがあり

福井放送の施設でNam JUNE paik の個展があった

当時大阪に住んでいたので友達と福井まで行って Nam JUNE paik を見てきた

Nam JUNE paik は立花ハジメに

影響を与え

坂本龍一が先鋭的なアルバムを発表し日本のニューウェーブ

テクノが始まった

ロシアから亡命した映像作家

『タルコフスキー』も素晴らし過ぎて

大江健三郎がタルコフスキーのことを

小説の冒頭に持ってきたりして

それはそれは世界中

あらゆるジャンルが交差して

面白かった

ゴダールもまたそのような渦中にあり

影響を与え続けた映画作家です

大きな人だろうけれど

その大きさはまだわたしは知らずにいるので

これからです

面白いのは40年前をリアルタイムで体験しているので

今の芸術家が80年代の芸術家に影響されているのが

たまに判る時があります

たまに

ですけど


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