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kotoba日記                     小久保圭介

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餅餅

2011年02月27日 | 文学



写真は、
草野心平による、
宮沢賢治論、
「わが賢治」です。
1970年初版です。
大きな本で、
鶴舞図書館の書庫にあります。
今日は返却日なので、
ちゃんと読むことはできなかったのが、
残念で、
写真に残しました。
書き出しは、
こんなふうです。

 賢治に関する初期の断章

 Ⅰ

現在の日本詩壇に天才がいるとしたらなら、
私はその名誉ある「天才」は宮沢賢治だと言いたい。
世界の一流詩人に伍しても彼は断然異常な光りを放っている。
彼の存在は私に力を与える。
存在≠サれだけでも私にとってはよろこびである。(後略)


 Ⅲ

去年の九月宮沢賢治氏が死んだ。(後略) 昭九・六




この冒頭だけを読めば、
この本がどれだけ面白いのかが判りそうです。

同時代に生き、
そして、
蛙語を話した詩人、草野心平による、
宮沢賢治について書かれた本が、
面白くない訳がありません。
いかんせん、もの凄く分厚いので、
読み進むことはできず、
しょうがない、返却しました。
草野心平という詩人が、
詩人を語る、
それは正しいことです。
その良い例は、
山頭火と尾崎放哉の特番で、
詩人の吉増剛造がレメ[トしたときの、
面白さ。
または、
大江健三郎が以前、
日曜美術館の、ウィリアム・ブレイクの特番で、
ゲストで出ていたこと。
本当に好きな件p家を、
個性的な件p家が論じることほど、
面白いものはありません。
それが、
この著書でも起こっているのは、
読まなくても判ります。
餅屋は餅屋で、
そうなると、
餅職人が餅職人を語る、
それは専門の話になってしまうのではないか、
というのも確かです。
けれども、
話は鋭く、
語る本人の、
自己表現に成り得る、
達する、
という思いを、
僕は何度か、
経験してきていて、
この本も、
間違いなく、
その類の本なのです。
「宮沢君」なんて、
言ってるんだから、
そりゃあ、凄いです、マジで。


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