ここが「信濃百年」です。
来た人は200パーセント気に入った、
とか、話に聞きました。
たしかに、と思えることばかりで、
料理の一々は、どれも真心がこもっていて、
味音痴の僕でも、おいしいと思えるのです。
宿のインテリアも見事で、
メインの部屋から小さな池が見えるのですけど、
そこは本当に素敵です。
宿の方が、「外に出て、ギターを弾かれたらどうですか?」
とニコニコして言うので、
そのとおりにしてみました。
外を歩くと、山だらけです。
千曲川が流れていて、
なるべく近くまで寄って見てみました。
千曲川は、信濃川ともいうそうです。
ここら辺は、
山からの水が千曲川に流れてきます。
その水路がいたるところにあり、
池にしている場所もたくさんあります。
水の流れる音が村のあちこちで聞こえます。
グレーチングの上に立って、
僕は水の大音量を足裏から聞いていました。
山を見ながら、水の音をずっと聞いていました。
夜、また宿の方が、
「部屋の電気を消してみてください」
と言い、
消してみると、
エプロンの中に、
一匹の蛍がいました。
今日の蛍は至近距離で、
色は白ではなくて、
薄緑の光が灯っている蛍でした。
「ちょうど家に入ってきたので」
と僕が蛍を見慣れていないことを知っての、
心遣いでした。
蛍の種類によって、光が違うのか、
至近距離だとこういう薄緑に見えるのか、
どうかな、どうだろう、と言いながら、
また蛍を見ることができました。
「信濃百年」という屋号の由来は、
旦那さん、奥さんが、それぞれ五十歳から始めたということで、
お二人の年齢を足しての、百年だそうです。
屋号の由来も素敵ですけど、
百年という言葉は、
なんて素敵な響きなのだろう、
と思いました。
この宿の素晴らしさは、
お二人のお人柄そのものです。
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