KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

いじめではないと思うが

2007-08-12 23:53:25 | スポーツ

 横綱・朝青龍関とその周辺が騒がしいようだ。

 そもそものきっかけは、ケガを理由に夏の巡業を欠席しておきながら、現地モンゴルに帰ってサッカーに興じていたことがばれ、協会から罰として2場所出場停止ほかの処分を下された。そのショックで鬱病に近い状態になってと、なんだかややっこしい展開に。でも、ケガの理由が途中からすり替えられた感じもするが(みんなそうおもってるだろうな)。

 医学的な話や、協会や親方らの見解やマスコミの情報をもとに、見ている側から見れば、今回の事件は、起こるべくして起こった出来事のように思える。これは自分のイメージだが、朝青龍関といえば、どちらかといえば「オレは最強なんだ」という意識が強く、「横綱なんだ」という意識が少し薄い気がする(単純な図式だが、「横綱」=「チャンピオン」か?)。「強くなって何が悪い」、過去のバッシングでそう発言したそうだが、そもそも「横綱とはなにか、国技としての相撲とは何か」という意識が欠如していたのかもしれない(説明は割愛。Wikiなどで調べて)。TVではスポーツの一分野として捉えられ、一度その世界でヒーローになれば収入も人気も破格なものになる。もし彼が、相撲を格闘技の一種として捉えているとすれば、相撲の世界に入る最初の段階で認識のずれが生じ、それがずるずる引きずられ、今回の騒動に発展してしまったのか、という推測だってできる。

 横綱はショック状態で今は自宅から一歩も出られない、という。ぼくは幸い今までうつ状態になったことはないが、友人でうつになった者がいるので、その気持ちは分からないことはない。精神的に強い人間や、人一倍頑張ってしまう人間ほど、一度症状にかかると回復に時間がかかる。友人の場合も、4年近くかかったそうだ(今は落ち着いている)。こういう状態の時、周囲があせって、「頑張れよ」とか、「大丈夫、キミならやれるよ」といった、精神論を持ち出すことは、その人をかえって混乱させ、症状を深めてしまう。こういうときは、周囲はただ本人の快復を待って見守るのが最善だそうである。

 もし横綱が本当にショック状態からうつの症状を呈したならば、先の事例から、とても半年くらいで復帰できるとは思えない。長期療養または引退も視野に入れないとならない可能性だってある。しかしもっとも大事なのは、それを本人が理解しているかどうか、いや、時間かかっても理解をしてほしいと願わんばかりだ。そして、一度は自分の口から経緯を説明しなければならない。病気中ならばこれは大変辛いことだが、いつかはやらなければならない、というのも確かだ。その日を、みなが気長に待つ、というのが今の最善の対応だろうと思うのだが。

 日本のスポーツにかぎらず、今あらゆる場面で、困難なときこそ「頑張れ!」とか「しっかりしろ!」と精神論で乗り切ろうとする事例が多いが、最近はそれは殆ど通用しなくなってしまった。それはなぜだろう。別の機会にゆっくり考えてみたい。

コメント
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