JRや私鉄、地下鉄を運営する主要18社が、年内に在来線運賃を値上げすることが3月11日、分かった。
値上げ幅は10~20円が中心だ。
駅のバリアフリー化など安全対策の強化を主な理由とし、新型コロナウイルス禍などで収益が減少した分の穴埋めを同時に狙う会社もある。
JR6社と、業界団体の日本民営鉄道協会に加盟する大手16社、大阪メトロの計23社の運賃改定状況を共同通信が調べた。
値上げは3月18日にJR東日本など首都圏の7社が実施し、4月1日までにJR西日本など関西や九州の7社が続く。
新年度入りに伴う判断とみられる。
5月20日にJR四国が値上げし、10月以降の秋にはさらに3社が計画している。
4月1日までに値上げする14社のうち、東急電鉄と近畿日本鉄道を除く12社は、国土交通省の「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用する。
この制度は、障害者や高齢者が公共交通を利用しやすくするためのホームドアやエレベーターの設置費用を運賃に上乗せできる届け出制で、整備を進める区間の運賃を10円引き上げる。
東急と近鉄のほか5月以降に値上げするJR四国など4社は、安全対策に加えて利用客の減少などを理由に挙げている。
全路線が赤字のJR四国は「現在の運賃水準では中長期的な事業継続が困難」と説明した。
東急は初乗り運賃を10円、近鉄とJR四国、南海電気鉄道は同20円それぞれ引き上げる。〈萩に計画する京浜急行電鉄と京王電鉄は平均10%程度を検討している。
JR北海道とJR東海、JR九州、京成電鉄、名古屋鉄道の5社は年内の値上げを予定していない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます