国際軍事専門誌IHSジェーンズ・ディフェンス・ウイークリーは4月16日までに、中国が南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島にある永暑(同ファイアリクロス)礁で、滑走路建設を始めたとする衛星写真を公表した。
ロイター通信は「軍事利用が可能な滑走路」だと報道。
米国は、中国による南シナ海での岩礁埋め立て作業の加速が「高性能レーダやミサイルシステムの配備を可能にする」と強く警戒している。
3月23日に撮影された写真では、永暑礁北東部に長さ503メートル、幅53メートルの舗装部分があり、同誌はこれが南シナ海における中国初の「滑走路」となると指摘。
永暑礁は埋め立てにより長さ3千メートルの滑走路の建設が可能だとしている。
長さ400メートル、幅20メートルの駐機場用地とする舗装箇所などもあり、永暑礁南西部でしゅんせつを進める動きもあるという。
また別の写真から、中国が南沙諸島の渚碧(同スービ)礁で、二つ目の滑走路建設を始めた可能性もあると伝えた。
周辺の埋め立てにより、最終的に3千メートル級になることもあり得るとしている。
南シナ海の領有権をめぐり中国と対立しているフィリピンのアキノ大統領は4月17日、国際貿易上、重要な海上航路となっている南シナ海の安全保障は「この地域だけの問題ではなく、世界全体にとっての問題だ」として、中国が進める岩礁の埋め立て作業に、国際社会が関心を持つよう期待を示した。
中国の悪行がここまで進んでいても、軟弱なオバマでは止められない。