栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

喪中ハガキの出し方

2007-11-22 12:42:27 | 視点
 毎年この時期になると喪中ハガキが届き出す。
その文面を見ながら、もう、そんな年になるんだな、と互いの年齢に思いを馳せたりもするが、私は喪中ハガキが嫌いである。
嫌いな理由は自分の都合を相手に押し付けているように感じるからだ。
中には普段あまり交流がないどころか、年賀ハガキでさえ受け取っていない人から突然も中ハガキが届いたりするから驚く。
恐らく名刺をひっくり返して、皆に出しているのだろう。
そんなことが見えてしまうから嫌なのだ。
だから私は父の時も、妻の時も、喪中ハガキは一切出さなかった。
年賀状を頂いた方には代わりに年が明けた1月下旬に寒中お見舞いを差し上げた。

 いつの頃から喪中ハガキが普及するようになったのかは知らないが、恐らく印刷業界が仕掛けたのだろうと思っている。
本来、喪中ハガキは事前に相手に出すものではなく、年賀の挨拶状を頂いた方に、「年賀のご挨拶もせずに失礼しました。実は○○に○○が他界し・・・」と礼を失したことを詫びて出すものである。
当然、出す時期は年内ではなく、年が明けてからになる。

 喪中だから年賀の挨拶状は受け取らないというのは変で、そうではなく自分の方には不幸があったので失礼しますと、相手に詫びるのが喪中ハガキである。
それを事前に出すのは自らの不幸を相手に押し付け、年賀状を出さないで、と言っているわけだ。
 とまあ、そんなわけで不幸の押し付けのような喪中ハガキは大嫌いなのだが、同じような考えの人というか、本来の意味をよくご存知の人もいて、今年の初めに2人の方から丁寧なハガキを頂き感心した。
 2通とも年賀挨拶を出さなかった失礼を詫びると共に、その理由がきちんと記されていた。
お一人は60代で、もうお一方は50前だったと思う。
こういう挨拶状はもらって気持ちがいい。
同じ出すなら自己中心的な押し付け挨拶状ではなく、相手を配慮する挨拶状にしたいものだ。


大丸