栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

一度は諦めた四軸織物に再チャレンジ

2007-11-28 17:04:44 | 視点
一度は諦めた四軸織物に再チャレンジ
だが、道のりは平坦ではなかった。


 「よし、もう一度チャレンジするぞ」
ベルトスリングの売り上げが軌道に乗り出した87年、社長就任間もない通弘氏は社内にそう宣言した。一度開発に失敗していた四軸織物にもう一度チャレンジしようというわけだ。
 同社が四軸織物に初めてチャレンジしたのはいまから30年前。手編みの籐イスを見て「これを機械で織れば儲かるだろうなと思った」のがきっかけだった。
 機械織りは縦糸と横糸の2軸で構成されているが、籐イスは縦横に加えて斜め方向に2本編み込む4軸構成になっていた。もし、それを機械化できれば、当時1㎡120円前後の機械編み工賃を手編みと同じ1400円にアップできる上に量産化で「儲かる」と思ったわけだ。だが、それ以上に氏を駆り立てたのは新しい技術に挑戦したいという技術者魂、チャレンジ精神だったに違いない。
 翌日から早速、四軸織機の開発に取りかかったものの、そう簡単にはいかなかった。それでも半年後には「原理原則は分かった」。しかし、その機械で籐を編むことはできなかった。「籐のような扁平なものは捻れるのでうまく織れなかった」のだ。


    全文を読む


astyle ANAショッピングサイト