
岩殿山は、武田家重臣の居城のあった山で、JR大月駅から「岩殿城跡」と書かれた切り立った岩山が見えます。

標高は、スカイツリーと同じ634m。
お彼岸のお中日である秋分の日の今日は、ようやく暑さが和らぎ、秋らしい爽やかな風が吹いて、頂上のススキも揺らいでいました。
山から見える景色や珍しい草花などを見つけると、母に写メールするのが山歩きの楽しみの一つ。
母にメールを送るとすぐ返ってくる時もあれば、なかなか返信がないこともしばしば。
心配になって電話をしてみると、「あら、気づかなかった。見てみるから、ちょっと待って。」と、元気な声が返ってきます。
数週間前のその日も、そんな声が聞けると信じていました。
でも、何度掛けても、母が電話に出ることは、とうとう、ありませんでした。
今日の山歩きコースは、大月駅から岩殿山、天神山を経て、大月駅に戻る約3時間40分のコース。
天神山から岩殿山がよく見えます。

途中、鎖の張られたスリル満点の岩場がいくつかあります。


難所を越えると、風が気持ちいい。
もしかしたら、好奇心旺盛だった母が、一緒に難所を越えたのかも。
気儘な一人暮らしを続けた母は、あっという間に逝ってしまったけれど、今も自由に空を飛びまわっている気がします。
山を下りた舗道に、きれいな花が群生していました。

花の好きだった母に、写メして聞いてみたくなります。
「この花の名前わかる?」
もう、教えてもらうことはできないので、家に帰って、御岳で買った花のポケット図鑑を見てみたら、載っていました。
花の名前は、シュウカイドウ(秋海棠)。
母の知人に、お盆とお彼岸の間に亡くなる人は、寿命なのだと聞きました。
天命を全うした母は、「いつまでも私を頼っていないで、そろそろ自分で頑張りなさい。」と、言っているのかもしれません。
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