日の出こそ、雲の多い空でしたが、
日中は見渡す限りの青空になりました。
ただ今日は、“風の3月” と言われるように、
ちょっぴり風が出ています。
今頃の季節の風を 「花信風」 とも、言うのだそうです。
何でも、花の咲く事を知らせてくれる風なのだとか。
風が吹いたなら、“どこかで花が咲いている・・”
そんな風に思えるって、たいそう素敵な事ですね。
ガタガタと窓を揺らし、外に出れば髪の毛が乱れる・・。
ともすれば、煩わしい風も、考え方一つで、救われるのですね。
そして、もう一つ。「貝寄風」 があります。
その昔、大阪、住吉の浜に吹き寄せられた貝殻で、
造花を作ってお供えした事から今頃吹く風を
このように呼ぶようになったと言われています。(於:大阪四天王寺)
陸では花、海辺では貝殻。何ともロマンティックですね。
この風も、「東風」 から始まり、「春一番」、そして先の二つの風。
その後は、「桜まじ」「薫風」「青嵐」 と続きます。
日本人が、いかに季節の移ろいを日々の生活の中に取り込み、
それを潤いや、趣に変えて来た事が分かります。
風と言えば、言わずと知れたアン。アンは、風と友達なのです。
“・・・風はあたしの塔の周りで泣き叫び、
吐息をつき、低い声で歌います。
冬の白い嵐、春の緑の風、夏の青い風、
秋の真紅の風、四季を通じての烈風――
「御言葉を行なう嵐」・・・
まるで、どの風も皆あたしへの言伝を
携えているかのようです!”
【「アンの幸福」 1.】
さて、又々、何度も取り上げています、「ヒマラヤ雪の下」。
もうその花も、そろそろ終わりだと思っていましたのに・・。
何と今から開かんとしているばかりの、それを見つけました。
紫陽花の下、それも花芽を向こうに向けて、ひっそりと・・。
同じように俯く花でも、三色すみれは太陽が大好きですのに、
こちらは、日陰を好むようです。
誰に見られる事がなくても、淡々と・・。
この所、話題にしている名前ですが、
どうやらこの花だけは、例外のようです。