昨日とほぼ同じ、
ほんのり桜色の空で明けました。
しかしながら昨日と違って今日は、
1日中快晴。気持ちの良い秋晴れです。
ただ夜半に雨が降ったようで、
その空気は殊の外、澄んでいます。
ここでは同じ雨の降った、
10月の朝の 『アンの世界』 に、
浸る事に致しましょう。
“・・・晴れ渡った、爽やかな、日の照る美しい秋の朝で、
夜来の雨に打たれ、濡れそぼった羊歯が霜で白くなり、
かぐわしい香気を放っていた。
森のあちこちで、黒ずんだ、えぞ松のときわ木に向かって、
楓が華やかな真紅の旗を緩やかに振り、
樺の大枝が薄い金色を見せていた。
空気は澄んで爽快であった。・・・” 【「アンの友達」2. 10月の章】
それにしても、ここでも 「羊歯」 。
余談ながら、この羊歯や 「苔」 の香りの香水もありますものね。
【「シプレー・ノート(香調」 : オークモス、ウッド、ムスクなどを組み合わせた香り】
私は付けた事はありませんが、ちょっと粋な、どうやら大人の香りのようです。
くっきりした光と影の交錯する、
蜂蜜色の長閑な秋の日の午後。
そんな中、私は今日も道草です。
1歩、外に出ると甘い香り・・。
その香りの主は勿論、金木犀。
改めて通りすがりの家々の
金木犀に目を遣りますと今が盛り。
となりますと・・・
一体、あの9月の金木犀は・・?
そんな事を思ったり、相も変わらず
美しい空に見惚(と)れたり・・。
そうそう、足元にも。
そして・・いつの間にか
稲刈りも始まりました。
今、半々位と言った所でしょうか。
偶々、稲刈りをしている所に遭遇。
しかも今時、穂架(ほさ)に掛けながら・・。
パタパタと稲刈り機の断続的な機械音さえ、
こんな場所では、ちっとも耳障りではありません。
寧ろ、リズミカルで軽快な音、癒やしの音にさえ感じて。
しばし、タイムスリップした・・昭和の世界に浸っておりました。