【「風船葛(フウセンカズラ)」】
炉辺荘の芝生には黄金色の日光が池のように漂い、 そこここに心を誘う日陰が落ちていた。 リラ・プライスは大きな松の木の下に掛けた ハンモック に乗って漕いでおり、松の根元には リラと並んでガートルード・オリバーが座っていた。 ウォルターは草の上に長々と横たわり、 騎士道の華やかなりし頃の物語の夢を追っていた。 【「アンの娘リラ」 第2章】 |
今日も蝉の啼き声と共に目覚めました。
それでも “蝉がもう少し美しい声で
啼いていたなら・・” ~なんて
夢現(うつつ)に考えていましたら・・。
もう1度眠ってしまったようで、
ハッと気付けば、既に1時間以上も
経っているではありませんか。
慌てて飛び起きましたが、私の
神経も随分図太くなったものです。
そんな今日、もう一つの蔓性植物、
緑の風船こと 「風船葛」 の小さな
花が咲きました。
ゴーヤに比べれば何もかも小さくて
華奢(きゃしゃ)で繊細な植物。
そしてこの花、余りにも小さいもの
ですから、ほとんど観賞価値のない
ものだそうですが、いえ、いえ、どうして。
私、こんな小さな花、大好きなのです。
とは言え、花のすぐ後に付ける緑の風船も楽しみには違いありません。
英名も 「ballon vain」。軽やかな気球。
花言葉も、「あなたと一緒に飛びたい」 ですから、やはり夢の風船ですね。
さて、こんな風にいつもの如く庭をボ~ッと眺めたり、想像を膨らませたり・・。
相変わらず蜘蛛は、せっせと虹の? ハンモックを作っています。
ハンモックは、冬の暖炉と共に私の憧れですから羨ましいな・・
~なんて。そしてその延長線上に何気なく見た空に、何と虹の雲!
「彩雲」 と言うのだそうですね。
まさに風船葛の夢を乗せる風船から夢を乗せる雲へ。
日光が雲の水滴に回折するために生ずるもので、
主に高積雲に見られるそうです。お陰様で、思わぬプレゼントを頂きました。