【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

投影される過去、現在、未来

2013-02-04 18:41:28 | 心の宝石箱











「先生、私は今一体、一生の中の、
どの季節にあるのでしょうか。
まだ種から芽を吹いたばかりの、
春なのでしょうか。
はたまた、日に日に大きく成長している
夏の苗なのでしょうか。それとも・・・」
晋作はもう1度、思考を止めた。
「収穫の季節は既にもう終わっており、
後は生命いのちが尽きるのを待つばかりでしょうか ――」               
                【関厚夫著 「紅と白~高杉晋作伝」】
 


   

   
   

   起床時には降っていなかった雨。
  その後、降っているかいないかのような、
  ごく弱い雨が降ったりやんだり。気温は引き続き高めです。

   雨はいつしかやんだようですが、今日は終日、太陽の姿は見えません。
  従って、じっとしていますと寒さを覚え、ストーブを点けると暑い・・。
  点けたり消したり、そんな他愛のない事を繰り返しています。













   先日も記したばかりですが、
  最近の私は、1年の読書の
  ほとんどが、この冬の季節に
  集中していると言っても
  過言ではありません。

   それが、今年に限って
  俄(にわ)かに異変。

   実は、本格的ではないものの、
  少々、布遊びを再開させた
  からに他なりません。

   そんな中、唯一続いているのが
  毎朝、紅茶片手に新聞小説を
  読む事・・というのですから、
  我ながら驚きます。

   その小説とは、
  【紅と白~高杉晋作伝】

   高杉晋作は以前読んだ、
  司馬遼太郎作 『世に棲む日々』 以来、
  すっかりファンに。

   ところで今日の引用文。
  亡くなった松蔭の墓前で語りかけているものです。

   しかしながら、1863年(文久3年)と言えば、
  晋作自身、28歳(1867年没)の生涯ですから、亡くなる僅か4年前の事なのですね。
  必死に藩の事を思い、国の事に思いを馳せる・・。

   僅か24歳の齢(よわい)で、文末の言葉。
  時代が時代とは言え、その言葉には胸が詰まります。

   晋作は、その後、蛍火(ほたるび)が舞うのを見て、
  「俺の人生はまだ秋にも冬にもさしかかておらぬ。
  これからの時勢に必要とされているのだ!」

  と意を強くするのです。

   こんな時、セピア色の部屋やオレンジのランプの灯りは、
  自分自身を投影するのにも、ピッタリです。

   ランプに映る、過去の私と現在の私、そして未来は・・?
  ~なんて占ってみたり。

   今は、国内外とも数々の不安を抱えていますが、
  晋作と比べるまでもなく、切羽詰まったものはありません。

   いいえ、危機はそこまで近付いているのかも知れません。
  考えないようにしているだけ。

   思えば、彼らのお陰で今の日本があるのですよね。
  平和呆けもいい加減にしませんと。