【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

巴里のかほり~再び余韻の中で

2009-10-21 16:53:26 | 心の宝石箱


   こんな、
  な~んにもない空で明けた今日。

   今もって空には雲一つありません。
  快晴。日本晴れです。

   先ほどから何の鳥でしょう、 
  「タンタ、タンタタン、・・・」 ~♪
  リズムを付け、あまり美しくもない、
  声で鳴いています。

   風もなく、暑くも寒くもなく・・
  本当に穏やかな天気になっています。

   さて、私は・・と言いますと・・。
  案の定と言いますか・・感動した映画を観たその後・・
  必ず陥る余韻に、今日も、どっぷり浸かっています。



   尤も昨日の映画は、
  それは優雅な貴族社界でしたから、
  乗馬やダンスに興じるもので、
  お茶を頂くシーンなんて
  ありませんでしたが・・。
  (シャンパンはありました)

   でも、ここは手っ取り早くという事で、
  薔薇茶でも入れて、その余韻を
  たっぷり楽しむ事に致しましょう。

   何と言っても、
  脳裏に焼き付いているのは、
  今から100年前のファッション。

   昨日からくどくなる程記しましたが、
  花飾りの帽子にレースのドレス。
  
   そこで、その雰囲気をもう一度味わい
  たくて、それらしき物を並べてみました。

   そうそう、こちらの絵、 
  その雰囲気に浸るには、ぴったりです。

   3号サイズですので、そんなに大きくは
  ありませんが、パリのサンジェルマン・
  デ・プレ界隈を描いたものです。
  
   向こうに見えるのが教会ですね。
  当時の人々のファッションや生活を
  垣間(かいま)見る事が出来ます。

   こちらの缶も同様です。
  これらは一般の人々ですから装飾品も、
  昨日の映画の比ではありませんが、
  それでも華美ではありますね。

   こんな雰囲気で読む本は・・
  ちょっと気取って、「英国王室物語」でも紐解きましょうか・・。

   英国王室とは関係ありませんが、昨日の映画と全く無関係という訳でもありません。
  シャネルが唯一愛した男性は、英国紳士でしたから。

   この時代は階級社会ですから、ひとたび事業に成功すると、
  そうでない者は、結婚によって貴族の身分を求めるようになるようです。  


 


   さて、10╱31から日本、カナダ共同制作で、映画 『アンを探して』 が公開されるようです。



映画 「ココ・アヴァン・シャネル」

2009-10-20 19:35:15 | 映画の香り
   起床時こそ、真珠色の空でしたが、
  こちらは今日も秋晴れです。

   そんな中、遅ればせながら、
  フランス映画 『ココ・アヴァン・シャネル』 を
  観て来ました。

   この映画は先月、
  “室内と戸外の優劣” に負けてしまって
  ・・と言いますか、新型インフルエンザが
  流行っているという事もあり、
  やめてしまった経緯があります。

   “ジュリアン 2世” から又々、券を頂き、
  今日の映画行きとなりました。

   新型インフルに関しましては、
  先月より今月の方がもっと大変ですのに、
  皮肉なものですね。

   物事とは得てしてこんなものでしょう。
  ~なんて、かなり開き直っています。

   ただ幸いな事に、映画も封切から1ヶ月を過ぎましたので、
  中心部の映画館にしては空いていました。
  
   何しろ、この映画館では観客動員数 NO1 の映画だそうですから。
  そして何事にも感化されやすい私は・・例の如く、夢見心地で帰って参りました。







   さて映画は、タイトルからも
  容易に想像出来ますね。

   今、世界中で最も愛されている、
  トップブランドの創始者であり、
  デザイナーの 「ココ・シャネル」 の
  半生を描いた、伝記ドラマです。

   先に挙げた数々の写真からも
  分かりますように、時代背景も
  『アンの世界』 に重なります。

   シャネル自身も、
  孤児院育ちなのですね。
  
   そんな所も、アンを彷彿したものです。
  尤もシャネルは、アンと違って
  生涯、結婚生活には無縁でしたが・・。

   映画は、意外にもデザイナーとして
  成功する彼女を描くのではなく、
  何事にも粘り強く、才能を信じ、ひたむきに生きる姿を描いています。

    この時代、彼女ほど自分の意志を
   曲げない人も少ないでしょう。
  
    だからこそ成功を導いたとも言えますが、
   なかなか出来る事ではありません。

    大嫌いなものは、当時の大袈裟な
   ファッションと言います。
  
    過剰なまでにレースで装飾され、
   不自然なまでにウェストを締め付けた、
   コルセット。大きく開いた胸元。
  
    (尤も、この “レースで装飾ファッション”、私は大好きなのですが)
   彼女は帽子から飾り立てている花を、女性を締め付けている、
   コルセットを取り去るのです。(まぁ、勿体ない・・)

   印象的だったのは、ドレスの色を選ぶ時。
  黒い瞳と髪に合うのは黒と、黒のドレスを選びます。デザインも至ってシンプル。
  
   周りが様々な色で溢れているのですから、これは目立ちますね。 ( 写真)
  白もそう。この二つの色には、絶対的な美しさがあると言っています。

   そうそう、冒頭のポスターもそうですが、彼女は煙草が大好きだったようですね。
  (このポスター、パリでは取り外されたとか)
  映画のあらゆるシーンで、煙草をくわえている姿が印象的でした。

   それでも88歳で亡くなるその日まで夜遅くまで仕事をし、
  パリのホテル・リッツ、スイートルームで眠ったまま息を引き取ったと言います。
  
   それは、シャネルの春夏オートクチュール・コレクションの数日前とか。
  ある意味、幸せな一生だったのではないでしょうか・・。

   それにしても、当時のフランス貴族たちの優雅で、怠惰な? 生活。
  私の脳裏には未だに華やかな衣装に身を包んだ、
  女性たちの歓声がこだまし、広大できらびやかな宮殿の光景が交錯しています。  

サンローランも愛した薔薇

2009-10-19 17:17:57 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   こんな空で明けましたが、
  日中は青空! 今日も秋晴れです。

   今朝は俄かに寒くて、
  “深まる秋” を実感。

   そのせいか、昨夜の星の
  美しかったこと!

   こちらで、このように沢山の星を
  眺めたのは初めてです。

   今年は、“初めて” が多いですね。
  尤も、こんな初めては、
  大層有り難い事ですけれど。

   ところで連日お伝えしていますように、
  今年は金木犀が、“秋爛漫” と咲き誇っています。

   この金木犀、皆さんお好きだと見えて、この辺りでは植えていないお宅はない程。
  従って我家だけでなく一歩外に出れば、この香りがあっちからこっちからプンプン・・。

   この金木犀の花は、良く 「金色の雪」 に例えられますが、
  たわわに咲いているそれは、まさに金色の雪が木に積もっているようです。



     さて、連日外出していましたので、
    今日こそ家でゆっくり寛ぐ事に致しましょう。
    となれば・・久し振りに 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、オープンですね。
    
     それならば、今丁度満開の金木犀の香りの下で・・という事になりました。
    この秋、初めての戸外でのお茶・・という訳です。
    まだまだ蚊がいますので、蚊取り線香代わりに、ラベンダーのお香も・・。

     そうそう、このカテゴリーも今日で100回という、節目の投稿となりました。
    100回・・という事は、
    同時に 100客 の珈琲カップを持っているという事になります。
    我ながら感慨を感じてもいます。

   (同じ珈琲カップの時は、
  カテゴリーを変えていますので、
  多分ダブっている事はないかと
  思います)
    
   薔薇と言いますと・・。
  まず最初に浮かぶのは、
  「イヴ・サンローラン」 です。

   何しろ、
  「パリ・ドゥ・イヴ・サンローラン」 と言う、
  れっきとした薔薇の花名まで
  あるのですものね。

   それこそ、香水を初めとして
  化粧品全般、バッグ、ハンカチなどに
  至るまで薔薇、バラ・・。

   香水と言えば・・。
  薔薇の香りのする “ベビードール” の
  香水は有名ですものね。

   これを持っていると、結婚出来ると
  いう言い伝えがあるそうです。

   私のカフェも同じ薔薇ですので、
  今日は、それにあやかりました。   
  
   従って、そのサンローランの、薔薇のカップで。
  今日のカップは、マグカップ。
  この大きさですと、大好きな珈琲をたっぷり頂けます。

   そして、こちらのテーブルクロスも、サンローランです。
  尤も、既に何度か登場しましたけれど。        

タイムスリップした街

2009-10-17 21:38:38 | レトロ(素敵)な空間~散策


   今日は、こんな優しい、
  菫色の空になりました。

   昨日ほどではないにしても、
  午前中は概ね晴れていたのですが・・。

   その後パラッと来て、
  昼間は何とか持っていましたが、
  夕方6時頃には再び降り出しました。
  今度は、季節外れの雷も伴って・・。

   この季節ですから、その雷も、
  すぐやむとたかをくくっていたのですが、
  意外にも長く居座っていたようです。

   そして今日の幸せ。
  冒頭の写真でも触れましたが、赤蜻蛉(とんぼ)がやって来てくれた事でしょう。
  この赤蜻蛉、つい何日か前にも見ましたので、私にとっては今年2度目です。

   いいえ、うっかり忘れる所でした。
  KEN さんの、それはそれは美しい赤蜻蛉の写真、【一休み】
  
   それこそ、“しっかり、じっくり・・” 拝見させて頂いたのでした。
  何だか羽根を休める場所まで KEN さんの蜻蛉とは違う気がします。  



   さて、連日の外出。
  一頃の“戸外と室内の優劣”
  ~なんて騒いでいたのは、
  “一体、どこのどなた・・?” と、
  言いたくなるほどですね。

   何かにつけて、こんな調子。
  私には程々という言葉はありません。

   いつもどちらかに、ド、ドド~ッと
  傾いてしまうのが常なのです。
  話が逸(そ)れてしまいました。

   こちらの写真、実は2度目です。
  (前回は、【こちら】

   昭和と言うより、もっと前・・
  江戸時代からでも続いているような、
  そんな医院。

   中には、どんなお医者様が、
  いらっしゃるのでしょう。
  興味津々です。
  
   まさか着物姿で診察・・? 
  ~なんて事は、ないでしょうね。
  
   でも、そんな風に考えたって、
  ちっともおかしくない雰囲気を
  醸(かも)し出しています。
     
   まだまだこの通りは、
  こんなお宅が沢山!

   白い漆喰と瓦屋根の木の家。
  ちょっと前までは典型的な
  日本家屋だったのですよね。

   こんな佇(たたず)まいの通りを
  そぞろ歩いていますと、
  不思議に落ち着くのです。

   外観を損なわないように手入れされ、
  静かにお住まいになっている・・。
  
   そこに日本人らしい奥床しさを
  感じたりもします。

   とは言っても、実際に
  お住まいの方は、大変でしょう。

   こちらのお宅も木製の牛乳箱が
  掛かっていました。
  それが妙にマッチしていましたっけ。
  
   そう言えば、昔はほとんどのお宅で牛乳、戸別配達でしたね。
  そんな事も印象深くて。



   やはり今日も・・廻り道して、某国立大学農場の小径を通って帰って参りました。
  上手い具合に、金木犀の傍に自転車が・・。気分だけ内田新哉です。


 



     明日(18日)は、ブログ更新難しいような気がします。
    多分、お休みすると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
 
         

香気溢れる季節~再び

2009-10-16 18:43:18 | 路傍の花~道草


    今日も、こんな美しい空で
   明けました。

    右を見ても左を見ても、前も後ろも
   360度、何もありません。

    ゴミ出しの時などその淡い、
   水色の空に見入ってしまって、
   思わず1回転してしまう始末です。

    おまけに辺りは、
   金木犀の香りで咽せかえるよう。

    それにしても、香る街・・なんて、
   何と素敵なのでしょう。

   『アンの世界』 のように、羊歯(しだ)や樅の木はないけれど、
  私達には金木犀がありますものね。その事をすっかり忘れていました。


  
   さて私は、今日も外出。
  出たついでに道草をするのが、
  この所の日課になっています。

   その道草が、結構冒険心を
  満足させてくれ、同時にストレス
  解消となってくれてもいます。

   ところで又々、「失望の家」 を発見。
  古い日本家屋です。
  
   上と右の写真は全く違う家ですが、
  金木犀がまるで天に届こうかという
  勢いで、それはまるでお化けのように
  伸び放題。( ↑ 写真)

   これだけたわわに金木犀の花が咲いていますと、
  それこそ、その甘い芳香で、クラッ! 状態です。
  
   でも、いかんせん主を失った家の淋しさと申しましょうか・・
  その甘い芳香も、侘(わび)しさを増幅させる以外の何物でもありません。  
  
   そして、その下の写真のお宅。
  玄関ドアは、今では珍しくなった引戸です。
  (余談ですが、引戸って、和服に最適なドアなんだそうですね)

   そうなりますと、着物を着なくなった今、
  引戸自体が廃(すた)れて行くのも、仕方ない事かも知れません。

   こんな写真ですと、忘れ去られた場所のように見えますが、
  ここは駅から遠い住宅地ではなく、ごく、ごく近い場所。

   特に下の写真のお宅は、駅から歩いて5分もかからない場所の、しもた屋。
  それでいて、たっぷり前庭があり、以前の生活状況が偲ばれます。~なんて。
   
   「失望の家」 なんて呼んでいますが、ただお引っ越しなさっただけかも知れませんのに。
  でも、どうせならミステリー要素があった方がいいのではないかと・・。
  秋は、ミステリーが似合いますものね。

   そして我家に近付く頃。
  高速道の上には、こんな雲が
  お出迎え? です。

   見方によって、曇って、
  どんな風にでも見えますね。

   この雲、刻々と変わりますので、
  見惚(と)れていると大変です。
  つい、ふらふらと・・。

   そうそう、お化けのような木・・。
  リンド夫人 のこんな言葉で、
  締めくくるとしましょう。

   「木も子供のようなものですよ。
  ちょっと背を向けている間に大きくなる事は、
  恐ろしいくらいだものね。・・・」
             【「炉辺荘のアン」 第1章】    

黄金色のさざ波の中で・・

2009-10-15 18:50:18 | 路傍の花~道草


   昨日とほぼ同じ、
  ほんのり桜色の空で明けました。

   しかしながら昨日と違って今日は、
  1日中快晴。気持ちの良い秋晴れです。

   ただ夜半に雨が降ったようで、
  その空気は殊の外、澄んでいます。

   ここでは同じ雨の降った、
  10月の朝の 『アンの世界』 に、
  浸る事に致しましょう。

   “・・・晴れ渡った、爽やかな、日の照る美しい秋の朝で、
  夜来の雨に打たれ、濡れそぼった羊歯しだが霜で白くなり、
  かぐわしい香気を放っていた。
   森のあちこちで、黒ずんだ、えぞ松のときわ木に向かって、
  かえでが華やかな真紅の旗を緩やかに振り、
  樺の大枝が薄い金色を見せていた。
  空気は澄んで爽快であった。・・・”
         【「アンの友達」2.  10月の章】

   それにしても、ここでも 「羊歯」
  余談ながら、この羊歯や 「苔」 の香りの香水もありますものね。
  
   【「シプレー・ノート(香調」 : オークモス、ウッド、ムスクなどを組み合わせた香り】
  私は付けた事はありませんが、ちょっと粋な、どうやら大人の香りのようです。





   くっきりした光と影の交錯する、
  蜂蜜色の長閑な秋の日の午後。
  そんな中、私は今日も道草です。

   1歩、外に出ると甘い香り・・。
  その香りの主は勿論、金木犀。

   改めて通りすがりの家々の
  金木犀に目を遣りますと今が盛り。
  となりますと・・・

   一体、あの9月の金木犀は・・?
  そんな事を思ったり、相も変わらず
  美しい空に見惚(と)れたり・・。
  そうそう、足元にも。

   そして・・いつの間にか
  稲刈りも始まりました。
  今、半々位と言った所でしょうか。
  
   偶々、稲刈りをしている所に遭遇。
  しかも今時、穂架(ほさ)に掛けながら・・。

   パタパタと稲刈り機の断続的な機械音さえ、
  こんな場所では、ちっとも耳障りではありません。
  
   寧ろ、リズミカルで軽快な音、癒やしの音にさえ感じて。
  しばし、タイムスリップした・・昭和の世界に浸っておりました。     

後戻りした季節

2009-10-14 16:16:16 | 四季のスケッチ


   こんな、雲は多いけれど、
  秋らしい空で明けました。

   間もなくその雲は途切れ、青空に。
  今日も秋晴れです。
  そして今日の幸せ。

   起床して雨戸を開けた途端に、
  甘い香りに包まれました。
  そう、金木犀です。それも2度目。

   思わず、サンダルをつっかけ、
  庭に出てみました。

   つい先日は、僅かに蕾が認められただけでしたのに、今日は木全体がオレンジに。
  まだ蕾は閉じていますが、明日には完全に開くでしょう。ここまで記して・・。

   これと同じ事を 【先月】 にも記した事を思い出しました。全く進歩がありませんね。
  でも、もう一度時計の針を巻き戻した気分。

   そう言えば・・昨日のコメントで、信州にお住まいのめぐみさんから、
  今、その金木犀が満開だという事をお聞きしたばかりです。

   やはり例年でしたなら、こちらはとっくに終わっていた筈・・
  いいえ、詳しく詮索するのは止しましょう。
  兎にも角にも、思いもかけない二度目のプレゼント、ここはもう一度楽しむ事に致しましょう。

 


   さて、今年は駆け足で秋がやって
  来たような気がしています。
  
   しかしながら昨日もそうですが、
  季節をもう一度、
  確認するかのように・・今日は、
  動けば汗ばむ陽気になりました。  

   そう今丁度、金木犀が咲いているの
  ですものね。となれば、まだ 9月。
  
   そう思って周りを見渡せば、
  未だに朝顔も、ハイビスカスだって、
  天を真っ直ぐ見上げて咲いています。

   こんな風に、行きつ戻りつしながら、
  それでも確実に季節は老いて
  行くのでしょう。   

   “若い月は、だんだんに
  老いて来たが、まだ夏の
  気分の漂っている秋で、
  集りの日は 10月 というよりも 6月 のようであった。・・・”

                                       【「炉辺荘のアン」 第34章】

   ところで、この季節に薄紫色の花を見つけますと・・・。
  つい憧れている花、“紫苑・・?” と、思ってしまう私です。 

   右上の写真の花、思わず衝動買いしてしまいました。
  似ていますが、何だか違うような気もして・・。
  でも、いいのです。薄紫色は大好きな色ですし、紫苑だと思う事に致します。

瞑想の香り

2009-10-13 16:51:31 | ハーブと香り雑学
【通称「ハロー・エンジェル」】


   起床時の空は昨日と全く同じ、雲一つない空になりました。連日の快晴、秋晴れです。
  しかも週間予報では今日辺りからお天気崩れるとの事でしたので、喜びもひとしおです。

   こんな時は、やはり アン ですね。
  もう何度も引用しましたが、このフレーズ以外には思い当たりません。

   「・・・今朝はこんなに日が照っていてほんとに嬉しいわ。・・・
   でも、今日雨降りでなくて嬉しいわ。
  お天気のいい日の方が辛いにしても我慢しやすいし、
  元気にしていられますもの。・・・」
                【「赤毛のアン」 第4章】

   とは言え、昨日のような “1日中、快晴” という訳には行きません。
  晴れたり、曇ったり・・。



     さて、今日のタイトルは、「瞑想(めいそう)の香り」。
    少々、大袈裟かも知れませんが、所謂(いわゆる)、
    “墨の香り” です。確かに墨には香りがありますものね。
  
     この墨の匂い、その昔は魔除けとしても、
    使用されていたのだそうです。
    同時に虫除けの効果と、浄化作用もあるとか。
    そして何より心を鎮静する作用があるそうです。

     手紙を書く前に、心静かに墨をする・・。
    喜びの手紙であれ、悲しみの手紙であれ、
    その効果の程は、容易に想像出来ます。

     今では、テレビや映画のシーンでしか記憶がありませんが、
    ピンと背筋を伸ばし、和服に袖を通した男性が書をしたためている・・
    どうしても、そんな光景が浮かんで来ます。

     (そのイメージは、私の中ではなぜか男性、
    和服は・・と言えばこれが又、紺色なのです。本当に勝手なイメージです)

     ところで “書” なんて、申していますが、
    昨日からその “習字セット” なるものを探しているのですが、見つかりません。

     お手本と共に、どこかにしまったと思うのですが・・。
    硯(すずり)は見つかりましたが、何かにつけていつもこの調子。
    
     まして見つからない代わりにその硯を “墨のお香” の置き台にするのですから。
    これでは硯、いいえ書に対する、冒涜(ぼうとく)ですね。
    この “墨のお香” は、先日、街に出たついでに買い求めて来たものです。
    
     この香り、何と申せばいいのでしょう、初めは、・・? という香りでしたが、
    クセになりそうな予感・・?
    
     でも、墨の香りのれっきとした 【香水】 があるのですから、納得です。
    しかもそれは、“心に付ける、香り” だそうです。

     お茶もそうですが、いきなりではない、“書” の前の静かな作業。
    こういう事も、精神修養の一つになっているのでしょうね。

     昔の人は、このような・・ともすればめんどうくさい作業を経て、
    書をしたためていたのですね。心がこもっているのは当然かも知れません。

     それに比べれば、現代のメールの手軽さ。
    確かに便利にはなりましたが、こんな事も “キレる” 一因かも知れない・・
    ~なんて、秘かに思っています。

     最後に冒頭の写真。
    例年は、春にしか咲かない、通称、「ハロー・エンジェル」 が、
    今年は秋にも開花。金木犀の二度咲きと言い、今年は不思議な年です。        

蜂蜜色の秋の日

2009-10-12 19:43:23 | レトロ(素敵)な空間~散策


   こちらは今朝も雲一つない空で
  明けました。ほんのり桜色・・。

   空気が澄んでいて気持ち良い朝です。
  朝日を浴びながら思い切り深呼吸。

   こんな時、アン ではありませんが、
  お部屋が東に向いている幸せを
  思います。

   「・・・小母さんこんな朝には、
  ただただ世界が好きで、
  たまらないという気が
  しない?・・・」

           【「赤毛のアン」 第4章】

   世界が好き・・。
  アンの発想と言いますか、
  前向きの考え方には、いつもながらハッとさせられます。
  ただ単に、お天気が良い事を喜ぶだけの受け身ではないのですものね。





   今日も私は野暮用で外出です。
  ちょっぴり遠出。普段の生活圏外です。
  その帰り道・・。
  
   こんな景色に出会いました。
  何の変哲もない川土手。
  
   日本全国、どこにだって存在して
  いるでしょう、きっと。

   でも私には・・向こうから、
  あの革のトランクを下げた寅さんが、
  「やあ、やあ・・」 なんて、
  言いながら笑顔でやって来るように
  思えてなりません。
  
   反対側からは、犬を散歩させている人も・・。
  向こうの河川敷では、「カ~ン、カ~ン!」 と球音高く子供達の歓声。

   恐らく、野球の練習でもしているのでしょう。~なんて。
  いつか観た映画の、こんなシーンが、シルエットとして浮かびます。

   そして、「秋の麒麟草(アキノキリンソウ)」ならぬ、「背高泡立草(セイタカアワダチソウ)」。
  いつもの事ながら・・私の中では 「秋の麒麟草(アキノキリンソウ)」 になっています。
  
   「秋の麒麟草(アキノキリンソウ)」 と来れば、お次は憧れの 「紫苑(シオン)」。
  でも、これはもう少し先ですね。

   そうそう、やはり今日、確かに金木犀の香りを嗅ぎました。
  今年は、どうやら 2度楽しめるようです。  

見上げれば秋!

2009-10-11 16:13:16 | 四季のスケッチ




     ふと、目覚めた朝・・。
    いつもの癖で反射的に窓に目をやりますと、
    カーテンが仄かな、オレンジに染まっています。

     枕元の時計を見ますと、午前5時半過ぎ。
    まだまだ起きる時間ではありません。
    しかも休日。でも気になります。

     そんな誘惑に勝てなくて、
    カーテンの隙間から見た空は・・こんな紫色の美しい空でした。

     最近では日の出も随分遅くなり、この時間、まだ明けてはいません。
    遥か向こうの、高速道の常夜灯が輝いて見えます。
    何だか今朝は、やけに親しげに感じるから不思議です。

      いつもでしたら、そろそろパタパタと新聞配達のバイクの音が聞こえるのですが、
    今朝は、それもありません。し~んと静まり返っています。静寂(しじま)の時間。

     “・・・アンはいつも日の出前の、妖精と昔の神々のものである、
    あの神秘的な30分に間に合うよう早く起きるのが好きだった。
     アンは教会の尖塔の後ろだけ金色の、
    淡い薔薇色の朝空や砂丘の上に拡がる薄い半透明の日の出の
    輝き、村の家々の屋根から勢いよく渦巻きながら立ち上り始める
    煙を眺めるのが好きだった。”
             【「炉辺荘のアン」 第15章】





   さて、気が付けば・・空を見上げている私がいます。
  朝から何度、見上げた事でしょう。
    
   それは、広大な青いキャンパスに白い絵の具で自由自在に描きなぐった、
  絵画のようにも見え・・。

   かと思えば、巨大なスクリーンにも・・。
  次から次へと、それこそ様々なキャラクターが登場して来ます。
  本当に見ていて飽きません。

   「あたしに、こんなに想像力があって幸せだったわね。
  きっと素晴らしく役に立つでしょうよ。・・・」
       【「赤毛のアン」 第23章】

   アンの誇らしげな声が聞こえて来ます。
  お陰様で退屈という言葉だけは私にもありません。