「一睡もできなかった…」
と、不機嫌そうにM嬢の朝散歩に出かけて行く夫に、
「スミマセンね、お願いしますね」
と言葉をかける…
最近の私は、夫に気遣うことで
なんとかこの難局を乗り切ろうとしている。
魂胆は、見え見えである。
M嬢の世話は、とても1人ではムリだ。
制御不能の《高齢者不可物犬》である。
一昨日、整形外科でレントゲンを撮ったら
「この前よりつぶれていますねぇ」
と言われて青くなった。
「安静にしてくださいね」
と言われて、
前日の仕事がどれだけダメージがあるのかを考えた。
朝9時入り、夕方4時前まで邦楽コンサートのナレーションを担当した。
影ナレで顔出しはない。
ずっと座りっぱなしの仕事だった。
ドクターいわく
「座りっぱなしは腰に負担がかかりますねぇ、立っていた方がまだいいですね」
との事。
姿勢が問題なのだという。
「出張移動もありまして」
と言うと、
「痛み止め飲んで、ですかねぇ…」
今のところ痛み止めは飲んでいない。
「来週、また診せてください。その時の状態によって考えましょう」
…
骨は再生できる…
レントゲンの画像で見る限り、
10年前の第三腰椎圧迫骨折の痕は、
当初、台形に潰れていた骨の上に新しい骨が再生され、形も整っていた…
それを、今回の怪我によって確認できた。
年取って骨折すると通常入院するが、
骨折より怖いのが廃用症候群だと思っている私である。
実母は75歳の時に手首を骨折し、
生き甲斐だった日舞のお稽古をしなくなってから、認知症が始まった。
私は母の歳になるまで、まだ間があるが
このまま、骨が潰れてしまうと、
「いずれ腰が曲がってしまいますよ」
と言われている。
とにかく《姿勢》が大事なのだと。
ちなみに、
「鈍い痛みの原因は、何でしょうか?」
と訊くと、
「アレは骨が潰れると背が低くなるでしょ?それで筋肉も縮んでいくわけです、その痛みですね」
と、
当然と言うような顔でドクターは答えた。
困った。
しばらく身長は測っていないが、
加齢とともに縮んでいくのは仕方ないにせよ、
圧迫骨折のせいで拍車がかかるのは大問題だ。
とりあえず、なにに気をつければいいのか…
《下を向かない》
《重い物を持たない》
《座っても背筋を伸ばす》
《歩く時も背筋を伸ばす》
この4つで頑張ってみようかと思う。
頑張れるかな…。
(-。-;
庭の金木犀が咲いた。
気がつけば、秋だ。