最近は、顔を見せずに作家活動をしている人たちが増えているらしい…
この本の作者、麻布競馬場さんもその1人。
直木賞候補になったとTVのニュースで取り上げられていたのを聞き、
早速、図書館で借りてきた。
この辺りの図書館では、
利用者の傾向がハッキリしていると言うか偏っている。
『九十歳。何がめでたい』は、何人もの予約が入っていてなかなか順番が来ないが、
『女帝・小池百合子』は、すぐに借りられた。
とはいえ、実際に芥川賞や直木賞を受賞した作品はダメだ…
今年の直木賞の『ツミデミック』は、115
番目だった。
借りられるのは、1人2週間だから、誰もが期限を守ったとしても、
単純に計算して4年以上待つことになる…
そんなには待てない。
なので手っ取り早く、候補に上った時点で面白そうなタイトルのものを借りてくる…
如何にも屈折した若者たちが登場しそうなタイトルである。
オムニバスタッチの短編の寄せ集めで、
今の若者たちの日常が描かれている。
…というより、私のような昭和世代の人間が、
平成生まれの若者たちの思考や嗜好を知るにはピッタリの内容ではないか?
と読みながら思い始めた。
意味不明の省略語や流行り言葉がたくさん出てくるため、
サクサクとは読めないが、その都度、意味を検索して理解する…
そのため、僅か20編の短編を読むのに何日もかかった。
で、残ったのは何か…
なんだろう。
今、それを考えているところだ。