声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

幻の21世紀枠

2020-03-15 13:15:00 | 報道 ニュース ワイドショー
むかしむかし…

私が高校生の頃、

島根県西部にある益田市から

毎月1回、

歌のレッスンで片道3時間かけて

島根県東部の平田市に通っていたことがあった。

出雲市から一畑電鉄に乗って

一人で、車窓の外に広がる長閑な田園風景を眺めながら

県内の音楽教育界では、
名の知られた声楽指導者の家に向かった。

平田は、

今は出雲市と合併したが当時は
まだ「市」だった。

小高い山の斜面に建つ、こじんまりした和風の指導者宅に着くと、

すでに、レッスン室手前の部屋は

音大受験する高校生たち4、5人で賑わっていた。

このレッスン室からは、

後に、

有名なバリトンやテナー、アルトとして活躍している声楽家たちが輩出されているが、

島根県の小さな町から、

声楽家として活躍できる人材が育って行った背景には、

“褒め上手”なM先生の存在があったからなのかもしれない。

そんな事を思い出したのが、

M先生の地元にある平田高校が
選抜高校野球の21世紀枠で出場するという
ニュースを見た時だった。

今回の中止は残念でならない。

21世紀枠であれ、

地方の小さな高校が全国大会に出場するチャンスが、

どれだけあるだろうか…?

どれほどの事であるか…を、今更ながらに考える。



かつて、私の母校の合唱部が

長野で開かれる全国大会に出ることになって、
祝いの電話を入れた際、

平田のM先生の教え子でもあった恩師が

「田舎の小さな学校が全国大会に出ると言うのが、どれだけ大変なのか…」

と話していた事があった。


その“大変”という言葉の裏には

いろいろな意味が含まれているのだろうが…

恩師は、それ以上語らなかった。


本当に、

…そうだろうと思う。

だから、

田舎の高校生にとって全国大会出場は“夢”であり“目標”なのだ。


気になって、平田高校のHPを見ると…


        (平田高校のHPより)


涙が出てきた…

がんばれ!





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