季節の花と言葉の花束

写真付きで季節の花や言葉の意味をを書くならgooブログ

季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「烏瓜(からすうり)」

2012-11-20 07:33:28 | インポート

一日一言

古色蒼然(こしょくそうぜん)

古びた色の現れている状態の形容で、

いかにも年代を経たように見えるさま、

あるいは、時代に取り残されたような事

物を指して言う場合の形容として用いる。

★吉野の山奥には、古色蒼然たる古寺

が残っている。


11月に実をつける果実「烏瓜(からすうり)」

つる性植物。
・夏の夜に花が咲く。
  (翌日の日中にも、
    一部咲き残る)。
  レース飾りのある
  白いきれいな花。
  白い花のネット状の模様は
  雄花と雌花を結ぶ蛾(ガ)の
  標識になる。


・実を、烏が好んで
  食べることから「烏瓜」。

・秋に、縦長の実ができる。
  最初は緑色で縦じまがあり、
  緑 → だいだい色 → 赤
  と色が変わっていく。
  実が赤くならずに
  黄色くなるものもある。
  こちらは
  「黄烏瓜(きからすうり)」
  という。
  (なかなか見分けがつかない。
    ここではまとめて
    「烏瓜」ページとしました)

・葉のふちは浅く切れ込む。
  (「烏瓜」の葉っぱはざらざら、
    「黄烏瓜」の
      葉っぱはすべすべ)。

・別名
  「玉章、玉梓(たまずさ)」
  「狐の枕(きつねのまくら)」

(季節の花300より)



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季節の花「柿」

2012-11-19 05:23:07 | インポート

一日一言

故障を入れる

差し障りを申し込むという意味から、

不平を言う、異議がある、邪魔をする

という場合に用いる。

★市長の瓦礫の受け入れに対しての

表明に、早速市民から反対の差し障り

を入れて来た。


11月に実のなる果樹「柿」

秋の果物。
  甘柿(富有、次郎、
        江戸一、御所等)、
  渋柿(西条、平核無等)
  がある。       
  実の表面に黒い斑点が
  ポツポツあるものは   
  どちらかというと
  「甘い」そうだ。

・春の新緑若葉は
  とてもすばらしい色で、
  林の中でよく目立つ。
・葉は”柿の葉のお茶”
  としても使われる。


・花はあまり目立たない。
  5月頃に咲く。     
  花は終わりかけになると
  ボトボトッと       
  音をたてて地面にどんどん落ちる。
  その場に居合わせると壮観。
  時期はだいたい
  5月下旬から6月初め頃。
  梅雨の前。
  「柿花落」は
  その頃の季語だったと思う。
  この、花が落っこちてくるようすは
  青桐も同じ。

・秋に紅葉する「赤」い葉と
  「黄」色の実から、
  「赤黄」→ 「あかき」
      → 「かき」になった、
  という説がある(名前の由来)。


・「     3年、

    柿8年、は酸い酸い13年、 

    柚子は大馬鹿18年、

    林檎ニコニコ25年」。

  実を結ぶ時期のこと。
  何事も、時期が来なくてはできない
  というたとえ。
  ただし柿は鉢作りなら
  3~4年くらいで結実するらしい。


・英語では
  「パーシモン(persimmon)」。
  ゴルフのクラブの
  ヘッドの材料として
  柿の木が使われた時期があった。
  (パーシモンヘッド)。
  柿の木の前には
  「ブナの木」が使われていた。


・劇場が新築されてから
  初めて行われる劇のことを
  「柿落とし(こけらおとし)」
  という。

  この場合の「柿」の字は、
  右側の「市」の部分の縦棒が
  上から下まで突き抜けている字で、
  「こけら」と読み、
  「材木のけずりくず」などを
  意味する。     
  新築、改築工事の最後に
  足組みなどの
  柿(こけら:
      材木のけずりくず)を
  払い落としたところから。


・「柿食へば
    鐘が鳴るなり  法隆寺」
      正岡子規

  「柿食ふや
    遠くかなしき  母の顔」
      石田波郷

  「おりたちて
    今朝の寒さを  驚きぬ
    露しとしとと  柿の落葉深く」
      伊藤左千夫

(季節の花300より)


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季節の花「ピラカンサス」

2012-11-18 05:34:15 | インポート

一日一言

孤城落日(こじょうらくじつ) 

広野にぽっんと孤立している城を前にして

夕日が沈んで行く塞外(さいがい)の寂しい

光景を歌った王維(おうい)の詩から出た言

葉で、勢力が衰退して助ける者もいない心

細い状況や心境を表す時のたとえとして用

いる。

★衆議院解散後の民主党議員にとっては、

まさに孤城落日の思いがあるだろう。

類語:①孤城落月

   :②桐一葉落ちて天下の秋を知る


11月に実のなる樹木「ピラカンサス」

・開花時期は、 5/10 ~  5/末頃。
・花は白。
  花より、秋になる「実」が目立つ。
・中国名は「火棘(かきょく)」。

・別名
  「橘擬」(たちばなもどき)
      オレンジ色の実。
      中国南西部原産。
  「常盤山櫨子」
      (ときわさんざし)
      赤い実。 
      ヨーロッパ東南部原産。

薔薇(ばら)科。
・学名
Pyracantha angustifolia
(橘擬)
Pyracantha coccinea
(常盤山櫨子)
Pyracantha :
トキワサンザシ属
angustifolia :
幅の狭い葉をもつ
coccinea :
紅色の、緋紅色の
Pyracantha(ピラカンサ)は、
ギリシャ語の
「pyro(炎)
+ acantha(刺)」が語源。
火のような真っ赤な実をつけ、
枝にはいっぱいとげが
あるところから。
これに「ス」がついて
「ピラカンサス」。
(季節の花300より)




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季節の花「楓・紅葉」

2012-11-17 04:39:01 | インポート

一日一言

後生は徳の余り

仏の慈悲心を信じて極楽往生を願う

事は、生活に余裕があってこそ出来

るもので有るという意味から、その日

の生活に追われていたのでは、後生

など願っている暇はないというときの

たとえに用いる。また、来世での極楽

往生は、徳行を積まないと得られない

という場合に用いる。

★新人深い人がいくら念仏を唱えても

極楽往生にはたやすく行けない、昔から

後生は徳の余りと申して、生活が苦しい

お徳行も積めない。

類語:信心は徳の余り


11月に色付く樹木「楓・紅葉」

秋の紅葉(こうよう)が
  すばらしい。
・300種もの園芸品種が
  江戸時代から作り出されている。

・楓(かえで)と
  紅葉(もみじ)は
  植物分類上は同じだが、 
  楓のなかで特に
  紅葉の美しい種類を
  「もみじ」と呼ぶ説がある。
  また、盆栽や造園業の世界では、
  葉の切れ込みの数、
  切れ込み具合によって
  両者を呼び分けているらしい。

  かえで
    → 葉の切れ込み(谷)が浅い
  もみじ
    → 葉の切れ込み(谷)が深い

  英語では
  「かえで」「もみじ」とも
  「メープル」と呼び、 
  カナダ産の「かえで」の
  樹液からとったものに
  「メープルシロップ」がある。


・楓科の代表種は
  イロハ紅葉(もみじ)。

・楓(かえで)の語源は
  「蛙手(かえるで)」
  から転じた。
  水かきのように切れ込みの
  浅い葉のものを楓という。

・紅葉(もみじ)の語源は、
  秋に赤や黄に変わる様子を
  昔、「紅葉づ(もみづ)」
  といったことにもとづく。
  (色が揉み出ず(もみいず)、
    からきたとの説も)。
  なお、「イロハ紅葉」の名は、
  掌状に5~7裂する葉の先を
  「いろはにほへと」と
  数えたことから。

            ↑ 上へ


★葉っぱが色づくわけ
  <要約>
    秋になり日光が弱くなり、
    気温が低くなると
    (朝の最低気温が5℃前後)、
    葉っぱのつけねのところに
    壁ができてきて、  
    葉っぱから枝の方に
    養分が流れなくなり、
    そのため
    赤や黄色に変わっていく。


  <専門的な説明>
    木々は冬に近づくと、
    葉を落とす準備のために
    葉と枝との間に
    しきり(離層)を作り、
    そのため、     
    葉っぱのところで
    光合成でできた糖分は
    枝に回らずに   
    葉の中にたまっていく。

    一方、気温が低くなると
    葉の緑色の色素
    (クロロフィル)
    が壊れてきて、
    その下に隠れていた
    黄色の色素
    (カロチノイド)が
    表面に出てくる。 
    公孫樹(いちょう)などが
    この種類に該当する。 

    また、
    葉に取り残された糖分は
    赤色の色素(アントシアン)
    に変わっていき、
    それが目立つのが
    この楓やモミジなどの
    種類である。

    公孫樹(いちょう)など
        緑(クロロフィル)
         → 黄(カロチノイド)
    カエデ、モミジなど
        緑(クロロフィル)
         → 赤(アントシアン)

    カエデ、モミジは、
    葉にできた糖分が多いほど
    葉っぱは 
    真っ赤に染まるらしいので、
    日中は暖かく
    夜冷えるような日が
    続いた場合は、
    そのあと
    真っ赤な紅葉が楽しめる。



・秋深くなると「紅葉狩り」。
  秋の風流♪  
・広島県の県花、県の木(もみじ)
        → もみじまんじゅう
  山梨県の県の木(楓)
・もみじは「椛」、
  かえでは「槭」とも書く。

・「紅葉に鹿」
  紅葉に鹿を配した豪華な図柄
  → とりあわせの良いものの
     たとえ。
     他に「に鶯(うぐいす)」
         「獅子に牡丹

  (参考: 花札の絵柄

紅枝垂(べにしだれ)の葉っぱは、
  秋ではなく、春に色づく。


            ↑ 上へ

・「子持山(こもちやま)
    若かへるでの
    黄葉(もみ)つまで
    寝もと吾(わ)は思(も)ふ 
    汝(な)は何(あ)どか
    思(も)ふ」
      万葉集 

  「見わたせば
    花も紅葉も  なかりけり
    浦のとまやの  秋の夕ぐれ」
      藤原定家 

  「奥山に
    紅葉ふみわけ  鳴く鹿の
    声きく時ぞ  秋はかなしき」
      古今集
      猿丸太夫(さるまるだゆう)
 
  「このたびは
    幣(ぬさ)も取りあへず
    手向山
    紅葉(もみじ)の錦
    神のまにまに」
      古今集
      菅家(かんけ)
 
  「山川に
    風のかけたる  しがらみは
    流れもあへぬ
    紅葉(もみじ)なりけり」
      古今集
      春道列樹
      (はるみちのつらき)
   
 
  「小倉山
    峰のもみじ葉  心あらば
    今ひとたびの
    みゆき待たなむ」
      拾遺集
      貞信公(ていしんこう)

 
  「嵐吹く
    三室の山の  もみぢ葉は
    龍田(たつた)の川の
    錦なりけり」
      後拾遺集
      能因法師
      (のういんほうし)
  
  「薄霧の
    立ち舞ふ山の  もみぢ葉は
    さやかならねど
    それと見えけり」
      新古今和歌集
      高倉院御歌 

  「もみじ葉は
    道もなきまで  散りしきぬ
    わが宿を訪ふ
    人しなければ」
      金槐和歌集  源実朝

  「色付くや
    豆腐に落ちて  薄紅葉」
      松尾芭蕉 

(季節の花300より)


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季節の花「公孫樹(いちょう)」

2012-11-16 05:23:38 | インポート

一日一言

孤軍鳴らし難し

片方の掌(てのひら)だけでは音を出すことは

出来ないという意味から、単独で事を成し遂げ

ることは難しい、何事にも協力者が大切である

というときのたとえに用いる。

★新企画にあたっては、彼一人の力では確実に

孤軍鳴らし難しとなるであろう。

類語:①一手の独り柏(う)つは疾(はや)しといえども声なし

   :②独掌みだりに鳴らず  ③単糸線を成さず

   :④一文銭は鳴らず  ⑤一本薪は燃えぬ       


 11月に色付く樹木「公孫樹(いちょう)」

黄色の紅葉がきれい。
  葉っぱは扇形で切れ込みがある。
・”イチョウ並木”
・中国原産。昔、留学僧が
  持ち帰って広まったらしい。

・「公」は祖父の尊称。
  祖父がタネをまいても、
  実がなるのは
  孫の代になることから「公孫樹」。
・「銀杏」とも書く。
  「銀杏」は唐音で
  「インキャウ」と読み、
  それが「イキャウ」となり
  しだいに「イチョウ」になった。


・雌株には実がなる。
  種子の中身はいわゆる
  「ぎんなん」で、食べられる。
  中国料理では炒め物やデザートに、
  日本では煎ったり
  茶碗蒸しの具にして食べる。
・東京都、神奈川県、
  大阪府の県の木(公孫樹)


<いちょうの葉っぱが散る動画>
(PCで再生可)
   2010.11.23
  江戸川区 葛西臨海公園
  (公園内を走るトレイン号の
    汽笛音が聞こえます)


・「金色の
    ちひさき鳥の  かたちして
   銀杏散るなり  夕日の岡に」
      与謝野晶子
      (よさのあきこ)

(季節の花300より)

 

 

 


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