町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

通勤対応型の静岡地区向けロングシート仕様車、JR東海313系2500番台

2024年09月16日 | JR東海

名古屋都市圏輸送に数多く使用されていた113系を始めとする国鉄型車両の置き換えを目的として1999年より製造され導入された313系は2000年度で一旦増備が終了し、静岡支社管内の東海道本線(熱海〜豊橋)は211系5000・6000番台がJR東海発足後から既に配置されてはいたものの、依然として113・115系が主力車両として使用されている状況でした。2006年に入り残存する両形式の置き換えのため、在来車から更なる改良を施した3次車の増備が決定し、このグループの東海道本線向けの編成では初となるオールロングシート仕様の2500・2600番台(3両編成)と2300・2350番台(2両編成)が登場しました。それまではボックス席であった113・115系に比べて車内空間が広くなり、短距離利用者が比較的多い静岡近郊区間の輸送サービスを改善しています。

清水駅付近を走行するT5編成(2500番台)。静岡支社管内ではトイレ設備が無い211系5000・6000番台との併結を基本としていましたが、興津〜島田間の列車では単独の3両編成運用も設定されている他、211系の廃車が進行した現在は313系同士による6両編成も見られるようになっています。

運用範囲は熱海〜豊橋間と御殿場〜沼津間ですが、列車密度の低い路線に対応するため発電ブレーキを搭載している2600番台については身延線や御殿場線の全区間の運用に対応しています。これらの増備と大垣車両区から転属して来た211系5000番台により長らく運用されていた113・115系と身延線区間列車用の123系が全廃となりました。

ロングシートで転換クロス・ボックスシートの他番台よりも車内空間が広くなり、通勤通学時間帯に威力を発揮するようになりました。扉間の長い座席には手すりが設置されていますが、座面から生えるように設けられた他では見られない形態が特徴的です。このレイアウトは一般型気動車のキハ25形2次車以降にも引き継がれました。

車内案内表示は0・1000番台以来の大型一行表示のLED表示です。ドアチャイムも設置されていますが、大垣車両区の東海道本線快速用5000番台と同じく若干音程が低く変更されました。

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