7000系置き換え用に登場した副都心線開通後では初となる17000系は、特急・急行主体の運用と有楽町線で使用される10両編成と副都心線系統専用で東急東横線内の各駅停車運用に対応する8両編成の2種類が製造されました。10両編成6本は日立製作所の製造ですが、8両編成は近畿車輛で製造されており、車体裾、前頭部スカートの処理や乗務員室扉形状・寸法、VVVFインバーター制御装置が異なっており微細ながら相違点があります。
東急東横線からの副都心線直通各停運用に充当される8両編成。東横線でも副都心線との直通運転開始を控え一部の駅で10両編成対応化を実施していますが各駅停車のみが止まる駅と、みなとみらい線新高島駅は8両にしか対応できず延長も困難なために副都心線系統に限り10・8連混用になりました。前者は2021年度内、後者は2022年度に出揃い長年の主力車両であった7000系の置き換えを完了させています。
走行機器はフルSiC-MOSFET素子を用いたVVVFインバーター制御とPSMS(永久磁石同期電動機)の組み合わせは共通ながら、10両編成の制御装置は三菱電機製(型式:MAP-214-15V335)、8両は日立製作所製(VFI-HR4420E)とされ、日立製は電機子チョッパ制御車を思わせる磁励音を発するのが大きな特徴となっています。
車内設備に関しては基本的に10両・8両ともに目立った違いは見受けられないですが、天井周りの造作(冷房装置ラインデリアの整風板の形状)に若干の違いがあります。
車内案内表示装置も三菱電機セサミクロによる17インチ液晶画面です。写真で見られる後続の特急・急行を途中で待ち合わせることを案内するのは各停ならではの表示です。