町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

西武鉄道「サステナ車両」導入へ、新101系などを置き換えか

2022年06月07日 | 西武鉄道

西武ホールディングスは、本年512日に20223月期決算実績概況および「西武グループ中期経営計画(20212023年度)」の進捗を発表しましたが、補足資料内に「サステナ車両」の導入に関する記述があり、「無塗装車体、VVVFインバーター制御等の他社からの譲受車両を当社独自の呼称として定義」とあり、関東大手私鉄ながら他社車両の購入を検討している事が示され衝撃を与えました。その目的は抵抗制御、界磁チョッパ制御で残る車両の置き換えを目指して行くとのことで、支線からの導入になるとの事ですが、これらの情報を見るに、西武鉄道の路線群から孤立している多摩川線の新101系が真っ先に置き換えられるのではという予想が浮かびます。

窓周りがベージュのツートン旧塗装を纏う1245F。置き換えが完了すれば、長らく続いた西武の3扉通勤車の歴史に終止符が打たれることになります。余談ですが、この正面スタイルを一新して新101系と区別されるようになったグループは、西武通勤車としては初の外部への発注で、かつては箱根山・伊豆戦争で対立関係にあった東急グループの東急車輌製造(現在の総合車輌製作所)である事が特徴です。

現在は赤電塗装(写真)と黄色+ベージュ旧塗装に加え、伊豆箱根鉄道カラーの3色の新101系が運用され懐かしい昭和の雰囲気が漂う多摩川線ですが、他社車両で置き換えられるかも知れない事になるとは全く想定外でしたね。

ワンマン改造・リニューアルでイメージを一新した車内。かつてはクリーム系の化粧板に焦茶色の座席モケットでしたが、現在残るワンマン対応編成は白系の配色に青の座席となり爽やかで明るい雰囲気になりました。

ドア上にはLED表示器と開閉予告装置も新設され、同時に車椅子スペースも設けられたことからバリアフリーにも対応しています。

秩父線山岳区間にも対応出来る高性能車として、広範囲に渡り運用され秩父鉄道線への乗り入れも見られた101系ですが、いよいよその歴史にも終止符が打たれる日が近づいて来たようです。新たに導入予定の車両に関してはまだ協議中との事ですが、公式発表が期待されますね。

 

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前照灯のLED化が進行する京王9000系

2022年06月05日 | 京王電鉄(電車・バス)

8両編成8本と比較的少数の製造に終わった9000系の京王線専用0番台は、各駅停車を中心に時折70002両編成を増結した10両で特急運用に就く姿が見られる以外は基本的に動きの少ない形式でしたが、2020年の9月頃より前照灯をLED化する工事が開始され、8両に関しては全ての編成が完了し、先頭車の表情に変化が生じています。

高尾山口行き各停運用中のトップナンバー9701F。前照灯がハロゲンからLEDに交換され、点灯時は白い光を放つようになった為イメージが変わりました。8000系でも車体修繕とは別で施工され、既に全編成が換装を終えていますが、その流れが9000系にも及ぶことになりました。

上り各停運用中の9705F。以前に全く同じ場所でハロゲンのままだった編成を撮影していますが、光の色だけでなくライト本体の形状も小ぶりな円形になっている為、随分印象が違います。この工事は既に都営新宿線直通対応の30番台にも及んでおり、9731・9732Fが換装されています。

高幡不動検車区で待機している97039704F(ホーム上から撮影)。珍しく続き番号の2編成が並ぶシーンです。非点灯状態だとライトの形状が良く分かりますね。なお一番最初に換装されたのは、左の9703Fでした。

登場から20年が経過しましたが、余り変化していない車内。8000系全編成の車体修繕・機器更新が完了すれば次の工事対象は90000番台になるのが自然なので、工事発表を楽しみに待ちたいと思います。(その前に自動放送を設置して貰えませんかね・・・)

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大規模リニューアルで活躍が続く京王7000系後期車(10両固定編成)

2022年06月03日 | 京王電鉄(電車・バス)

1984年から登場の京王7000系はコルゲートステンレス車体で製造されましたが、198711月以降に増備された編成からはビードプレス車体に変更され車番の下2桁が20番台で区分されるようになり、8両・4両・2両の3種類の編成が製造されています。この内の8両は19962月〜3月にデハ7050・サハ7050を新造して組み込み、京王では初めての先頭車が中間に入らない10両固定編成となりました。これらの編成は各駅停車のサービス改善を目的として登場したことから長らく各停中心の運用でしたが、2001327日のダイヤ改定から形式による運用の区別が廃された為、特急・準特急にも充当されるようになり京王線の汎用車的位置付けになりました。

前面幌枠と渡り板を廃止して大分印象が変化した7000系後期車(7723F)。この編成は19883月落成で10両化は19962月に、VVVFインバーター制御化は200710月に施工されています。ビードプレス車体の10両固定編成は5本が在籍していますが、7721F〜7724Fは両側の先頭車とデハ7050形2両が東急車輛製造、それ以外の車両が日本車輌製造とメーカーが統一されていないのが最大の特徴です(7725Fのみ全車日本車輌製造で落成)。

相模原線系統の特急に充当される場面。正面に表示している車両番号は7725Fから一般的な欧文書体に改められ、他編成も順次交換されますが、現在でも京王特有の角張った書体が残る編成も見ることが出来ます。

車内設備は当初リニューアル工事が先行して実施された為、内装は更新されながらもドアチャイム・車内案内表示が無い中途半端な形態でしたが後年に追加で設置され、案内表示についてはそれまでのLEDから17インチ液晶画面に改められました。

当初は路線図や次駅案内を行う画面を1台のみ設置しましたが、動画広告用の画面を2017年に増設しています。また、9000系の97369749F9730Fと共に自動放送装置の新設を行い201051日より使用を開始しています。

設備投資計画に於いて非貫通車両の解消に対応する新造車導入を発表したため、先行きが危ぶまれる7000系ですが、これら10両固定編成は遅くまで本線系統で運用される姿を見れそうですね。

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6000系に代わる汎用車・京王9000系30番台

2022年06月01日 | 京王電鉄(電車・バス)

2001年から2004年に掛けて、京王9000系は8両編成8本の64両が製造されますが、この時点ではVVVFインバーター制御車は都営新宿線のATCと電波干渉する恐れがあった為、将来的な直通を考慮しながらも乗り入れ関連機器の搭載は見送られ京王線内での運用に留まりました。しかし2005514日に新宿線のATCが更新されVVVFインバーター制御車の入線が可能になり都営地下鉄側では10-300形が運転を開始し、京王側も30番台に区分される9000系の10両固定編成を増備、それまで直通に用いられていた600030番台の置き換えが本格化しました。

都営新宿線直通運用に充当される9743F。営業運転で他の編成を連結する事が無い為、8両編成で設けられていた幌座が廃され、帯が途切れなくなりました。また、自動分併装置や伝送変換器も省略されています。

京王線特急運用に就く9737F。通過標識灯が点灯しています。都営新宿線直通運用が主体の30番台ですが、運用に制約が無く編成にも余裕がある為、京王線内でも各駅停車から特急まで全ての運用に充当されます。30番台車は10両編成20本の200両が増備され、これに伴い6000系は2009610日で都営新宿線直通運用から撤退、残った地上線専用車も2011313日で営業運転終了となりました。

車内設備は新火災対策基準に適合させる為に見直しが図られ、配色を白系で統一の上、袖仕切りの形状を変更し妻窓を廃止。ドアもステンレス無塗装のドアになりました。9736編成からは車両間の貫通路と貫通扉幅を拡大し手摺り形状を曲線化、車内案内表示器をLEDスクロールから17インチ液晶画面にするなど更なる設計変更が加わっています。コストダウンの一環ではありますが、京王線専用の8両で採用されていた化粧板仕上げにRの少ない角ばった窓ガラスのドアでないのが個人的には残念なところです。

2010年からは自動放送装置を搭載する改造を受け、その後は都営新宿線内でも対応するように改良されています。大手私鉄にしてはどちらも採用が遅めで、遅れているような感じを受けましたが、最近は近隣他社を凌ぐレベルの接客設備になった印象ですね。

※2017年の記事を修正

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