Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

プチ懐石料理【2016年3月】

2016-03-18 23:20:59 | 懐石料理&和食
今日は8回目となる、プチ懐石料理教室へ行ってきました


今月のテーマは松花堂弁当。3月も下旬になればお花見などの行楽シーズンに入り
ますので、そういうときに持っていけるのが嬉しいですね


今日は品数が多いのに人数が4人と少ないので、どんどん手早く進めていきます。
まずは筍を処理します。筍は穂先を少し切り落とし、縦に切り込みを入れたら、
皮付きのまま米ぬかを入れて根元に竹串がスッと刺さるまで水から茹でます。

1時間ほどで茹で上がるのでお湯に入れたまま冷まして、冷めたらたっぷりの水に
つけて冷蔵庫で保存します。毎日水を替えれば数日は持ちますよ


その筍を使ってまず「筍の玉味噌和え」を作りますね。筍の皮をむいて1cm角に
切ります。出汁・薄口醤油・みりんを合わせた煮汁で5分ほど煮て冷まします。


あわせるのは今が旬のホタルイカ。ホタルイカは通常茹でたものが売られている
ので、目と軟骨とくちばしを魚の骨抜きなどを使って取り除きます。


あわせるのはひろっこというあさつきの1種で秋田で売られているもの。なければ
あさつきや万能ネギで代用してかまいません。軽く塩茹でして冷まします。


和える玉味噌は西京味噌・みりん・薄口醤油・酒・砂糖・卵黄を合わせて弱火に
かけ、水分が十分なくなったら火を止めて冷まします。そのまま使っても良いの
ですが、今日はお酢を合わせて酢味噌にします。



十分煮汁を含んだ筍・下処理の終わったホタルイカ・茹でて冷ましたひろっこを
ボウルに入れ、酢味噌で和えたら、筍を土台にして彩りよく器に盛れば完成


筍は他にも使いますよ。穂先の姫皮の内側の柔らかい部分のみを細切りにして、
こちらはお吸い物の汁の実として使います。



そして大きめに切った筍は「筍とわらびの煮物」に。出汁・薄口醤油・みりんで
5分ほど煮て、そこにわらびの水煮を入れて落し蓋をし、10分ほど煮ます。途中で
花麩を加えて一緒に煮ます。



煮終わったらわらびを取り出して、3cmほどの長さに切り分け、わらびを土台に
して器に盛り付ければ完成です


次は「卵のけんちん蒸し」を作ります。固めの茶碗蒸しのようなお料理ですが、
お弁当にはぴったりの一品。千切りにした人参・もどしたひじき・三つ葉は一度
湯がいて冷水に取り、水気を切っておきます。


卵・出汁・塩・みりん・薄口醤油を合わせた卵液に水気を切った具材を入れて、
弱火にかけ、かき混ぜながら半熟程度になるまで火を入れていきます。




半熟になったら火を止め、流し缶に流し入れて蒸し器にかけて、しっかりと火が
通ったら蒸し器から出して冷まし、適度な大きさにカットすれば完成


次は「鰆の木の芽焼き」。今日は鰆を使っていますが、まながつお、メカジキ、
桜鱒などもオススメだそうです。適度な大きさに切った魚を濃口醤油・みりん・
酒で作った幽庵地に2時間ほど漬け込みます。



焦がさないようにグリルで両面を綺麗に焼いたら、粗みじん切りにした木の芽を
上にたっぷりとかければ完成です。アレンジとして酢味噌和えに使った玉味噌を
上に塗って焼けば田楽風になるそうですよ



次は「鶏のあさつき巻き」。鶏もも肉は厚みが均等になるよう厚い部分に包丁を
入れて開き、薄く塩をあてておきます。たっぷりめのあさつきか万能ネギを上に
乗せてきつめに巻き込んだら、タコ糸で縛ります。



巻き終わりにお肉同士が重なってしまうようであれば、火の通りが良くなるよう
余ったお肉は切り落とします。


フライパンに多めの油をひいて肉を入れてアルミホイルを被せながら表面に焼き
色をつけていきます。焼き色が付いたら一度取り出し、余分な油を捨てます。


薄口醤油・みりん・酒・砂糖・ケチャップを混ぜ煮汁を沸騰させて鶏肉を戻し、
アルミホイルで落し蓋をしてさらに蓋をしてから、10分ほど照り焼きにします。


照り焼きにしたらアルミホイルに包んで冷ましておきます。十分に冷めたら1.5cm
ほどの厚さに切り分ければ完成です


続いては「菜の花の湯葉包み」。湯葉は乾燥湯葉を使います。乾燥湯葉を塩水に
漬けて戻し、水気をふき取って10×15cm程度に切ります。菜の花は塩茹でして、
冷水に取り水気を切ります。



湯葉を縦半分に切り、その上に菜の花とカニかまを乗せて長さを切りそろえて、
辛子マヨネーズを塗ってきつめに巻きます。3等分にカットすれば完成です



次は「さよりの桜〆め」。さよりは大名おろしにして皮を引いて、腹骨と中骨を
丁寧に取り除きます。内臓付近の黒い部分は臭みが強いので綺麗に落とします




さばいたさよりに薄く塩をあて、4cmほどの長さに切りそろえたら何枚か重ねて
桜の葉の塩漬けで包みます。桜の葉は洗わず、そのまま使います。最後に人参で
作った桜の花びらを添えれば完成です



次にご飯は「グリーンピースご飯」を。グリーンピースはサヤから取り出して、
たっぷりの水に塩を入れて2分ほどゆでてから、冷水にとって冷まします。ザルに
熱いうちにあげてしまうとシワが寄ってしまうそうですよ


ご飯は半日水に漬けた出汁昆布・お酒・戻し汁・塩を入れて炊きます。お弁当や
冷めてから食べるご飯には酒と塩を加えて炊くと、冷めても美味しいのだそう



今日は梅型の相物型にご飯を詰めてその上にグリーンピースを乗せて抜きます。
型を水に漬けておくと抜けやすいです。最後に桜の塩漬けを飾って



続いて「ふきのとうの天ぷら」。お弁当にはやはり緑色が入ると綺麗ですので、
ふきのとうがなくても、こごみやわらびなど他の緑色の山菜が良いですね。薄く
片栗粉をまぶして、衣をつけてあげたら、熱いうちに塩をふれば出来上がり



最後に椀物の「あさりと花わさびの椀」を作ります。あさりは砂抜きをして水で
洗い、昆布出汁と一緒に火にかけます。花わさびはさっと湯がいて冷水に取り、
水気を切っておきます。


沸騰したらアクを取り、薄口醤油・塩・酒(できれば料理酒ではなく日本酒)で
味を整えれば完成です。花わさびとともにお椀に盛って。


お料理が全て出来上がったので盛り付け作業をしていきます。今日のお弁当箱は
「大徳寺縁高」というもので、お茶席の点心や仕出しで使われるタイプのもの。
中に仕切りがないのが一般的で、四角い空間にバランスよく並べていきます。



盛り付けが終わったところで、お料理をテーブルに並べて試食タイム。作るのは
かなり大変な和食ですが、一度にお料理が並ぶこの瞬間にはものすごい達成感を
感じます。いつもながら美しいテーブルです










どのお料理も冷めても本当に美味しく、筍・ホタルイカ・わらび・ふきのとう・
さより・鰆・菜の花・グリーンピースなど春らしい食材が満載のお弁当でした。
卵のけんちん蒸しが特に美味しかった


デザートは桜のムース。こちらは先生が作ってくださったもので特にレシピ等の
ご紹介もなかったのですが、桜あん・生クリーム・牛乳・ゼラチンで作られたと
おっしゃっていたので、自分で分量を考えながら作ってみたいです