初候である10/8~10/12は「鴻雁来る(がんきたる)」。
渡り鳥である雁が、北の地から海を越えて渡ってくるころです。雁は昔は狩猟の対象とされていた鳥ですが現在では禁猟となっています。「かんもどき」というお料理がありますが、もともとは精進料理で、雁の肉に味を似せて作られていることに由来するという説があるようですよ😳
ヨーロッパでは古くから魔除けとして重宝されてきたナナカマドが、他の木々に先だって紅葉し始めるのもこの時期🎵
次候である10/13~10/18は「菊花開く(きっかひらく)」。
9月9日の重陽の節句(菊の節句)に遅れる事1ヶ月あまり、旧暦の9月9日に近いこの時期は、菊の花が咲き始めるころです。殺菌効果のある菊はもともとは薬草として中国から日本に伝わりました💕
園芸ブームの起きた江戸時代には、植木職人によって様々な品種改良が行われ、「菊合わせ」という菊の新花の品評会もたびたび行われていたそうです😊
また、このころには秋の味覚の代表格である栗🌰が出回ります。焼き栗に蒸し栗、栗ごはんに栗おこわ、栗きんとんに栗かのこ、栗の甘露煮に栗の渋皮煮などなど甘くて美味しい栗料理がたくさん味わえます❤️
末候である10/19~10/23は「蟋蟀戸に在り(きりぎりすとにあり)」。
きりぎりすが戸口で鳴くころです。蟋蟀(こおろぎ)と書いてきりぎりすと詠むのはなぜだろうと思ったら、万葉集の時代には「蟋蟀」とは秋に鳴く虫の総称として使われていたようです。
秋は色々な虫の鳴き声が聞こえますが、この時期に野山へ出かけて虫の音に耳を済ませて楽しむことを「虫聞き」といいます。江戸時代の庶民たちは春の花見、秋の月見や菊見、冬の月見🌕と同様に、この虫聞きを楽しんだそうです✨
「虫時雨」という言葉がありますが、たくさんの虫たちが一斉に鳴く声がまるでざぁっと降る時雨の雨音のようという意味で、まさにその通りですよね💕