中日新聞の「くらしの作文」に「順番だよ」というタイトルで、63歳の女性が投稿されていました。
実家の母は、事故で足が不自由になり、ずっと家の中での生活だった。
ある夏の日、「外に出ないのに腕や足にシミが出て嫌だわ。指も太くなり、指輪も入らない」と嘆いていました。
私は「そうだね」と言いながら、今更外出しないし別にいいじゃんと思っていた。
結婚し、同居した姑は、冬の朝の支度に手間取っていた。
呼びに行くと、大量のカイロを体中に貼っていて、びっくりした。
「そりゃー時間もかかるわー」。
そういえば、この時期の買い物リストには、いつも「貼るカイロ」の文字があったっけ。
還暦もいくつか過ぎたこの頃、少しだけ自慢だった手にシミが浮き、お気に入りの指輪が入らなくなった。
冬の朝、出勤前にいくつかのカイロを貼っている自分に気づいた。
たまに顔を出す娘に愚痴ると「あっそうなんだ、大変だね」と、ハイ会話終了。
そうじゃなくて、いつまでも、それなりに若くキレイでありたいという女心をわかってほしい。
当時の母の気持ちが理解できた気がした。
母も亡くなり、姑は施設でお世話になっている。
帰る娘の背中につぶやいた。
「いずれあなたも・・・。順番だよ」と。
以上です。
>「いずれあなたも・・・。順番だよ」と。
これには笑ってしまいました。
たしかに順番ですよね。
>そうじゃなくて、いつまでも、それなりに若くキレイでありたいという女心をわかってほしい。
娘さんもお母様の年代になれば、「いつまでも、それなりに若くキレイでありたいという女心」を分かってくださると思います。
仲間たち 舟木一夫 Funaki Kazuo