中日新聞の「くらしの作文」に「施しは人の心に咲く」というタイトルで、86歳の女性が投稿されていました。
一月の末日に知らない男性からハガキが届いた。
私宛で間違いない。
友人の住所が書いてある。
年末、新聞の「おくやみ欄」に亡くなられたとあり、知ってはいた。
そのご主人からだった。
寒中お見舞いと「十二月二十八日に妻が永眠いたしました。生前中のご厚情に深謝いたします。これからのご健康とご多幸をお祈り申し上げます」とあった。
彼女とは二十年以上、絵手がみで友達としてお付き合いし、一度だけお会いしたことがあった。
電話番号もお互いにわかっていたけど、電話で済ますと文字や絵をかくことをやめてしまいそうで、あえて電話はしないと伝え合っていた。
届かなくなったら、かけなくなったと思ってね、その代わりいつでも向き合っているようにするからね、と約束し合った。
その時が来てしまった。
ハガキには、きれいな花の鉢植えの絵にメッセージカードが付いていて「施しは人の心に咲く」とあった。
間違いなく、いつもの見慣れた落款がある。
彼女の絵てがみが印刷されていた。
私の心に花がほっこりと咲きました。
いつもたくさん励ましてくださいましたね。
どうぞ安らかに眠ってください。
永い間、本当にありがとうございました。
以上です。
友達との付き合い方は、いろいろありますね。
この投稿者さんとお友達の関係は、淡白な関係ですね。
私はこのような淡白な関係は、あまり好みません。
もう少し濃厚な関係がいいです。
友が亡くなったら、涙するような関係が。
もうひとつの土曜日 (WE ARE STILL ON THE ROAD.)