中日新聞の「くらしの作文」に「散髪」というタイトルで、80歳の女性が投稿されていました。
鏡台の引き出しの整理をしていたら、散髪用のハサミ2丁が出てきた。
結婚2年目ごろ、夫が「理髪店に行くのは面倒だから。おまえできないか?」と言った。
散髪なんてやったことないのに、その時なぜかやってみようかと思ってしまった。
実家の父に散髪用のハサミをどこで購入したらいいか聞いたら、どこかで買ってきてくれた。
行き付けの美容師さんに相談したら、親切に手順を教えてくれた。
散髪初日、神妙な顔つきで椅子に座る夫。
その頃はフサフサ髪だった。
黙々と長い時間をかけてハサミを動かしたことを思い出す。
散髪は1ヶ月半ぐらいごとやった。
やりたくないと思ったこともあったが、半世紀余り散髪は続いた。
短時間でできるようになり、夫もすっかり私にお任せだった。
実家の父が入院した時とか、母の足が悪くなって美容院へ行けなくなった時とかは、私が2人の髪を整えた。
夫を最後に散髪したのは、亡くなる1ヶ月前だった。
ベッドから起こし、薄くなった髪を切りそろえた。
「終わったよ。さっぱりしたね」
「ありがとう」。
毎回交わしたこの言葉。
あれから3年。
両親はもちろん、夫もいなくなり、出番のなくなったハサミを、また引き出しにしまった。
以上です。
半世紀余り散髪をされたんだ。
>「終わったよ。さっぱりしたね」
「ありがとう」。
毎回交わしたこの言葉。
こんな素敵な言葉を交わされたのも、散髪のおかげですね。
> 実家の父に散髪用のハサミをどこで購入したらいいか聞いたら、どこかで買ってきてくれた。
このお父様が入院されていた時、散髪してあげて恩返しが出来たようですね。
私がかみさんに散髪してもらうようになったのは、頭の髪がほとんどなくなってからです。
髪がなくなってからは、スーパーにある千円の床屋さんに行ってました。
毎月1回行くのが面倒になり、かみさんにやってもらうようになりました。
バリカンはネットで買って、ハサミやクシや切った髪の毛が散らばらないようにする頭のハットは、息子が子供の頃買ったようです。
息子が子供の頃、息子の散髪をしていたようです。
椅子の下にはビニールシートを敷いてやりました。
ひと月に1度はやりますので、かみさんが「もうそんなに経ったの」と、いつもやるのを嫌がりました。
息子がある日やって来て、「坊主頭なら490円でやってくれるお店が出来たよ」と、教えてくれました。
かみさんに毎回嫌そうに言われるので、早速490円のお店で散髪してきました。
シャンプーは、別料金が入りますのでやりません。
お風呂に入って頭をシャンプーします。
ここのお店に行くようになって9回ぐらいになります。
490円ですから、ここ当分はこのお店で散髪してもらいます。
星のフラメンコ