さて、あの日記に大層反応された方がいまして、要約すれば、
「ダンサーを見に来たのに、聞きたくも無い曲だけの演奏中に騒いだからって、何で叱られなきゃいけないの?」
とか、
「要は、演奏が面白くないから、しゃべっちゃたのよ。」
等等。
以上の二つは、この4年間、私の注意に対する「言い訳」として散々聞かされた代表的な意見です。
確かに、ひどい演奏を聴かされるのは苦痛であって、私も、ひどい演奏を聴くときは、じっと我慢しています。
しかし、我々は酷い演奏はしていません。
逆に「ダンサーよりも演奏を見入ってしまいました。」と言うお客さんも多いのです。
確かに、アラディーン主催の「ベリーダンスと音楽の夜」は、中目黒の楽屋も、横浜のサムズ・アップも、共に、おいしい料理とお酒も飲め、更に、普段一緒にレッスンに通っている人とも楽しく会話でき、先生のパフォーマンスも見れ、
そりゃ、会話も弾むのは当然ですが、
インストの演奏を聞き入っている隣の人のことを想像できれば、インストの演奏中に馬鹿騒ぎなどできるわけが無いのではないでしょうか?
お客さんの中には、習っている先生の絶対的ファンと言うのがいて、その先生以外のダンサーのパフォーマンスは見ないは、演奏は聴かないは、というのが、時々いますが、
こう言った人々が、良く「言い訳」として出してくるのが、先に述べた意見です。
もちろん、その日のコンディションと言うものはあれ、アラディーンの演奏は、世界で通用するレベルです。
「音楽が入っていこない」と言う意見がありますが、初めて聴く音楽と言うのは中々入りづらいもの。
特に、サマーイといった古典音楽に関しては、メロディも複雑で、捕らえ所も無い上、一体何を聴いていいか分からないかも知れません。
ベリーダンスで良く使われる、打ち込みのCDで慣れている人達にとっては、完全に別ジャンルの音楽です。
それを我々がなぜ演奏するかと言えば、ダンサーにもこういった音楽の美しさを知ってほしいからです。
単純に盛り上げたいだけであれば、タラフのトルコ風みたいな、イケイケの曲ばかりを演奏すると言うことで終わりますが、それでは、演奏側の成長も無く、意味がありません。
最近、ベリーダンスの教室で、ダラブッカの演奏を披露することがありますが、ダラブッカすら知らない教室の生徒が多くて驚いています。
それだけ、ベリーダンスを習う人々の裾が広がった訳でしょうが、最近は、インストラクターですら、CDで使われている楽器の音色を指摘できない人が多い。
つまり、あの「ドパッ、ド、ドッパッ」という打ち込みの電子音で構成されたCDしか聞いたことが無い人が、生演奏の音の良さを分かるわけがない。
ちなみに、エジプトでは、もっとマナーの悪い客ばかりがいるため、隣の人との会話の声ができないぐらいの爆音で演奏します(笑)。
私が見に行った場末のベリーダンス・ショーはそんな感じでした。
ともあれ、「金出して見に来てやってるんだから、馬鹿騒ぎして何が悪いの?文句ある?」みたいなマナーの悪いお客は、我々の「ベリーダンスと音楽の夜」のショーには出入り禁止です。
こんなことを、私のブログで何度も書くほど、一部のベリーダンサーのファンの程度が低いと言うことです。
誤解の無いように確認ですが、ほとんどのお客さんは、マナーをしっかり守りながらも、盛り上がるところは盛り上がる素晴らしいお客さんばかりです。
昨日書いたのは、毎回あるダンサーの時に来る、常連のおばさん達や、ある生徒たちのことです。
こういったお客さんは、そのダンサーに対しても迷惑であるばかりか、我々ミュージシャンにも、周りのお客さんにも迷惑です。
このブログを読まれた方は、そこを誤解しないようにしてください。
読んでいるあなたの事を言っているのではありません。
(もちろん、心当たりがあれば、素直に反省してください。)
ともあれ、一般のお客様は、我々のショーを、今まで通り楽しんでください。
今年は、新曲も盛りだくさん、色々と毎回趣向を変えていきます!