ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

生演奏で踊るハフラ!vol.2 後記

2014-06-21 22:17:37 | インポート
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そして、6月14日(土)は、「生演奏で踊るハフラ!vol.2」でした。

こちらは、我々アラディーン・トリオの演奏で踊りたい人なら誰でも参加できるというハフラだそうで、みな熱意を持って参加して来られているので、こちらも、その熱意を受けるべく演奏しました。(勿論、今まで一度も演奏に手を抜いた事はありませんが。)

さて、こうやって、今まで生演奏で踊った事のない人を対象に演奏してみて、やはり痛感する事は、我々演奏者が知っているオリエンタル音楽と、大多数のベリーダンサーが理解しているベリーダンス用の曲との間には、大きな隔たりがあることを痛感します。

これは、残念ながらオリエンタル音楽を弾ける奏者が少ない事が決定的になっているといえますが、

最近のベリーダンス用のCDも、アラビック・シンセがメインで演奏されている物も多く、前回述べた「タフト(ウード、カーヌーン、カマンガ(ヴァイオリン)、ネイ、レク、など、オリエンタル楽器のみで編成された小楽団」や、「フィルカ(タフトに、更に多くのヴァイオリン、チェロ、コントラバスなどのストリングスに加え、ダラブッカ、ダフ、など打楽器を多く加わった大編成のオーケストラ)」で奏でられる生演奏の雰囲気など想像がつかなくなってしまっています。

こういった状況では、ウードの音とか、カーヌーンの音、アラブ・ヴァイオリンの音、ネイの音、など、それぞれ個性的な音の特性も分からないばかりか、そのそれぞれの楽器の音に対する「踊り分け」は、勿論出来ないのは無論のことし、

更に、タクシームと呼ばれる即興演奏に対しても、どう踊っていいか分からない訳で、

こういった現状は、本当に不幸な事だと思うわけです。

6月1日に、アスマハンと共同で行ったWSの主眼は、まさに「そこ」にあった訳で、タフトで奏でられるオリエンタル音楽で踊ると言うことは、オリエンタル・ダンスを踊ることであって、ジャズ・ダンスとかバレエとか、体操見たいなダンスではない、と言うことを、アスマハンが特に主張していたのを思い出す訳です。

ともあれ、こういったハフラは、なかなかプロでも機会がありません。

是非とも、この機会を逃す事無く、我こそは、と思う方は振るってご参加ください。

次回は8月31日【日】です。参加されたい方は、以下のウェブサイトで確認してください。
http://ameblo.jp/salmabelly/entry-11856112913.html