まつや清の日記 マツキヨ通信

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毎日新聞夕刊「被ばく検査20万人に」の仙石恭記者の記事にがっかり

2011年05月25日 | ニュース・関心事
ただ今、福島原発震災支援第三弾 から戻りました。毎日新聞夕刊の「被ばく検査20万人に」の記事を読みました。毎日新聞がこの間の福島原発震災に対して真実を伝えようとしてきた姿勢については評価してきました。

しかし、この記事はあまりに放射能汚染の実態を理解しておりません。おそらく、善意で書かれていると思いますが放射能汚染の内部被ばく問題についてあまりに無知というか、問題意識がないというか、残念です。

後日きちんと紹介したいと思いますが、私がいわき市→飯舘村→南相馬市で見てきたことや聞いてきたこととかなり食い違います。一言で言えば仙石記者は内部被ばくについて問題意識がないのでしょう。

これで住民の立場にいるとするなら大きな勘違いではないでしょうか。毎日新聞にがっかりです。

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福島第1原発: 19万人超がスクリーニング検査受ける
 東京電力福島第1原発事故を受け、福島県が9会場で続けている「被ばくスクリーニング検査」を受けた人が20万人近くに達した。県のまとめでは、24日現在、県民の約10人に1人に当たる19万2500人が受け、5月下旬になっても1日に約500人ずつ増えている。一方で、3月29日を最後に基準値を超えて「除染」を受けたケースは無い。健康上の不安だけでなく、県外の宿泊施設や医療機関などで安全確認を求められることに備え、「異常なし」のお墨付きを求めて受ける人が多いのが実情だ。【仙石恭】

 スクリーニングは、体や着衣に付いた放射性物質から出る放射線をサーベイメーターという器具で測定する検査で、県が3月13日から無料で始めた。10万cpm(cpmは1分当たりに検出された放射線量を示す単位)を超えると、水で洗い流す全身除染が必要となるが、3月29日の102人目を最後に、2カ月近く一人も出ていない。検査を受けた人は3月は11万4488人、4月が6万3352人。

 福島市御山町の県北保健福祉事務所の会場では24日、市内に住む主婦、佐藤友美さん(32)が長女妃莉(ひまり)ちゃん(1)を抱きかかえて検査を受け、驚いた妃莉ちゃんはワーッと泣き出した。2人とも値は200cpm以下で「異常ありません」と書かれた紙を受け取った。

 同事務所によると、少なくとも5月以降、基準値の100分の1にあたる1000cpmを超えた例はないという。佐藤さんは「子供の値が気になるので初めて受けて安心した。でも10年後、20年後の影響が心配」と顔を曇らせた。また、25日から東京に旅行に行くという無職男性(66)は「福島から来たというと旅館に嫌がられるのではないかと思い受けに来た」と語った。 各会場では放射性物質の影響を過剰に気にする「風評被害」に備え、異常が無いことを明記した書面を手渡している。3月下旬には、一部の避難所で、入所時に証明書を求めたケースがあった。4月には、福島県から避難した子供が偏見にさらされたり、県民がホテルの宿泊拒否など「風評被害」に遭ったとして、閣僚が是正を呼び掛ける一幕もあった。

 同県南相馬市の相双保健福祉事務所の担当者は「県外に行ったり、医療機関で受診する時にスクリーニングを受けた書面が必要だとの要望が多く、3月中旬から出している」と説明。同事務所では、風評被害に対して抵抗する意味も込めて、あえて異常がないことを示す「証明書」とせず「結果表」との表記にとどめた。


今日は南相馬市への視察、目ざまし代わりの5:40頃の余震

2011年05月25日 | ニュース・関心事
福島原発震災の毎日の怖さを感じさせる余震で目が覚めました。M5,1震度5弱という揺れでした。この地震のたびに第一原発の放射能漏れを心配するこの状況は東海、東南海、南海地震連動型発生後に重なります。

南相馬市では、一時帰宅が今日行われるとのニュースが流れています。まずは無事でいることに安らぎを感じます。下記の報道、結局、格納容器も損傷し建屋内地下sの高濃度の汚染の理由が明らかになりました。

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福島第1原発 1号機と2号機の格納容器に穴の可能性
毎日新聞 5月25日(水)2時31分配信


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福島第1原発の現状と東京電力による解析結果※カッコ内は地震発生後の時間

 東京電力が24日公表した福島第1原発2、3号機で炉心溶融があったとする報告書の中で、1号機は原子炉圧力容器の外側にある格納容器に直径7センチ相当の穴、2号機では格納容器に直径10センチ相当の複数の穴が開いている可能性が初めて示された。東電は炉心溶融による2、3号機の圧力容器の損傷について「限定的」としているが、高濃度の汚染水がタービン建屋に漏れ出すなど、圧力容器やその外側の格納容器の健全性は元々疑問視されていた。東日本大震災から2カ月半。対応に問題はなかったのか。事故収束に向けた工程表の履行も危ぶまれる。【平野光芳、八田浩輔、久野華代】

【東京電力が公開】圧力容器の模型写真

 細野豪志・首相補佐官は24日夕の会見で、「見込みの甘さがあった」と陳謝。「引き続き冷却し冷温停止を目指す。解析に時間がかかるのはやむを得なかった」と釈明した。

 報告書は、2、3号機の冷却システムが停止し、燃料の出す熱で水が減り、圧力容器内の燃料棒(長さ約4メートル)下部まで水位が低下したと指摘。(1)燃料棒の一部が水につかった場合(2)水位が回復せず、燃料が露出し続けた場合の2通りでシミュレーションした。

 2号機は地震から77時間後の14日午後8時ごろ、3号機は42時間後の13日午前9時ごろから炉心の損傷が開始。両機とも、(1)の場合は燃料の半分程度が圧力容器の底に落下し、残り半分は本来の位置にとどまった、(2)の場合は大部分の燃料が落下した--と結論付けた。

 東電は「(2)の方が現実に近い」とみており、2号機では101時間後の15日午後8時ごろ、3号機では60時間後の14日午前3時ごろに燃料の大部分が圧力容器の底に落下する炉心溶融(メルトダウン)が起き、それぞれ6~8時間後に圧力容器が破損した。2号機では計測された圧力データから、格納容器に10センチ相当の複数の穴が開き、1号機で7センチ相当の穴が開いている可能性が浮かんだ。

 1~3号機では水素爆発が発生したが、燃料棒損傷で生じた水素の量を、1号機800キロ、2号機400キロ、3号機600キロと推計した。また、冷却システムが停止し、注水を開始するまでの数時間で、燃料棒を溶融させる3000度近くに達した。吉田正・東京都市大教授(原子炉工学)は「最初の対応が将来の何カ月にも影響している」と述べ、東電や政府が日ごろから深刻な事態を視野に入れていたかどうかという姿勢を問題視する。

 気になるのは事故収束への影響だ。

 圧力容器底部の実測温度は2、3号機で100~170度、1号機で100~120度となっている。燃料が溶けて圧力容器の底にたまり少量の水でも冷却されているという皮肉な事態だが、大規模な放射性物質の放出はないと説明する。

 経済産業省原子力安全・保安院は24日、「形状がどうあれ、燃料が圧力容器内にとどまって冷却されている。収束の工程表に大きく影響しない」としている。

 しかし、小林圭二・元京都大原子炉実験所講師(原子核工学)は「工程表は圧力容器の破損を前提としていない。政府も東電も早期収束に躍起で、作業員にプレッシャーがかかる。被ばくして命を削るのと引き換えに早期収束させるのはもってのほかだ」と指摘する。