『日本会議』という集団の名前が、ちらほらと目に付き始めてから、ずいぶんと時間が経ってしまいました。
海外のメディアでは、戦前復興を狙うロビー集団と紹介されていることが多いのですが、
最近特に、この集団の在り方や根回しに近い活動が問題視され始めているにも拘わらず、マスコミにはあまり取り上げられていません。
まあ、マスコミ(特に大手)の体たらくはなにも、この『日本会議』についての無報道っぷりに限ったことではないのですが…。
インターネットで検索すると、山のように情報が出てきます。
↓これはそれらの中のひとつ。
なぜ報道されない?安倍首相も属する極右団体『日本会議』が政治を牛耳ってる
http://matome.naver.jp/odai/2143424055925855801
東京新聞などでは以前、記事として取り上げられていました。
たくさんの記事の中から、少し古いものですが、わたし自身に読み易かったものを、ここに紹介させていただきます。
↓以下、転載はじめ
第2次安倍晋三改造内閣 最大右翼組織「日本会議」が占拠
http://tamutamu2014.web.fc2.com/abekaizounihonnkiagi.htm
改憲・超タカ派の「日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)から15人」
安倍晋三首相を含め、第2次安倍改造内閣の19人の閣僚のうち15人が、
日本の侵略戦争を正当化する改憲・右翼団体「日本会議」を支援するためにつくられた「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)の所属議員である。
超タカ派・改憲勢力が政権中枢に躍り出た形で、まさに「日本会議」内閣である。
2013年2月現在の役員表によると、日本会議議連(289名の国会議員が参加)には、安倍首相と麻生太郎副総理・財務相が特別顧問に就任。
高市早苗総務相、菅義偉官房長官、下村博文文部科学相が副会長、山谷えり子国家公安委員長が政策審議会長、有村治子女性活躍担当相は政策審議会副会長を務めている。
また、衛藤晟一、礒崎陽輔両首相補佐官、加藤勝信官房副長官らも、役員に名を連ねる。
改造内閣で日本会議議連に所属していないのは、太田国交相、小渕経産相、松島法相、西川農相の4人。
もっとも、西川農相と二階自民党総務会長は、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」には名を連ねている。
どちらにも所属していないのは、公明党の太田国交相、小渕経産相と松島法相だけ、ということになる。
自民党新役員でも、谷垣禎一幹事長が同顧問、稲田朋美政調会長が政策審議会副会長を務め、また茂木敏充選対委員長も議連メンバーである。
日本会議は「憲法改正をめざす国民運動」を進めるとして、各地でフォーラムなどを開催。
同議連や地方議員懇談会が、地方議会で、「憲法改正の早期実現」を求める意見書を採択させる先頭にたっている。
日本会議のHPを見ると、
「私たちは、美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する」と書かれており、
憲法改正、愛国心教育、“自虐的”な歴史教育の是正、戦後レジームからの脱却等々の安倍政権の政策は、すべて日本会議が提言してきたものだ。
日本会議は、
「男らしさや女らしさを否定する男女共同参画条例が各県で制定され、子供や家庭をめぐる環境がますます悪化」しているなどとして、男女共同参画や夫婦別姓に反対。
2010年3月の「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題した集会には、高市、山谷、有村、稲田各氏が参加して意見表明。
同11月の集会では、山谷氏が「国民世論を無視している」と、夫婦別姓に反対を表明している。
政治評論家の森田実氏は、
「そういうウルトラ右翼の内閣が誕生したわけです。
大メディアは、『安定感のある内閣』だとか『重厚布陣』だとか報じていますが、とんでもない。
こんなアブない内閣はありません」と断じている。
元法大教授の五十嵐仁氏は、
「日本会議が安倍政権を裏で操るというより、もはや一体化しているとみるべきです。
内閣に(19人中)15人も入ったのは、自民党が右翼政党に変質したことの証左でもある。
安倍首相をはじめとする日本会議系の右翼議員に党が乗っ取られ、内閣も官邸も占拠された。
このままでは国が乗っ取られてしまいます」と、危惧している。
安倍内閣が、憲法破壊と歴史修正を強引に推し進める根源に、これら極右グループの存在があるが、
2014年2月に、米議会調査局がまとめた報告書は、「日本会議」を名指しで警戒。
「安倍氏は、戦時中の行為について、日本は不当な批判を受けていると議論するグループと連携」とし、
安倍政権の歴史修正の動きとして、2013年12月の安倍首相の靖国参拝を強行した背景に、日本会議の存在があると分析している。
また、海外メディアでは「ナショナリスト組織」(米ニューヨーク・タイムズ)や「ナショナリスト・シンクタンク」(英エコノミスト)などと報じ、国際社会でも危険視されている。
集団的自衛権の行使を容認し、自衛隊法の改正など有事法制を整備して、軍備強化で世界平和に貢献するという方針も、日本会議が目指す「誇りある国づくり」の一環で、
それを着実に進めてきたのが安倍政権であり、改造によって、ますます日本会議が掲げる政策を「実行実現」する内閣になったのである。
日本会議国会議員懇談会に加入する閣僚(2014年9月)
安倍晋三総理
麻生太郎副総理
高市早苗総務相
岸田文雄外相
下村博文文科相
塩崎恭久厚労相
望月義夫環境相
江渡聡徳防衛相
菅義偉官房長官
竹下亘復興相
山谷えり子公安委員長
山口俊一沖縄・北方相
有村治子女性活躍相
甘利明経済再生相
石破茂地方創生相
==========================
政権に巣食う改憲・右翼団体「日本会議」勢力 主張・言動に見る異常
【しんぶん赤旗】2014年9月7日
安倍晋三首相を含む19人の閣僚のうち15人が、改憲・右翼団体「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)に加盟している第2次安倍改造内閣(本紙6日付)。
その日本会議と、同議連が展開する主張や活動は、どのようなものなのでしょうか―。
侵略戦争を 「正義の戦争」
「諸悪の根源は、東京裁判史観」。
日本会議議連の平沼赳夫会長(次世代の党党首)が、日本会議設立10周年のさいに寄せたあいさつ文の言葉です。
戦後、日本がサンフランシスコ条約で受諾し、国際社会復帰の基礎となった極東国際軍事裁判(東京裁判)が下した、日本の侵略戦争に対する断罪を否定しようというのが、日本会議の根本思想です。
日本会議は、過去の日本の侵略戦争を、「アジア解放」の「正義の戦争」と美化してきた靖国神社への「二十万人参拝運動」を展開。
天皇参拝実現に向け、歴代首相に参拝を強く要求してきました。
改憲目指して「愛国心」強制
日本会議は、日本国憲法、とりわけ不戦と戦力不保持を定めた憲法9条への攻撃を続け、「国防体制」充実のための改憲を主張。
日本会議議連や「靖国」派の地方議員でつくる「日本会議地方議員連盟」が、地方議会で、「憲法改正の早期実現を求める意見書」を採択させる先頭に立っています。
3日の内閣改造を受け、「この日が憲法改正運動のスタートとなる」(日本会議大阪のフェイスブック)と、改憲に期待を寄せています。
日本会議は、改憲に向けた世論構築のために、「愛国心」教育強化などを求めてきました。
女性活躍相に就任した有村治子氏は、昨年の参院選で、日本会議推薦候補として当選。
推薦を受け有村氏は、
「戦後の教科書からは、万世一系という言葉は消えました。そこから始めていかなければいけない」(日本会議の月刊誌『日本の息吹』13年6月号)などと、
天皇中心の「日本の国柄」を、教育に持ち込む狙いを語っています。
「慰安婦」記述教科書を攻撃
日本会議は、南京大虐殺や旧日本軍「慰安婦」問題での教科書の記述などを指して、
「わが国の歴史を悪しざまに断罪する自虐的な歴史教育」(「日本会議がめざすもの」=同会議ウェブサイト)などと攻撃しています。
通常国会で、「慰安婦」問題で旧日本軍の関与を認め公式に謝罪した「河野談話」(1993年)の、検証や見直しを政府に求めたのは、
山田宏議員(当時=日本維新の会所属、現・次世代の党幹事長)ら、日本会議議連所属の国会議員です。
今回入閣した山谷えり子国家公安委員長は12年5月、「慰安婦」記念碑を設置した米東部ニュージャージー州パリセーズパーク市を訪問し、同市市長らに記念碑撤去を求める行動に及んでいます。
「男女共同参画」に反対
男女の社会的差別をなくす「ジェンダーフリー」の運動や教育が、世界で広がっていますが、これを否定しているのも日本会議です。
日本会議議連所属議員らも、「性差別」の廃止をうたう政府や各県の「男女共同参画」の動きまで、「男らしさや女らしさを否定する」ものと批判。
10年3月に、「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題して開いた集会には、
今回初入閣した高市早苗総務相や、山谷、有村両氏のほか、自民党政調会長に就任した稲田朋美氏が参加しました。
↑以上、転載おわり
で、その自由民主あらため日本会議党は、
集団的自衛権の行使容認などを含む『安全保障関連法案』が、
「法案が複雑でうまく国民に説明できていない。ビラを使って理解を得たい」などと言って、
「平和安全法制の整備」と題した100万枚のビラを作り、街頭などで配ることにしたらしいです。
そのビラなんですが、こんな大ウソがつ~らつらと並べられています。
「国民の命と平和な暮らしを守る大切な法律です。
『スキのない構え』でさらに抑止力を高めます。
戦争に巻き込まれることも徴兵制も、決してありません」
いやもう、超がつくお粗末な答弁しかできない連中の思いつくことに、またまたお金が湯水のように使われたんだなあと、深いため息が出るばかり…。
そのデタラメとウソつきっぷりを、きっちり断罪してくださったものがこれ。
http://got.angry.jp/panf/
そしてさらに、『日本会議』が発行した『押しつけ憲法』デマビラと、それを添削してくださった元自衛艦の泥憲和さんの添削ビラと記事をここに。
『日本会議』版
『泥憲和』版
【火の粉を払う】
ツイッターにこんなコメントが届いた。
「捨て垢、大変失礼いたします。
(中略)こちらの添削チラシから誠に勝手ながら引用させていただいた所、日本会議支持と見られる改憲派ネトウヨに絡まれて困っています。
ひとつお力添えを願えたら嬉しいのですが」
日本会議の「押しつけ憲法」デマビラにつけた解説のことだ(写真上)。
ツッコミを入れていったら、もとの文章で残ったのは「マッカーサー」と「軍事占領中」だけ、というひどい代物だった。
コメント欄を見たら「GHQに添削されてんだから押しつけ憲法だ」というようなコメントがわらわらと。
要望だからコメントを書き込んできた。
コメント
「誤解が多いので指摘する。
GHQが憲法制定に介入したのは草案レベルまで。
憲法本体の審議に介入していない。
審議して内容を改めることもできたのに、国会の多数派はそうしなかった。
国民が憲法の内容を支持していたからだ。
憲法を公布して1年か2年後に、国民投票を実施するようマッカーサーが勧めているが、政府は無視した。
国民の意思で憲法が定着するのを避けたのだ。
国民投票しておけばよかったのに」
相談を持ちかけてきた捨て垢さんへのコメント
「日本国憲法には、自由民権運動の伝統が結実しています。
マッカーサー草案は彼の案ではなく、鈴木安蔵の案が下敷きで、鈴木案のベースは自由民権の植木枝盛憲法草案です。
憲法は、支配層には「押付け」ですね。
民衆にとっては、ファッショに奪われた人権を「取り戻した」といえます 。
支配層がマッカーサー草案を丸呑みした原因は、主体性の欠如です。
主体性の欠如は、無謀な戦争に至った要因でもあります。
責任を押し付けあう。
誰も決断しない。
声の大きい者に従う。
勇気が欠如したエリートたちが、空気に乗って、ズルズルと戦争に向かいました。
みんな腰抜けですわ。
主体性の有無がドイツとの違いです。
ドイツ憲法も、占領軍の関与で作られましたが、ドイツ国内に押付け論は存在しません。
占領軍と緊張関係を保ちつつ、ドイツ自身が憲法を作る意思を持って、主体的に取り組んだからです。
結果的に、占領軍の案に似たものになったのですが。
GHQに抵抗する気なら出来ました。
ろくに抵抗しなかった腰抜けが、後から「押しつけだ」と騒いだ。
内容抜きの議論です。
戦後70年近くも国民が支持してきたのに、何をいまさら。
憲法が押し付けなら安保も同じ。
再軍備もそう。
改憲論だって、もとは米国生まれですよ。
改憲論者は、『押付け安保』や『押付け再軍備』ハンタイと騒ぎません。
なぜなら、それがアメリカの意向に沿うものだから。
結局、力の強い者、声の大きい者に付き従っているだけのことです。
主観的にはそう思っていないだろうけれどね。
戦前のエリートもそうでした。
沢山押し寄せているネトウヨですが、どこかで聞きかじった理屈をしたり顔で繰り返しているだけ。
国益論や安全保障論、外交論のすべてにわたって、内容的には護憲論が圧倒しています。
政治的力関係では残念ながら負けてるね。
逆転しないとね。
がんばりましょう」
この泥さんには、わたしはいつも励まされています。
そして、たくさんのことを教えてもらいました。
彼のことを、東京新聞が記事にまとめています。
昨年の7月28日付の記事です。
「集団的自衛権は他人のけんかを買うこと。逆恨みされますよ」。
神戸市の街頭での泥憲和(どろのりかず)さん(60)=兵庫県姫路市=の「叫び」が、インターネット上で広がっている。
4月にがんで余命一年と宣告された元自衛官。
集団的自衛権の行使容認が閣議決定される前日の6月30日、マイクを握った。
初対面の若者たちに交じり、解釈改憲反対のビラ配りを手伝っていた。
聞こえてくる演説を、「分かりにくい」ともどかしく感じた。
話が途切れた時、たまらず「ちょっとしゃべらせて」と、頼み込んだ。
「私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました」
「自衛隊の仕事は日本を守ること。見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが仕事なわけない」
5分余りで話し終わると、自民党支持者を名乗る中年男性が、「あんたの話はよう分かった。説得力あるわ」と寄ってきた。
フェイスブックに全文を載せると、瞬く間に、賛同する人たちが転載を繰り返し、ネット上に広がった。
離れて暮らす長男から、「おやじ、ほめられすぎ」と冷やかされた。
泥さんが自衛隊に入ったのは1969年。
6年間働き、故郷の姫路市に戻って、皮革加工の仕事を始めた。
被差別出身の仕事仲間と付き合いを深める中で、両親や親類と縁遠くなった。
差別感情が強く残っている現実に直面し、被差別の解放運動に関わり始めた。
その延長で、平和運動にも携わる。
自衛隊を違憲と考える仲間たちに、合憲という自分の意見を納得してもらうため、勉強を続けてきた。
自衛隊は「専守防衛」。
「自衛官時代に、国民を守り憲法に従うという役割を教わった」。
神戸での街頭演説は、これまでの活動の到達点でもある。
2009年12月、京都朝鮮初級学校に対する街宣活動が起きた。
「日本からたたき出せ」「スパイの子ども」。
ネットで知った泥さんは、ヘイトスピーチと呼ばれる差別的な発言をするデモに憤り、現場で反対の声を上げる「カウンター」活動も始めた。
憎悪がむき出しとなる社会と歩調を合わせるように、政府は、戦争放棄の憲法を解釈でねじ曲げようとする。
がんの宣告を受けたのを機に仕事を辞め、講演会など表舞台にも立つようになった。
「ヘイトスピーチをする人を蹴散らすことはできるかもしれない」。
中心人物を孤立させ、社会的に包囲することが、自分の役割と感じている。
「その間に、多くの人が良識を発揮してほしい。日本国民のピースマインドは、ばかにできませんよ」
海外のメディアでは、戦前復興を狙うロビー集団と紹介されていることが多いのですが、
最近特に、この集団の在り方や根回しに近い活動が問題視され始めているにも拘わらず、マスコミにはあまり取り上げられていません。
まあ、マスコミ(特に大手)の体たらくはなにも、この『日本会議』についての無報道っぷりに限ったことではないのですが…。
インターネットで検索すると、山のように情報が出てきます。
↓これはそれらの中のひとつ。
なぜ報道されない?安倍首相も属する極右団体『日本会議』が政治を牛耳ってる
http://matome.naver.jp/odai/2143424055925855801
東京新聞などでは以前、記事として取り上げられていました。
たくさんの記事の中から、少し古いものですが、わたし自身に読み易かったものを、ここに紹介させていただきます。
↓以下、転載はじめ
第2次安倍晋三改造内閣 最大右翼組織「日本会議」が占拠
http://tamutamu2014.web.fc2.com/abekaizounihonnkiagi.htm
改憲・超タカ派の「日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)から15人」
安倍晋三首相を含め、第2次安倍改造内閣の19人の閣僚のうち15人が、
日本の侵略戦争を正当化する改憲・右翼団体「日本会議」を支援するためにつくられた「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)の所属議員である。
超タカ派・改憲勢力が政権中枢に躍り出た形で、まさに「日本会議」内閣である。
2013年2月現在の役員表によると、日本会議議連(289名の国会議員が参加)には、安倍首相と麻生太郎副総理・財務相が特別顧問に就任。
高市早苗総務相、菅義偉官房長官、下村博文文部科学相が副会長、山谷えり子国家公安委員長が政策審議会長、有村治子女性活躍担当相は政策審議会副会長を務めている。
また、衛藤晟一、礒崎陽輔両首相補佐官、加藤勝信官房副長官らも、役員に名を連ねる。
改造内閣で日本会議議連に所属していないのは、太田国交相、小渕経産相、松島法相、西川農相の4人。
もっとも、西川農相と二階自民党総務会長は、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」には名を連ねている。
どちらにも所属していないのは、公明党の太田国交相、小渕経産相と松島法相だけ、ということになる。
自民党新役員でも、谷垣禎一幹事長が同顧問、稲田朋美政調会長が政策審議会副会長を務め、また茂木敏充選対委員長も議連メンバーである。
日本会議は「憲法改正をめざす国民運動」を進めるとして、各地でフォーラムなどを開催。
同議連や地方議員懇談会が、地方議会で、「憲法改正の早期実現」を求める意見書を採択させる先頭にたっている。
日本会議のHPを見ると、
「私たちは、美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する」と書かれており、
憲法改正、愛国心教育、“自虐的”な歴史教育の是正、戦後レジームからの脱却等々の安倍政権の政策は、すべて日本会議が提言してきたものだ。
日本会議は、
「男らしさや女らしさを否定する男女共同参画条例が各県で制定され、子供や家庭をめぐる環境がますます悪化」しているなどとして、男女共同参画や夫婦別姓に反対。
2010年3月の「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題した集会には、高市、山谷、有村、稲田各氏が参加して意見表明。
同11月の集会では、山谷氏が「国民世論を無視している」と、夫婦別姓に反対を表明している。
政治評論家の森田実氏は、
「そういうウルトラ右翼の内閣が誕生したわけです。
大メディアは、『安定感のある内閣』だとか『重厚布陣』だとか報じていますが、とんでもない。
こんなアブない内閣はありません」と断じている。
元法大教授の五十嵐仁氏は、
「日本会議が安倍政権を裏で操るというより、もはや一体化しているとみるべきです。
内閣に(19人中)15人も入ったのは、自民党が右翼政党に変質したことの証左でもある。
安倍首相をはじめとする日本会議系の右翼議員に党が乗っ取られ、内閣も官邸も占拠された。
このままでは国が乗っ取られてしまいます」と、危惧している。
安倍内閣が、憲法破壊と歴史修正を強引に推し進める根源に、これら極右グループの存在があるが、
2014年2月に、米議会調査局がまとめた報告書は、「日本会議」を名指しで警戒。
「安倍氏は、戦時中の行為について、日本は不当な批判を受けていると議論するグループと連携」とし、
安倍政権の歴史修正の動きとして、2013年12月の安倍首相の靖国参拝を強行した背景に、日本会議の存在があると分析している。
また、海外メディアでは「ナショナリスト組織」(米ニューヨーク・タイムズ)や「ナショナリスト・シンクタンク」(英エコノミスト)などと報じ、国際社会でも危険視されている。
集団的自衛権の行使を容認し、自衛隊法の改正など有事法制を整備して、軍備強化で世界平和に貢献するという方針も、日本会議が目指す「誇りある国づくり」の一環で、
それを着実に進めてきたのが安倍政権であり、改造によって、ますます日本会議が掲げる政策を「実行実現」する内閣になったのである。
日本会議国会議員懇談会に加入する閣僚(2014年9月)
安倍晋三総理
麻生太郎副総理
高市早苗総務相
岸田文雄外相
下村博文文科相
塩崎恭久厚労相
望月義夫環境相
江渡聡徳防衛相
菅義偉官房長官
竹下亘復興相
山谷えり子公安委員長
山口俊一沖縄・北方相
有村治子女性活躍相
甘利明経済再生相
石破茂地方創生相
==========================
政権に巣食う改憲・右翼団体「日本会議」勢力 主張・言動に見る異常
【しんぶん赤旗】2014年9月7日
安倍晋三首相を含む19人の閣僚のうち15人が、改憲・右翼団体「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)に加盟している第2次安倍改造内閣(本紙6日付)。
その日本会議と、同議連が展開する主張や活動は、どのようなものなのでしょうか―。
侵略戦争を 「正義の戦争」
「諸悪の根源は、東京裁判史観」。
日本会議議連の平沼赳夫会長(次世代の党党首)が、日本会議設立10周年のさいに寄せたあいさつ文の言葉です。
戦後、日本がサンフランシスコ条約で受諾し、国際社会復帰の基礎となった極東国際軍事裁判(東京裁判)が下した、日本の侵略戦争に対する断罪を否定しようというのが、日本会議の根本思想です。
日本会議は、過去の日本の侵略戦争を、「アジア解放」の「正義の戦争」と美化してきた靖国神社への「二十万人参拝運動」を展開。
天皇参拝実現に向け、歴代首相に参拝を強く要求してきました。
改憲目指して「愛国心」強制
日本会議は、日本国憲法、とりわけ不戦と戦力不保持を定めた憲法9条への攻撃を続け、「国防体制」充実のための改憲を主張。
日本会議議連や「靖国」派の地方議員でつくる「日本会議地方議員連盟」が、地方議会で、「憲法改正の早期実現を求める意見書」を採択させる先頭に立っています。
3日の内閣改造を受け、「この日が憲法改正運動のスタートとなる」(日本会議大阪のフェイスブック)と、改憲に期待を寄せています。
日本会議は、改憲に向けた世論構築のために、「愛国心」教育強化などを求めてきました。
女性活躍相に就任した有村治子氏は、昨年の参院選で、日本会議推薦候補として当選。
推薦を受け有村氏は、
「戦後の教科書からは、万世一系という言葉は消えました。そこから始めていかなければいけない」(日本会議の月刊誌『日本の息吹』13年6月号)などと、
天皇中心の「日本の国柄」を、教育に持ち込む狙いを語っています。
「慰安婦」記述教科書を攻撃
日本会議は、南京大虐殺や旧日本軍「慰安婦」問題での教科書の記述などを指して、
「わが国の歴史を悪しざまに断罪する自虐的な歴史教育」(「日本会議がめざすもの」=同会議ウェブサイト)などと攻撃しています。
通常国会で、「慰安婦」問題で旧日本軍の関与を認め公式に謝罪した「河野談話」(1993年)の、検証や見直しを政府に求めたのは、
山田宏議員(当時=日本維新の会所属、現・次世代の党幹事長)ら、日本会議議連所属の国会議員です。
今回入閣した山谷えり子国家公安委員長は12年5月、「慰安婦」記念碑を設置した米東部ニュージャージー州パリセーズパーク市を訪問し、同市市長らに記念碑撤去を求める行動に及んでいます。
「男女共同参画」に反対
男女の社会的差別をなくす「ジェンダーフリー」の運動や教育が、世界で広がっていますが、これを否定しているのも日本会議です。
日本会議議連所属議員らも、「性差別」の廃止をうたう政府や各県の「男女共同参画」の動きまで、「男らしさや女らしさを否定する」ものと批判。
10年3月に、「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題して開いた集会には、
今回初入閣した高市早苗総務相や、山谷、有村両氏のほか、自民党政調会長に就任した稲田朋美氏が参加しました。
↑以上、転載おわり
で、その自由民主あらため日本会議党は、
集団的自衛権の行使容認などを含む『安全保障関連法案』が、
「法案が複雑でうまく国民に説明できていない。ビラを使って理解を得たい」などと言って、
「平和安全法制の整備」と題した100万枚のビラを作り、街頭などで配ることにしたらしいです。
そのビラなんですが、こんな大ウソがつ~らつらと並べられています。
「国民の命と平和な暮らしを守る大切な法律です。
『スキのない構え』でさらに抑止力を高めます。
戦争に巻き込まれることも徴兵制も、決してありません」
いやもう、超がつくお粗末な答弁しかできない連中の思いつくことに、またまたお金が湯水のように使われたんだなあと、深いため息が出るばかり…。
そのデタラメとウソつきっぷりを、きっちり断罪してくださったものがこれ。
http://got.angry.jp/panf/
そしてさらに、『日本会議』が発行した『押しつけ憲法』デマビラと、それを添削してくださった元自衛艦の泥憲和さんの添削ビラと記事をここに。
『日本会議』版
『泥憲和』版
【火の粉を払う】
ツイッターにこんなコメントが届いた。
「捨て垢、大変失礼いたします。
(中略)こちらの添削チラシから誠に勝手ながら引用させていただいた所、日本会議支持と見られる改憲派ネトウヨに絡まれて困っています。
ひとつお力添えを願えたら嬉しいのですが」
日本会議の「押しつけ憲法」デマビラにつけた解説のことだ(写真上)。
ツッコミを入れていったら、もとの文章で残ったのは「マッカーサー」と「軍事占領中」だけ、というひどい代物だった。
コメント欄を見たら「GHQに添削されてんだから押しつけ憲法だ」というようなコメントがわらわらと。
要望だからコメントを書き込んできた。
コメント
「誤解が多いので指摘する。
GHQが憲法制定に介入したのは草案レベルまで。
憲法本体の審議に介入していない。
審議して内容を改めることもできたのに、国会の多数派はそうしなかった。
国民が憲法の内容を支持していたからだ。
憲法を公布して1年か2年後に、国民投票を実施するようマッカーサーが勧めているが、政府は無視した。
国民の意思で憲法が定着するのを避けたのだ。
国民投票しておけばよかったのに」
相談を持ちかけてきた捨て垢さんへのコメント
「日本国憲法には、自由民権運動の伝統が結実しています。
マッカーサー草案は彼の案ではなく、鈴木安蔵の案が下敷きで、鈴木案のベースは自由民権の植木枝盛憲法草案です。
憲法は、支配層には「押付け」ですね。
民衆にとっては、ファッショに奪われた人権を「取り戻した」といえます 。
支配層がマッカーサー草案を丸呑みした原因は、主体性の欠如です。
主体性の欠如は、無謀な戦争に至った要因でもあります。
責任を押し付けあう。
誰も決断しない。
声の大きい者に従う。
勇気が欠如したエリートたちが、空気に乗って、ズルズルと戦争に向かいました。
みんな腰抜けですわ。
主体性の有無がドイツとの違いです。
ドイツ憲法も、占領軍の関与で作られましたが、ドイツ国内に押付け論は存在しません。
占領軍と緊張関係を保ちつつ、ドイツ自身が憲法を作る意思を持って、主体的に取り組んだからです。
結果的に、占領軍の案に似たものになったのですが。
GHQに抵抗する気なら出来ました。
ろくに抵抗しなかった腰抜けが、後から「押しつけだ」と騒いだ。
内容抜きの議論です。
戦後70年近くも国民が支持してきたのに、何をいまさら。
憲法が押し付けなら安保も同じ。
再軍備もそう。
改憲論だって、もとは米国生まれですよ。
改憲論者は、『押付け安保』や『押付け再軍備』ハンタイと騒ぎません。
なぜなら、それがアメリカの意向に沿うものだから。
結局、力の強い者、声の大きい者に付き従っているだけのことです。
主観的にはそう思っていないだろうけれどね。
戦前のエリートもそうでした。
沢山押し寄せているネトウヨですが、どこかで聞きかじった理屈をしたり顔で繰り返しているだけ。
国益論や安全保障論、外交論のすべてにわたって、内容的には護憲論が圧倒しています。
政治的力関係では残念ながら負けてるね。
逆転しないとね。
がんばりましょう」
この泥さんには、わたしはいつも励まされています。
そして、たくさんのことを教えてもらいました。
彼のことを、東京新聞が記事にまとめています。
昨年の7月28日付の記事です。
「集団的自衛権は他人のけんかを買うこと。逆恨みされますよ」。
神戸市の街頭での泥憲和(どろのりかず)さん(60)=兵庫県姫路市=の「叫び」が、インターネット上で広がっている。
4月にがんで余命一年と宣告された元自衛官。
集団的自衛権の行使容認が閣議決定される前日の6月30日、マイクを握った。
初対面の若者たちに交じり、解釈改憲反対のビラ配りを手伝っていた。
聞こえてくる演説を、「分かりにくい」ともどかしく感じた。
話が途切れた時、たまらず「ちょっとしゃべらせて」と、頼み込んだ。
「私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました」
「自衛隊の仕事は日本を守ること。見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが仕事なわけない」
5分余りで話し終わると、自民党支持者を名乗る中年男性が、「あんたの話はよう分かった。説得力あるわ」と寄ってきた。
フェイスブックに全文を載せると、瞬く間に、賛同する人たちが転載を繰り返し、ネット上に広がった。
離れて暮らす長男から、「おやじ、ほめられすぎ」と冷やかされた。
泥さんが自衛隊に入ったのは1969年。
6年間働き、故郷の姫路市に戻って、皮革加工の仕事を始めた。
被差別出身の仕事仲間と付き合いを深める中で、両親や親類と縁遠くなった。
差別感情が強く残っている現実に直面し、被差別の解放運動に関わり始めた。
その延長で、平和運動にも携わる。
自衛隊を違憲と考える仲間たちに、合憲という自分の意見を納得してもらうため、勉強を続けてきた。
自衛隊は「専守防衛」。
「自衛官時代に、国民を守り憲法に従うという役割を教わった」。
神戸での街頭演説は、これまでの活動の到達点でもある。
2009年12月、京都朝鮮初級学校に対する街宣活動が起きた。
「日本からたたき出せ」「スパイの子ども」。
ネットで知った泥さんは、ヘイトスピーチと呼ばれる差別的な発言をするデモに憤り、現場で反対の声を上げる「カウンター」活動も始めた。
憎悪がむき出しとなる社会と歩調を合わせるように、政府は、戦争放棄の憲法を解釈でねじ曲げようとする。
がんの宣告を受けたのを機に仕事を辞め、講演会など表舞台にも立つようになった。
「ヘイトスピーチをする人を蹴散らすことはできるかもしれない」。
中心人物を孤立させ、社会的に包囲することが、自分の役割と感じている。
「その間に、多くの人が良識を発揮してほしい。日本国民のピースマインドは、ばかにできませんよ」