ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

子どもも含め、本来なら『放射線管理区域』にしなければならない地に棄てられた人々を、さらに棄てる人たち

2015年10月11日 | 日本とわたし
鈴木博喜さんのブログ『民の声新聞』より

↓以下、転載はじめ(文字の強調を加えさせていただきました)

【甲状腺がん】
「福島で多発中」と警鐘鳴らす津田敏秀教授~「避難せず残った人にこそ正しい情報を」

【民の声新聞】2015年10月8日
http://ameblo.jp/rain37/entry-12081824761.html#cbox

福島第一原発事故後、被曝による福島県内での甲状腺がん発生率が、全国平均と比べて、最大で50倍に達しているとの論文を、
岡山大学の津田敏秀教授(環境疫学、医学博士)らがまとめ、国際環境疫学会に受理された。
web上で先行公開されたことを受けて、8日、日本外国特派員協会で記者会見した津田教授は、
「当初の予想を大きく上回るペースで、甲状腺がんが多発している。
しかし、日本国内ではほとんど理解されず、何の準備もなされていない」
と警鐘を鳴らし、
「様々な事情で避難できず、福島での生活を続けている人たちにこそ、正しい情報や知識を流し、無用な被曝を避けるべきだ」と訴えた。


【「甲状腺がんはさらに多発する」】

津田教授らは、福島県や福島県立医大が、原発事故当時、18歳未満だった子どもたちを対象に実施している、甲状腺の超音波エコー検査の結果を分析。
人口を基に、福島県を9つの地域に分け、2014年12月31日までに集計された検査結果の公表データから、
二本松市を中心とする中通りの中部で、日本全国の年間発生率と比較して、約50倍に達したことが分かったという。
郡山市でも約38倍須賀川市や白河市などの郡山以南、いわき市では約40倍だった。
福島市を中心とした北部地区約19倍会津地方では約27倍だった。
甲状腺検査が最も早く、2011年に実施された相双地区約29倍で、中通りに比べて数値そのものは低かったが、
津田教授は、
「潜伏期間を考えると、1年未満で30倍近く多発したことは重要だ」と話した。

 
一般的に、子どもの甲状腺がんは、100万人当たり1-3人とされるが、
福島県内では、今年6月30日までの検査で、対象となる38万人のうち、137人が甲状腺がんと診断されている(疑いも含む)。
 
津田教授は会見で、
「WHO(世界保健機構)が、2013年に、がんの多発が予測されると発表したが、その予測ペースをはるかに上回っている著しい多発だ」と話し、
「チェルノブイリ原発事故から、4年後と同じ傾向をたどっており、今後、さらに甲状腺がんが多発することは避けがたい
それにもかかわらず、日本国内では、ほとんどこの状況が理解されず、何の準備もなされていない
政府や福島県は、これまでの誤りを認め、詳細な情報を流すべきだ」と訴えた。




記者会見を開いた岡山大学の津田敏秀教授。
福島県内で甲状腺がんが多発していると警鐘を鳴らし、「何の準備、対策も取られていない」と、政府や自治体を批判した=8日午後、日本外国特派員協会



【「安定ヨウ素剤飲ませていれば…」】
 
津田教授は2013年以降、スイスや米・シアトル、ブラジルで開かれた国際環境疫学会で、福島での甲状腺がんの多発について発表してきた。
衝撃を受けた海外の研究者らから、「早く論文を書きなさい」と促され、今年に入って作成に取り掛かったという。
 
会見では、「スクリーニング効果」や「過剰診断」に対する質問も出たが、
「スクリーニング効果による〝偽の多発〟は、せいぜい6-7倍。
ところが、福島県では、20-50倍もの多発になっている。
過剰診断やスクリーニングだと言うなら、ちゃんと論拠となる論文を示して欲しい」
と一蹴。

「日本の保健医療政策は、〝陰口〟や〝立ち話〟〝噂話〟によって成り立っている。
批判があるなら直接、言って欲しい。議論の場も設ける」
と呼びかけた。
 
甲状腺がんの原因を、原発事故による被曝と結論付けることへ、「時期尚早」との声が他の専門家からあがっていることについても、
「世界と比べて、日本には疫学者が圧倒的に少ない。
岡山大学には、恐らく日本で一番疫学者が多いが、普段から彼らと議論していても、
『甲状腺の多発を被曝によるもの、と結論付けるのは時期尚早』だとか、
『原発事故が原因ではない』などと言う人は1人もいない。
それは、海外の研究者でも同じだ
」と話した。
 
原発事故後の日本政府の対応を、「チェルノブイリ原発事故の経験がほとんど生かされていない」とし、
「安定ヨウ素剤を、全ての子どもにのませていれば、甲状腺がんが半分に減らせた」と批判した。
英文の論文は、誰でもアクセスすることができ、日本語訳は「できるだけ早く公開したい」(津田教授)。




津田教授の分析では、全国と比べて最大で50倍に達した福島県内での甲状腺がん発生率。
会見では、
「チェルノブイリと同じ傾向をたどっている。
今後さらに多発しないと、予想を立てる人がいるだろうか」

と話した。


【「帰還政策は明らかに間違い」】
 
津田教授の想いに反し、政府や福島県は、「帰還政策」を推進。
放射線から遠ざかるための避難・保養を促すどころか、汚染が解消されていない地域に、住民を戻そうとしている
住民の側も、県外避難より、福島に残って生活することを選んだ人が多いのが現実だ。
 
「100mSv以下の発がん性は、因果関係が分からない、などとした帰還政策は、明らかに間違い
しかし、様々な事情で、避難できない人もいる。
大した対策をとらなくても、詳細な情報を流すだけで、コストをかけずに放射線をさけることはできる
汚染の度合いの高い場所にいる時間を減らすだけでも、被曝量は大きく変わってくる
現在の福島は、避難するか残るか、その判断材料すら与えられていないのです」
 
国も行政も地元メディアも、こぞって原発事故を過去の出来事とし、汚染や被曝の危険性など無くなったかのようなムードづくりに専念している
政府の指示に拠らない、「自主避難者」への支援打ち切りも決まり、自立せよと迫る
被曝の危険性を口にすると、風評被害を撒き散らすな、と非難される
伊達市の仁志田昇司市長のように、「心の問題」に収れんさせようとする首長までいるほどだ。
しかし、津田教授は、
「この先、チェルノブイリと同じように、さらに甲状腺がんが多発しないということは考えられない」と、健康被害の拡がりに懸念を示す。
 
福島に住み続けなければならない人にこそ、正しい情報・正しい知識が与えられるべきなんです」
 
原発事故から間もなく、55カ月を迎える。



【国道6号】批判の中、実施された清掃ボランティア~子どもたちの充実感の陰に潜む内部被曝のリスク
【民の声新聞】2015年10月10日
http://ameblo.jp/rain37/entry-12081320098.html

中高生が参加することへ批判が高まった、清掃ボランティア「みんなでやっぺ!! きれいな6国」(NPO法人・ハッピーロードネットなど主催)が10日、
福島県・浜通りを走る国道6号(新地町~いわき市、約50km)で、一斉に実施された。
広野町や楢葉町を、中高生と一緒に歩くと、子どもたちは被曝に対する不安を否定し、参加したことに誇らしげな表情を浮かべた。
砂塵舞う中、マスクせずに、ごみを拾い続けた子どもも。
しかし、笑顔の向こう側に潜む、内部被曝のリスクを考慮すれば、子どもは参加させるべきではなかった、と言わざるを得ない。


【舞い上がる砂塵。マスクしない子も】
「地元だし、ぜひ参加したかった。
被曝の危険?いえ、全く不安はありません。
両親から止められることもありませんでした」

 
友人と一緒に参加した、双葉高校の女子生徒は、にっこりと笑った。
受付で軍手やマスクが配られたが、どちらも着用しなかった。
行き交うダンプカーが、砂塵を舞い上げる。
「気をつけないと放射性物質も一緒に吸い込んでしまう」と告げると、彼女は「うーん」と首を傾げて、苦笑するばかりだった。
 
背中に「Jヴィレッジ」と書かれたユニホーム姿で参加した、少年サッカーチームの中学生たちは、
隊列の先頭で次々とごみを拾い、あっという間に袋を一杯にした。
二ツ沼公園から楢葉町に入り、現在は福島県警双葉警察署として利用されている、旧道の駅ならは前で信号を渡り、Jヴィレッジの前を通って、再び二ツ沼公園に戻った。
当初、子どもたちは楢葉町には入らないという説明だった
 
ほぼ半数の子どもが、マスクを着用しないまま、国道沿いの歩道を歩いた。
大熊町からいわき市に避難しているという、中学1年生の男の子は、震災時は小学2年生。
下校途中で、巨大な揺れに遭遇した。
「放射線量が高いから、あれから一度も(大熊町の)家に帰れてない」と、寂しそうに話す。
彼も含めて、被曝の危険性について認識している子どもは、皆無だった
 
参加している誰もが、誇らしげな、充実した表情を見せた。
別の女子高生は、「ボランティア活動に参加してみたかった」とうれしそうに話した。
双葉翔陽高校の男子生徒も、「この場所に来ることが出来て、本当に良かった」と開会式でスピーチした。
遠藤智・広野町長は、
「浜通りが復興していることを、全国に発信する好機となる」と語ったが、
子どもたちの充実感と、大人の満足感の向こう側には、被曝のリスクが潜んでいることを忘れてはならない






中高生も参加した清掃ボランティア「みんなでやっぺ!!きれいな6国」。
楢葉町のJヴィレッジ周辺は、手元の線量計は、0.3μSv/hを超えた


【「無理解な人が東京で騒ぎ立てている」】
 
「いろいろなご意見があります」
 
NPO法人「ハッピーロードネット」の西本由美子理事長(62)の元には、
2011年以降、中断していた国道6号の清掃ボランティアを再開させるにあたり、子どもたちの参加に対する批判が、少なからず寄せられたという。
吉田栄光福島県議(自民、浪江町)も、あいさつで、「様々なご意見があろうかと思う」と触れた。
「子どもたちの未来と健康を守るプロジェクト・郡山」が、中高生の参加に反対を表明すると、全国約70の団体から賛同の連絡があったという。
 
しかし、西本理事長は、
「子どもたちが清掃をするのは通学路。
国道6号が通学路になっているなんて、知らないでしょ?
地元を全く理解しない人達が、東京で騒ぎ立てているんですよ」
と反論した。

「私は、自分で納得して、広野町に戻ってきた。
今日、参加した子どもたちも、家庭で散々話し合って出て来たと思う。
それに対して、周囲が良いとか悪いとかを云々することは、できないと思いますよ」


前夜、清掃ボランティアを再開させるきっかけを作った、相馬高校の男子生徒から、
「僕のせいでおばちゃんが叩かれて、迷惑をかけてごめんね。でも、貫いてくれてありがとう」と、涙ながらに電話がかかってきたという。
 
「実際にやってみて、子どもたちもいろいろと気付くことがあったでしょう。
良かったことも反省点もあるはずです。
それが教育なんです。
大人が頭ごなしに『やっちゃ駄目だ』って言ったって、子どもたちは納得しませんよ」

 
長年、子どもたちと接してきた西本理事長なりの教育論にはしかし、現実の被曝のリスクは考慮されていない
それもそのはずだ。
昨年3月、日本商工会議所の「日商ニュース」に寄せた文章の中で、2013年9月に行ったチェルノブイリ視察を基にこう綴っている。
「今の日本の放射線に対する情報は、偏見に満ちている」
「原発さえ安定していれば、私たちの故郷は、何の不自由なく安心して住める」







NPO法人の西本由美子理事長(写真上、一番左)は、
「子どもたちは親と散々話し合って参加している。それに対して私は是非を云々できない」と話した。



【小出さん「子どもを動員するな」】
 
「やってはいけないことです」
 
本紙は、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん(66)に対し、主催者が、清掃ボランティアに中高生を参加させたことへの是非を伺った。
小出さんは、「間違っている」とするコメントを、メールで寄せた。
 
「2011年3月11日夜、『原子力緊急事態宣言』が発令されました。
宣言はいまだに解除されておらず、いま日本という国は、緊急事態下にあります。
そのため、被曝に関する様々な法令も、福島では守らなくて良いことにされ、
子どもも含め、本来なら『放射線管理区域』にしなければならない地に、棄てられてしまいました。
 
棄てられてしまえば、人々は、そこで生きるしかありません。
 
自分たちの土地を、何とかしてきれいにしたい。
そして、きれいになった、福島の物を買ってくれと、どうしても言いたくなります。
その気持ちを、私は理解します。
 
ただ、そのために、例えば、学校給食を地産地消してアピールする。
あるいは、今回のように、汚染を移動させるために、子どもを動員することは間違っています。
 
子どもは、原発事故に、何ら責任もありませんし、被曝に対して大変敏感です。
 
大人が被曝をするとしても、子どもだけは、被曝から守らなければいけません」

 

子どもの命を守るべき大人たち。
 
しかし、高校生を引率した女性教師は、
「生徒たちには、担任を通じて参加を呼びかけ、保護者の承諾も得ている。
被曝の危険ですか?
まあ、子どもたちがやりたいということは、応援したいですからね」
と話した。
ふたば未来学園高校の男性教師も、
「普段、ここで生活していますからね。
不安はないです。
全国の方々には、本当の姿を見て欲しい」
と話した。
 
少年サッカーチームの関係者は、
「まだ避難中の家庭もあり、保護者の考えは様々。もちろん自由参加です」とした上で、
「原発事故で、Jヴィレッジに行ったこともない子どももいる。
こういう行事で、帰属意識を持たせたかった」
と話した。
「被曝に関しては、いろいろな意見があって良いと思う。
他県のサッカーチームでも、福島に遠征してくることに反対する保護者がいて、断念することもあるようです」

 
清掃中、通りかかった福島県警のパトカーから、警察官が、「ごくろうさまです」と、子どもたちにマイクで呼びかけた。
「放射性物質を吸い込まないように」という呼びかけは、残念ながら無い。
「多様な意見を尊重する」と言いながら、実際には、被曝の問題はほとんど論じられないのが実情なのだ。

↑以上、転載おわり
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健康な心と体であるために

2015年10月11日 | ひとりごと
毎朝夫が作ってくれたコーヒーを飲む。
夫は、オーガニックの、できるだけ新鮮なコーヒー豆を買ってきては、それを飲む直前に挽く。
とてもありがたいその琥珀色の液体を、わたしは十分に沸騰させた牛乳と半々に混ぜていただく。
牛乳が100㏄、だからコーヒーも100㏄。
それらを、陶芸家の夫の母親が、わたしたちのためにと特別に作ってくれた湯飲み茶碗に注ぐ。
その一杯が1日の量なのだけど、久しぶりにブランチを食べに行ったダイナーの、すぐ隣の席に座った女性が飲んでいるカフェオレが美味しそう過ぎて、つい頼んでしまった。

片手だけでは持ち上げられないでっかいカップ…。


うぅ…やっぱり多過ぎ…半分も飲まないうちに、背中の辺りがじわじわと窮屈になってきた。

前に住んでいた家の近所で、毎週土曜日に開かれるファーマーズマーケット。
ハロウィーンが近づいてきたので、パンプキンだらけ。


飾り用のも。


このかぼちゃは、直径50センチはある。


採れたての、土の匂いがする野菜。




マーケット広場の老木たちの、こういう根っこを見るとうっとりしてしまう。






先日来、はすみとしこという漫画家のイラストについて騒ぎになった顛末を書いてから、彼女の言い分や考えを読んできた。
わたしも含め、思い込みというものが人それぞれにある、というのはわかっている。
わたし自身の思い込みが、ある人にとっては理解しにくいことだったり、不快だったりすることもある。
だからこれも、そういうものの一つであると思おうとしながら読んでいた。
あの忌まわしいイラストを、自分の記事から削除したいと思える理由を見つけるためにも。

彼女の人となりを語るに十分な思考の数々を読んで、わたしはなぜか、かなり落ち込んでしまった。
その凄まじい歪みと認識の低さ、そして想像力の欠如に。
そして、その思考をもてはやす人の多さに。

『一切謝罪の言葉を使わないには理由があります。
日本人を相手に言う「謝罪」と外国人を相手に言う「謝罪」は、重みが違うのです。
例えば交通事故一つとっても、自分が後ろからぶつけられたとしても、一言でも「すみません」と言ってしまうと、「彼は過失を認めた」ということになり、裁判で確実に負けます。
海外とはそういうものなのです。
 
今回、私は、著作権は侵害していないとの認識です。
過去のケースをみても、著作権侵害には問えないでしょう。
彼が例え訴えたい気分でも、勝つ見込みがない裁判を、わざわざ法廷が開かれる度に来日しなければならず(民事は被告側の土地で裁判を行う)、
そんな割の合わない面倒な裁判を、懸命な弁護士だったら、「やめておけ」と言うでしょう。
 
しかしながら、今回、彼に多大な迷惑をおかけした事は事実には違いないので、
彼が削除を希望すれば、私は彼の意見を尊重し、画像を削除する気持ちでした。
7日早朝、彼とコンタクトがとれたので、削除に至ったわけです。
(まうみ注・削除したのは自身が載せたイラストのみ。その後起こった騒ぎについて書かれた記事を載せ、イラストを公開している)

彼には迷惑をかけたと思いますし、私自身反省もあります。
しかし、絶対に謝罪の文字は使いません。
彼は、日本の謝罪の常識の範囲外に所属する、外国人だからです。
もし今回、写真家が日本人なら、私は素直に謝罪の言葉を使うでしょう。
 
海外は、安易に謝罪する文化ではありません。
写真家の方も、私に謝罪は求めて来ませんでした。
私が「心が痛みます」と言ったら、最後には「Thank you」と言って下さいました。
 
これが今回、私が絶対に謝らない理由です』

この理由を読んで、本当に絶句してしまった。
日本の謝罪の常識の範囲外に所属する外国人って…。
常識の範囲外に所属しているのは彼女自身なのに、なんというステレオタイプな思考なのだろうか。
彼に迷惑をかけた、ということだけで済ましてしまっている思考と想像の浅さにも驚く。
でももう止めようと思う。
もともとはこの人が、Facebookの『安倍晋三を支える会』の管理人だということで注視したのだし、
もちろん良い機会でもあるので、どんなふうに物事を見て考えているのか、それを知るのもいいと思ったのだが、
日本の中にも数え切れない考え方や感じ方があるだろうに、極々狭い見方しかできない大人の戯言の数々を読み続けるのはしんどい。



妙に落ち込んでいることがバカバカしくなるほどに良いお天気だったので、カメラを持って庭に出た。
ちっちゃな花があちこちで賑やかに咲いていた。











「これは毒ですから、先生、絶対に食べちゃだめですよ」と、ピアノを習いに来てくれていたすが子さんが、何度も何度も言っていた。


カエデの爺さんの葉っぱも、紅葉が始まった。




しっかりしているように見えるけれども、強風が吹いたり大雨が降ったりすると、必ずどこかがポキンと折れるようになった。




落ちたショックで皮がパックリ剥がれたのかな?


合わせてみると、あ、ぴったり。


爺さん、長生きしておくれ。




ファーマーズマーケットで買った野菜。ぶっとい大根(100円也)がチビに見えるほどに巨大なパクチョイ(350円也)。


マーケットの近所の古物屋さんで見っけたワイングラスとシャンペングラス(シャンペンなんか飲まないくせに…8脚合わせて2000円也)


んでもって、晩酌の相手がいなくて寂しがっている夫のために、これならわたしでもチョイ飲みできそうだと思って買ったデザートワイン。


お店の創立なんちゃら記念セール中とやらで、普段の売値の4分の1価格?!ありがたや~。



夜は、とうとうのとうとう就職が叶い、給料その他諸々の要件の交渉も済み、来週の火曜日に初出勤という次男くんのお祝いをした。
祝いの食事=ネルソンのお料理、ということで、次男くん、まなっちゃん、夫とわたしの4人で出かけた。
お腹も膨らみ、満足していると、隣のテーブルにネルソンと、彼の知り合いらしき人物が座った。
次男くんは前に、仕事のことをネルソンにも話していたので、やっと就職にこぎ着けたことを報告した。
ネルソンの友人さんは香港から来た人で、カンフーマスター&整骨師&かなり有名な人だという。
夫が、自分は鍼灸師だというと、いきなりその友人さんが立ち上がり、まだ食べ終わっていない夫の首の付け根を点検し始めた。
そして、ネルソンに中国語でなにやら説明している。
と思ったら、「はい、リラックスして」と言ったすぐ後に、夫の頭を両手で掴み、ゴキッ、ゴキッ。
え?え?え?

いやいやいや、突然始まった整骨治療なのであった。

夫はもともと、とても体が柔らかく、だから骨がずれやすい。
頻繁に起こるので、どうやったら自分で治せるのかを知っている。
なので、自分から願ってもいないのに、そんなふうに体をいじくられるのを嫌う。
わたしなどは、もうそれが良いというのならやってやって!と、簡単にお願いしまくってしまうのだけども…。
人の健康を一番に、治療に関わっているプロフェッショナルとしてのプライドだってある夫は、無下に断ることもできずに困っていた。
そのカンフーマスター&整骨師さんは、香港では超がつくほど有名な人で、各界の著名人はもちろん、日本からもツアーを組んで治療してもらいに来る人が多いのだそうだ。
今はマンハッタンに移り住んでいて、生憎免許がこちらでは通用しないので、ネルソンを通じて連絡してきた人のみ、4回セットで治療しているのだそうだ。
ということを聞いて、俄然目をキラキラさせ始めた次男くん。
「あ、君、体がかなり歪んでるね。それだけ循環が悪いのにタバコなんか吸っちゃだめだ。ガンになりたいのか」
「いえ、これはタバコじゃなくて疑タバコでして、おまけにこの会社は僕のスポンサーなので」
「だめだだめだ、止めなきゃだめ」

いやもう、大変なことになってきた。
もう食事どころではなく、まなっちゃんやわたしも自分の問題を口々に話し始め、夫は「調子に乗るんじゃない」光線を猛烈に発するのだが完全に手遅れ。
結局、わたしの左腕(肘と指)もちょいと施術してもらい、後のお楽しみはちゃんとした治療で、ということになった。

整骨師との思い出といえば、体育館の二階の部室から地下の入り口まで真っ逆さまに落ちた時、骨折した左手首の治療が正しくなかったというので、
一度くっついてしまった骨を外しまた入れ直すという荒治療を、4人の屈強な男性に体を固定され、口にタオルを突っ込まれ、してもらった記憶がある。
なので、はっきり言って、あまり良い印象は無い…。
明日は祝日なので、時間が取れるまなっちゃんとわたしが、まず治療を受けることにした。

そしてまた、わたしは前をしっかり向いて、トコトコと歩いて行こう。

と、ここまで書いていたら、3階から降りてきた次男くんが、
「6年待ちの猫ちぐらって知ってる? あ、それと、9年待ちのカツサンドも」と言った。

世の中にはいっぱい、おもしろいことがゴロゴロしてる。
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