ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

民主主義とは真逆の教育勅語を、なんとかして教育現場に蘇らせたいネトウヨ内閣

2018年10月06日 | 日本とわたし
閣僚が〝ほぼネトウヨ〟の第4次安倍改造内閣。

たった一人を除いて、全員が極右団体『日本会議』のメンバーです。


さっそく、先日2日の就任記者会見で、そのネトウヨっぷりを自ら披露したのが、文部科学大臣に起用された柴山昌彦衆院議員です。


この柴山議員は、今から2年前の2016年の首相補佐官時代に、こんなウソを平然と言っていた人です。





ついでですが、つい最近も、こんなことを言っています。




こういう人が文部科学大臣…。
もう隠し立てもしない、堂々の極右内閣です。

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柴山議員は、戦前・戦中にもてはやされた教育勅語を、
「アレンジしたかたちでですね、今のたとえば道徳などに使うことができる分野というのは、私は十分にある、という意味では、普遍性を持っている部分が見て取れる」と言ったのです、

では、どの部分を道徳などに使える分野として考えているのかというと、
「同胞を大切にする」とか「家族を大切にする」とか「親孝行をしなさい」とか「夫婦はたがいに仲睦まじくしろ」とか…。

いわゆる『12の徳目』と呼ばれているものからの抜粋のようです。

でもその『12の徳目』は、教育勅語の本来の目的である「天皇と国家のために身を捧げる教育」のためのものなのですから、それをどんなに都合よく取り出して現代風にアレンジしても、
あの時代に、天皇を崇拝させることで、市民に無謀な戦争を駆り立てた、軍国主義思想の根幹そのものであることに違いはありません。

だからこそ、70年以上も前の国会で、衆参両院の圧倒的多数で以って廃止が決議されたのです。






http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/002/0512/00206190512067a.html

柴山昌彦文科相「教育勅語」復活は安倍政権の総意!
前川元次官も証言していた「教育勅語を使えるようにしろ」の圧力

【LITERA】2018年10月4日
https://lite-ra.com/2018/10/post-4293.html

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では、前に紹介したことがあると思うのですが、作家の高橋源一郎さんの『教育勅語・現代語訳』をもう一度紹介します。

はい、天皇です。
よろしく。
ぼくがふだん考えていることをいまから言うので、しっかり聞いてください。
もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。
知ってました?
とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で、素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね。
君たち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の、臣下であるわけです。

そこのところを忘れてはいけませんよ。
その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです。
その点に関しては、一人の例外もなくね。
その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。
そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。

きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと。

そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、
そのことによって智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを、第一に考えるような人間にならなくちゃなりません。
もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。
よろしいですか。

さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。

というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために、戦争に行ってください。

それが正義であり、「人としての正しい道」なんです。

そのことは、きみたちが、ただ単に、ぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、
きみたちの祖先が、同じように忠誠を誓っていたことを、讃えることにもなるんです。

いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が残してくれた、素晴らしい教訓であり、
その子孫であるぼくも、臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、
あらゆる時代を通じ、世界中のどこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです。

そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である国民も、そのことを決して忘れず、
みんな心を一つにして、そのことを実践していこうじゃありませんか。

以上!明治23年10月30日天皇


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「教育勅語」発言、党内からも批判され... 釈明に追われた柴山文科相
【JCASTニュース】2018年10月5日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181005-00000007-jct-soci&p=2

一部引用:
教育勅語をめぐっては、稲田朋美防衛相(当時)が、17年3月8日の参院予算委員会で、
「教育勅語の精神は取り戻すべきだと考えている」と持論を述べて、紛糾した経緯がある。

これを受けて政府が、2017年3月31日に閣議決定した答弁書では、
「学校において教育に関する勅語を、わが国の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切」

だとしながらも、
「憲法や教育基本法等に反しないような形で、教材として用いることまでは否定されることではない」と答弁。

これがさらに批判を受けたことから、4月21日に閣議決定した答弁書では、
「政府としては、教育の場における教育に関する勅語の活用を促す考えはない」としている。

菅義偉官房長官は、10月3日の記者会見で、柴山氏の発言そのものについては、
「承知しておらず、コメントは控えたい」

としながらも、一般論として、答弁書に沿った内容を繰り返し答弁

柴山氏は5日の会見で、
「『政府のレベルで』教育現場に活用を推奨するということではない」と釈明する一方で、
「一部の個人や団体が教育勅語をアレンジして、教育現場で利用することについては「十分理解できる」とした。
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