わたしもこの『ケチって火炎瓶』を、何度も書いてきましたので、以下の記事は衝撃でした。
この事件は、今からもう18年も前に起こっていたものです。
場所は下関市。
時は市長選挙の真っ只中。
この時からさらに6年前の、1993年に行われた衆議院選挙において、安倍氏と同じ山口1区から出馬し、安倍氏と共に初当選した古賀氏が、
満を持して、下関市市長選挙に、民主党推薦で打って出ていました。
その古賀氏、下関市の市長を1〜2期務め、地元地盤を固め、再度、衆議院選挙に出て、安倍首相と戦うつもりでいたのです。
安倍氏にとっては古賀氏の存在は脅威そのものでした。
衆議院選挙に出馬されたら、安倍氏が負ける可能性があることから、絶対に市長当選を阻止し、古賀氏の政治生命を絶つ必要があったと、地元の事情通の方は言います。
そこで、安倍事務所はどうしたか。
地元のブローカー小山氏に、安倍事務所側が推す江島氏のライバル候補、古賀氏への選挙妨害を依頼したのです。
この小山氏は、その見返りとして、彼自身が関わっていた計画道路の変更や、同じ市長選に出馬していた元市長の債務処理
(8億5000万円)を要求していました。
500万円とか300万円どころの話ではないのです。
だから、
『この疑惑は、『モリカケ疑獄』と違い、安倍氏本人の利得も関与も直にあることから、安倍首相の政治生命がダイレクトに問われる重大疑惑なのだ』
ということが、以下の記事を読むとよくわかります。
******* ******* ******* ******* *******
<記事紹介>
安倍首相重大疑惑を知らしめた「♯ケチって火瓶」(SNS)の功罪(『月刊タイムス』11月号。本紙・山岡)
【Access Journal】2018年10月15日
https://access-journal.jp/12227
連続追求
下関市長選を巡って魑魅魍魎(ちみもうりょう・いろいろの化け物)が跋扈(ばっこ・勝手放題にのさばり蔓延ること)
安倍首相宅放火事件の深い闇
ライバル候補を中傷して見返りを要求した末の犯行か
本誌の今年8月号に寄稿させていただいたお陰もあり、この間、筆者がスクープした安倍首相宅放火未遂事件に、深い闇があるとの事実は、かなり国民に知られるようになった。
前の記事をご覧になっていない読者のために、まずはこの安倍首相重大疑惑につき、ごく簡単に説明しておこう。
山岡俊介・ジャーナリスト
(まうみ注・文字の強調とカナふりなどは、わたしの一存で行いました)
ツイッターで疑惑が拡散
00年6〜8月、安倍首相の下関の自宅などに火炎瓶が投擲(とうてき・投げること)され、03年、地元のブローカー・小山佐市氏と特定危険指定暴力団『工藤会』組長らが逮捕された。
この放火未遂事件の原因は、99年4月にあった下関市長選で、安倍事務所側が推す江島潔氏(現参議院議員)のライバル候補への選挙妨害を、小山氏に依頼したことにある。
99年7月、安倍首相自身もこの小山氏に会い、選挙妨害の〝見返り〟など、事後処理について密談していた。
ところが、いつまで経っても〝見返り〟の約束が実行されないことから、小山氏は、これまでの書面による要求から一転、
別件で服役中に知り合った工藤会側に、火炎瓶投擲などの実力行使により約束を実行させるべく、〝追い込み〟を依頼した、という疑惑だ。
つまり、民主主義の根幹を否定する選挙妨害(しかも、反社会勢力に繋がる人物に依頼)に、安倍首相自身も関与しており、それが事実なら、首相はむろん議員の資格もないという重大疑惑だ。
事件自体は古いものの、小山氏は今年2月、懲役13年の満期で出所。
5月に筆者に連絡が来て取材、証拠文書を入手したことから、この疑惑がいま浮上しているわけだ。
もっとも事が事だけに、大手マスコミは今風にいえば安倍首相に忖度して、まったく報じていない。
国民の間にこの疑惑がかなり広まったのは、7月17日に、山本太郎参議院議員が国会で質問、人気アナウンサーの吉田照美氏が、自分の番組で度々取り上げてくれたこともあるが、
特に8月に入り、ツイッターで『#ケチって火炎瓶』という、この疑惑を報じたタグが現れ、8月下旬にはアクセス数が1位になったことが大きい。
ここに至り、親安倍派も無視できなくなったようで、同じツイッター上で反論を始めた。
結果として、今回の安倍首相重大疑惑を拡散してくれた『#ケチって火炎瓶』には、とても感謝している。
しかしながら、今回の疑惑を追求するまで、ツイッターをほとんどイジったこともなく、この手の情報に疎かった筆者ながら、
『#ケチって火炎瓶』は事実と異なる部分もある上、筆者は報じる疑惑を非常に矮小化した内容であることが判明したので、正確な情報を伝えるため、再度、この誌面をお借りした。
安倍首相自身も関与か?
この『#ケチって火炎瓶』だが、安倍事務所側が選挙妨害を依頼した小山氏は〝暴力団〟で、見返りに要求したのは500万円だった。
ところが安倍事務所側は300万円しか支払わなかったことから、小山氏は激怒して火炎瓶投擲に到った、という内容だ。
だが、小山氏は、そもそも暴力団に所属していない。
だから、山本議員も、「暴力団と繋がりのある人物」と質問していた。
同じようなこととの意見もあるかも知れないが、暴力団そのものと〝それに繋がる人物〟は大きく違う。
そして、疑惑の相手は時の首相だ。
慎重を期して報じないと、どこで足をすくわれるかわからない。
さらに重大なのは、筆者が追求しているこの疑惑は、500万円とか300万円などという、セコイ内容ではないという点だ。
小山氏が要求していたのは、
下関市の発注する公共工事、小山氏自身が関わっていた市内の地上げ対象地区に、進出計画があったスーパー横を通る計画道路の変更、
さらには、
問題の99年4月の市長選に出馬していた亀田博元市長の、8億5000万円の債務処理(小山氏は、安倍事務所側に、江島氏ではなく以前から懇意にしていたこの亀田氏を当選させるためと騙され、協力した疑惑もある)などで、
どう少なめに見積もっても、軽く億を超えるものだった。
その上、この疑惑は、単に安倍首相の国家老(くにがろう・江戸時代、大名が江戸に参勤中、留守を預って政務をとった家老)的な、下関市市長の利権を奪われないために依頼したものでもない。
選挙妨害を受けた古賀敬章氏は、安倍首相が初当選した93年7月の衆議院選挙で、同じ山口1区から出馬(新生党)し、共に初当選した関係だ。
というのは、当時はまだ中選挙区だったからだ。
そして次の衆議院選挙(96年10月)は、小選挙区(選挙区は山口4区)となり、安倍首相は2回目の当選を果たした。
古賀氏(新進党)は落選するものの、安倍首相の約9万3000票に対し、古賀氏の約6万票と善戦していた。
その元代議士の古賀氏が満を持して、99年4月の下関市市長選に、今度は民主党推薦で打って出たのだ。
古賀氏は出馬時から、下関市長を1〜2期務め、地元地盤を磐石にしたら、再度、衆議院選挙に出て、安倍首相と闘うつもりだった。
「東大法学部卒。全日空勤務後、中川昭一衆議院議員秘書を経て、33歳で山口県議。県議2期を経て、政治腐敗からの脱却などを訴え衆議院議員になった、同じ下関市が地元で1歳違いの古賀氏は、安倍氏にとっても脅威だった。
もし市長になられて、再度出馬されれば、安倍氏が負ける可能性だってあった。
だから、自分自身のためにも、絶対に市長当選を阻止し、古賀氏の政治生命を絶つ必要があった」(地元事情通)
そこで、小山氏が、
「古賀氏は朝鮮人!当選したら、下関市は金王朝状態になる」などという差別的かつ虚偽の怪文書などを撒いたお陰かどうかは不明ながら、
ともかく安倍事務所側が推した江島氏(自民推薦)が、2選を果たしたのだった。
すなわち、この疑惑は、「モリカケ問題」と違って、安倍首相自身の利得も関与も直にあり、金額の多寡では到底計れない、安倍首相の政治生命がダイレクトに問われる重大疑惑なのだ。
マスコミはなぜ報じない
ところが、繰り返すが、『#ケチって火炎瓶』は300万円とか500万円の問題に甚だ矮小化され、また小山氏が〝暴力団〟と虚偽のことを拡散している。
この不正確さ故、大手マスコミはなおさら取り上げず、野党も関心を向けないのだとしたら、実に由々しき問題だ。
その上、『#ケチって火炎瓶』の〝ケチって〟という表現自体も、そもそも正確ではない。
300万円というのは、小山氏に選挙妨害を直に依頼した、安倍事務所秘書(当時)の佐伯伸之氏が、小山氏に絵画購入名目で同額を恐喝されたとして告訴、小山氏が99年8月に逮捕されたことから来ている。
しかしながら、筆者の取材では、この300万円の領収証が存在するのだが、その宛先は佐伯秘書ではなく、安倍首相の地元の後援者の名になっている。
「確かに佐伯秘書はカネを払おうとしたが断った。
すると今度は後援者がやって来て、妻がその絵画の画家の大ファンだという。
日参して懇願され、仕事にならないから、佐伯秘書とは関係ないと念押しして、その絵画を譲ってあげただけ」(小山氏)
にもかかわらず、しかも安倍首相と選挙妨害の事後処理につき、直に会って話し合い、互いに弁護士を入れて解決すると約束しながらこれを実行せず、直後に小山氏は逮捕される。
しかも、起訴猶予処分だったこと、絵画は領収証を書いた後援者の自宅にあったとの情報なども勘案すると、
安倍事務所側がでっち上げ逮捕して、小山氏を〝口封じ〟しようとした疑惑さえある。
これが事実なら、そもそも『#ケチって火炎瓶』のいう、〝ケチって〟という表現自体、成り立たないことになる。
他にも、私の階段転落事故と、ことさら今回の疑惑とを結びつけた陰謀論紛いのものなど、誤解を招き、隙を作り、結果として安倍首相側を利するような内容は多々あるが、
誌面が尽きたので、今回は『#ケチって火炎瓶』だけに止めた。
大手マスコミが報じないなか、ツイッターを始めとするSNSは、こちらの大きな武器であり、繰り返すが感謝もしている。
しかし、不正確な情報拡散をしては、我々は、先の自民党総裁選で石破茂候補が主張した、「正直、公正」を言えなくなる。
今回の体験を通じ、SNSの影響力の大きさと共に、その負の部分も実感している。
今後も、時間はかかってもいいから、愚直に、正確な情報を、着実に伝えて行きたい。
この事件は、今からもう18年も前に起こっていたものです。
場所は下関市。
時は市長選挙の真っ只中。
この時からさらに6年前の、1993年に行われた衆議院選挙において、安倍氏と同じ山口1区から出馬し、安倍氏と共に初当選した古賀氏が、
満を持して、下関市市長選挙に、民主党推薦で打って出ていました。
その古賀氏、下関市の市長を1〜2期務め、地元地盤を固め、再度、衆議院選挙に出て、安倍首相と戦うつもりでいたのです。
安倍氏にとっては古賀氏の存在は脅威そのものでした。
衆議院選挙に出馬されたら、安倍氏が負ける可能性があることから、絶対に市長当選を阻止し、古賀氏の政治生命を絶つ必要があったと、地元の事情通の方は言います。
そこで、安倍事務所はどうしたか。
地元のブローカー小山氏に、安倍事務所側が推す江島氏のライバル候補、古賀氏への選挙妨害を依頼したのです。
この小山氏は、その見返りとして、彼自身が関わっていた計画道路の変更や、同じ市長選に出馬していた元市長の債務処理
(8億5000万円)を要求していました。
500万円とか300万円どころの話ではないのです。
だから、
『この疑惑は、『モリカケ疑獄』と違い、安倍氏本人の利得も関与も直にあることから、安倍首相の政治生命がダイレクトに問われる重大疑惑なのだ』
ということが、以下の記事を読むとよくわかります。
******* ******* ******* ******* *******
<記事紹介>
安倍首相重大疑惑を知らしめた「♯ケチって火瓶」(SNS)の功罪(『月刊タイムス』11月号。本紙・山岡)
【Access Journal】2018年10月15日
https://access-journal.jp/12227
連続追求
下関市長選を巡って魑魅魍魎(ちみもうりょう・いろいろの化け物)が跋扈(ばっこ・勝手放題にのさばり蔓延ること)
安倍首相宅放火事件の深い闇
ライバル候補を中傷して見返りを要求した末の犯行か
本誌の今年8月号に寄稿させていただいたお陰もあり、この間、筆者がスクープした安倍首相宅放火未遂事件に、深い闇があるとの事実は、かなり国民に知られるようになった。
前の記事をご覧になっていない読者のために、まずはこの安倍首相重大疑惑につき、ごく簡単に説明しておこう。
山岡俊介・ジャーナリスト
(まうみ注・文字の強調とカナふりなどは、わたしの一存で行いました)
ツイッターで疑惑が拡散
00年6〜8月、安倍首相の下関の自宅などに火炎瓶が投擲(とうてき・投げること)され、03年、地元のブローカー・小山佐市氏と特定危険指定暴力団『工藤会』組長らが逮捕された。
この放火未遂事件の原因は、99年4月にあった下関市長選で、安倍事務所側が推す江島潔氏(現参議院議員)のライバル候補への選挙妨害を、小山氏に依頼したことにある。
99年7月、安倍首相自身もこの小山氏に会い、選挙妨害の〝見返り〟など、事後処理について密談していた。
ところが、いつまで経っても〝見返り〟の約束が実行されないことから、小山氏は、これまでの書面による要求から一転、
別件で服役中に知り合った工藤会側に、火炎瓶投擲などの実力行使により約束を実行させるべく、〝追い込み〟を依頼した、という疑惑だ。
つまり、民主主義の根幹を否定する選挙妨害(しかも、反社会勢力に繋がる人物に依頼)に、安倍首相自身も関与しており、それが事実なら、首相はむろん議員の資格もないという重大疑惑だ。
事件自体は古いものの、小山氏は今年2月、懲役13年の満期で出所。
5月に筆者に連絡が来て取材、証拠文書を入手したことから、この疑惑がいま浮上しているわけだ。
もっとも事が事だけに、大手マスコミは今風にいえば安倍首相に忖度して、まったく報じていない。
国民の間にこの疑惑がかなり広まったのは、7月17日に、山本太郎参議院議員が国会で質問、人気アナウンサーの吉田照美氏が、自分の番組で度々取り上げてくれたこともあるが、
特に8月に入り、ツイッターで『#ケチって火炎瓶』という、この疑惑を報じたタグが現れ、8月下旬にはアクセス数が1位になったことが大きい。
ここに至り、親安倍派も無視できなくなったようで、同じツイッター上で反論を始めた。
結果として、今回の安倍首相重大疑惑を拡散してくれた『#ケチって火炎瓶』には、とても感謝している。
しかしながら、今回の疑惑を追求するまで、ツイッターをほとんどイジったこともなく、この手の情報に疎かった筆者ながら、
『#ケチって火炎瓶』は事実と異なる部分もある上、筆者は報じる疑惑を非常に矮小化した内容であることが判明したので、正確な情報を伝えるため、再度、この誌面をお借りした。
安倍首相自身も関与か?
この『#ケチって火炎瓶』だが、安倍事務所側が選挙妨害を依頼した小山氏は〝暴力団〟で、見返りに要求したのは500万円だった。
ところが安倍事務所側は300万円しか支払わなかったことから、小山氏は激怒して火炎瓶投擲に到った、という内容だ。
だが、小山氏は、そもそも暴力団に所属していない。
だから、山本議員も、「暴力団と繋がりのある人物」と質問していた。
同じようなこととの意見もあるかも知れないが、暴力団そのものと〝それに繋がる人物〟は大きく違う。
そして、疑惑の相手は時の首相だ。
慎重を期して報じないと、どこで足をすくわれるかわからない。
さらに重大なのは、筆者が追求しているこの疑惑は、500万円とか300万円などという、セコイ内容ではないという点だ。
小山氏が要求していたのは、
下関市の発注する公共工事、小山氏自身が関わっていた市内の地上げ対象地区に、進出計画があったスーパー横を通る計画道路の変更、
さらには、
問題の99年4月の市長選に出馬していた亀田博元市長の、8億5000万円の債務処理(小山氏は、安倍事務所側に、江島氏ではなく以前から懇意にしていたこの亀田氏を当選させるためと騙され、協力した疑惑もある)などで、
どう少なめに見積もっても、軽く億を超えるものだった。
その上、この疑惑は、単に安倍首相の国家老(くにがろう・江戸時代、大名が江戸に参勤中、留守を預って政務をとった家老)的な、下関市市長の利権を奪われないために依頼したものでもない。
選挙妨害を受けた古賀敬章氏は、安倍首相が初当選した93年7月の衆議院選挙で、同じ山口1区から出馬(新生党)し、共に初当選した関係だ。
というのは、当時はまだ中選挙区だったからだ。
そして次の衆議院選挙(96年10月)は、小選挙区(選挙区は山口4区)となり、安倍首相は2回目の当選を果たした。
古賀氏(新進党)は落選するものの、安倍首相の約9万3000票に対し、古賀氏の約6万票と善戦していた。
その元代議士の古賀氏が満を持して、99年4月の下関市市長選に、今度は民主党推薦で打って出たのだ。
古賀氏は出馬時から、下関市長を1〜2期務め、地元地盤を磐石にしたら、再度、衆議院選挙に出て、安倍首相と闘うつもりだった。
「東大法学部卒。全日空勤務後、中川昭一衆議院議員秘書を経て、33歳で山口県議。県議2期を経て、政治腐敗からの脱却などを訴え衆議院議員になった、同じ下関市が地元で1歳違いの古賀氏は、安倍氏にとっても脅威だった。
もし市長になられて、再度出馬されれば、安倍氏が負ける可能性だってあった。
だから、自分自身のためにも、絶対に市長当選を阻止し、古賀氏の政治生命を絶つ必要があった」(地元事情通)
そこで、小山氏が、
「古賀氏は朝鮮人!当選したら、下関市は金王朝状態になる」などという差別的かつ虚偽の怪文書などを撒いたお陰かどうかは不明ながら、
ともかく安倍事務所側が推した江島氏(自民推薦)が、2選を果たしたのだった。
すなわち、この疑惑は、「モリカケ問題」と違って、安倍首相自身の利得も関与も直にあり、金額の多寡では到底計れない、安倍首相の政治生命がダイレクトに問われる重大疑惑なのだ。
マスコミはなぜ報じない
ところが、繰り返すが、『#ケチって火炎瓶』は300万円とか500万円の問題に甚だ矮小化され、また小山氏が〝暴力団〟と虚偽のことを拡散している。
この不正確さ故、大手マスコミはなおさら取り上げず、野党も関心を向けないのだとしたら、実に由々しき問題だ。
その上、『#ケチって火炎瓶』の〝ケチって〟という表現自体も、そもそも正確ではない。
300万円というのは、小山氏に選挙妨害を直に依頼した、安倍事務所秘書(当時)の佐伯伸之氏が、小山氏に絵画購入名目で同額を恐喝されたとして告訴、小山氏が99年8月に逮捕されたことから来ている。
しかしながら、筆者の取材では、この300万円の領収証が存在するのだが、その宛先は佐伯秘書ではなく、安倍首相の地元の後援者の名になっている。
「確かに佐伯秘書はカネを払おうとしたが断った。
すると今度は後援者がやって来て、妻がその絵画の画家の大ファンだという。
日参して懇願され、仕事にならないから、佐伯秘書とは関係ないと念押しして、その絵画を譲ってあげただけ」(小山氏)
にもかかわらず、しかも安倍首相と選挙妨害の事後処理につき、直に会って話し合い、互いに弁護士を入れて解決すると約束しながらこれを実行せず、直後に小山氏は逮捕される。
しかも、起訴猶予処分だったこと、絵画は領収証を書いた後援者の自宅にあったとの情報なども勘案すると、
安倍事務所側がでっち上げ逮捕して、小山氏を〝口封じ〟しようとした疑惑さえある。
これが事実なら、そもそも『#ケチって火炎瓶』のいう、〝ケチって〟という表現自体、成り立たないことになる。
他にも、私の階段転落事故と、ことさら今回の疑惑とを結びつけた陰謀論紛いのものなど、誤解を招き、隙を作り、結果として安倍首相側を利するような内容は多々あるが、
誌面が尽きたので、今回は『#ケチって火炎瓶』だけに止めた。
大手マスコミが報じないなか、ツイッターを始めとするSNSは、こちらの大きな武器であり、繰り返すが感謝もしている。
しかし、不正確な情報拡散をしては、我々は、先の自民党総裁選で石破茂候補が主張した、「正直、公正」を言えなくなる。
今回の体験を通じ、SNSの影響力の大きさと共に、その負の部分も実感している。
今後も、時間はかかってもいいから、愚直に、正確な情報を、着実に伝えて行きたい。