ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

辻井伸行さんとオルフェウス室内管弦楽団

2018年10月09日 | 音楽とわたし
友人みっきぃの一人娘琴ちゃんが、こんなすてきなモビールを作ってくれた。
作者曰く、キモ可愛い惑星モビールだそうだ。












気持ちがうつうつとしてくると、椅子をぐるりと回して、ぼーっとモビールを見る。
そうするとなんだか気持ちが落ち着いてきて、またちょっくら続けるかと、中断している作業に取りかかれたりする。
ありがとう、琴ちゃん。


気持ちが大きく揺さぶられて、なかなか平常心に戻れない日が続いていた。
気持ちと一緒に、体の芯も揺さぶられたのか、微熱がずっと続いたりした。
村上春樹風に言うと、深くて薄暗い森の中だったり、深くて暗い井戸の中だったり、そういう空間で抱え込んだ膝小僧におでこを乗せたまま、息の音が聞こえるぐらいの静けさの中に身を置いて、
悲しいのやら悔しいのやら、恐ろしいのやら苦しいのやら、どう表したらいいのかわからない暗い気持ちから抜けられないまま、どんよりとした重い体を引きずりながら、毎日を過ごしていた。

そういう母親を知ってか知らずか、長男くんが急に、
「なあ、なんか日本の有名なピアニストが、カーネギーで演奏するらしいで」と、ポツリと話してくれた。
「え?誰?」
「名前は知らんけど、目が見えへん人らしい」

もしかして、もしかして、それは辻井伸行さんのことではないだろうか?
モヤがかかってた頭に、いきなりスイッチが入った。

ずっと休止中だったパソコンで一気に調べた。
やっぱり辻井伸行さんだった。
体調を考えると、出かけて行くことはもちろん、最後まで持つかどうか自信が無かったけど、とにかく行こうと決めた。
急いで親友ののりこさんに電話をかけて、一緒に行かないかと誘った。

席は3階の一番前。
もちろん遠く離れているけれど、カーネギーのホールはどこに座ってても音が良いので心配しなかった。
プログラムをもらって席に座り舞台を観ると、あれれ?なんでピアノが無いんだろう…。



フェイスブックのタイムラインに、この舞台の写真を撮って載っけたら、幸雄さんに「あれ?ピアノは?」って早速聞かれたし…。
まさか、辻井さんだけの特別仕様で、ピアノと一緒に舞台に出てくるんだろうか…などと、後から考えたらすごくアホなことを想像しながらプログラムを開いた。

あれ?1曲目は室内管弦楽団だけで演奏するみたいだ。
しかも今夜の演奏会は、どうやらこのオルフェウス室内管弦楽団が主体っぽい。
カーネギーホールのウェブサイトには、辻井さんだけの写真がデカデカと載っていたので、てっきり彼のソロ演奏の中にピアノコンチェルトが混じっているのだろうと思い込んでいた。
だからちょっとがっかりもして、けれども初めて聴く室内管弦楽団の演奏にも興味があった。

曲は、ARVO PARTのFratres。
聴いたことがないオーケストラによる聴いたことがない曲。
Arvo Pärt - Fratres


始まりから1分半ぐらいのところからのピアニッシモに、心の根っこを温められたような気がした。
そして涙があふれてきた。

この室内管弦楽団には指揮者がいない。

『1972年に、チェリストのジュリアン・ファイファーが中心となって、ニューヨークで結成された。
彼らの最大の特徴は、各セクション内の配置を曲ごとに換えて、リーダーシップ的な役割を順番に分担し、指揮者が行なう解釈上の決定を合議制で行なっている。
その結果、一人ひとりの力量は高いレベルで均一がとれ、演奏は高度に緻密でありながら自発性に富む』

https://tower.jp/artist/1338917/オルフェウス室内管弦楽団より

室内オーケストラに革命をもたらした、1972年にニューヨークで結成されたオルフェウス室内管弦楽団。
そのオーケストラと一緒に、辻井さんは練習を重ねた。

Orpheus 18-19: Nobuyuki Tsujii at Carnegie Hall


やっとピアノが舞台に運ばれてきた。


辻井さんが演奏したのは、ショパンのピアノコンチェルトの2番へ短調。
写真撮影は厳しく禁止されているのだけど、なんと10席離れたところに座っていたのりこさんが撮ってくれていた!?









辻井さんは、テレビ画面の中と同じように体を揺らし、オーケストラが織り込む音の色彩を感じながら、彼の音楽を全身で演奏していた。
月並みの言葉しか出てこなくて歯がゆいけれど、本当に素晴らしかった。
そしてやっぱり涙が出た。

コンチェルトが終わり、3度目のカーテンコールの後、突然椅子に座ったと思ったら、いきなりジャズ風の曲を演奏し始めた。
それはもう超絶技巧の演奏で、目を丸くして聴いてると、勢いよく弾き終わった彼がまた、客席の方にお辞儀をして、それを見ながら拍手をしていると、楽しくなって笑った。
でも、なんで今頃アンコール曲を弾くんだろう…。
そして再びプログラムを確認する。
二部はオルフェウス室内管弦楽団のみで演奏する、チャイコフスキーのチェンバー・シンフォニー第1番なのだった。

休憩時間にこんなものを見つけた。大量の咳止めののど飴。ご自由にどうぞ!


辻井さんの演奏を聴きに来たつもりが、聞かず知らずの室内管弦楽団が主だったものだったのだけど、もういっぺんにファンになってしまった。
心をわしづかみされた、という表現が一番合うと思う。







微熱とコントロール不可能な発汗が治ったわけではなかったけれど、心がとても慰められた。
久しぶりに会ったのりこさんとの時間も、わたしに元気をくれた。

音楽と友だち、やっぱりいいもんだなあ。
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「来年の参議院選挙は山本太郎さんに投票します!」 「山本太郎を絶対落とすな!」

2018年10月09日 | 日本とわたし

山本太郎ポスターに協力くださる方はこちら→http://www.taro-yamamoto.jp/daily-activities/8241



上のチラシをもう少しおっきく。





「来年の参議院選挙は山本太郎さんに投票します!」

「山本太郎を絶対落とすな!」


そんな言葉がツイッターにたくさん見かけられるようになりました。
でもまだまだ厳しい状況だと聞いています。

投票日まで、何度でも、わたしも応援したいと思います。



補足:
この三つをやったフランスやフィンランドなどの国は、出生率が回復、上昇していくというようなことが見られた。
菅官房長官に聞いたら、「自助自立」、自分の足で立てって。
自分の足で立てって言ってる人間が、どうして税金から金もらってんだっていう話なんですよ。
あまりにも有り得ない。
この三つ、やるべきだと思いません?



補足:
個人消費が7.7兆円落ち込んだ。
あのリーマン・ショックよりも個人消費が落ち込んだ(6.4兆円)のが、消費税3%の増税だった。
変えられる、やめられる、それが選挙なんだということ。

消費税ではなく、まず違うところから取ることによって、世の中のお金を集めていく、引き締めていくということをやっていく。
当然じゃないか。
税金は無いところからは取れない。
そこそこ持っている人たち、申し訳ないと。でも、いい思いしてるでしょ?
当たり前です、これが支え合いの社会ですから。


******* ******* ******* *******

この記事は今から半年以上も前のものですが、ずっと隠されたままでいる『安倍政権における機密費』についての記事で、ぜひこの件も知っていただきたいと思い、転載させていただきます。

安倍政権の機密費が凄い… 安倍政権5年の機密費、領収書なし56億円 → 識者「異常だ」「根本的見直しを」
【しんぶん赤旗】2018年3月30日
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-30/2018033015_01_1.html

機密費 領収書なし56億円 安倍政権の5年

識者「異常だ」「根本的見直しを」

第2次安倍政権が発足してから、5年間に支出した内閣官房機密費(報償費)約62億円のうち、
領収書がいらない「政策推進費」が、全体の91%、56億円になる
ことが29日、本紙が情報公開で入手した資料で判明しました。
毎月平均9千万円超の公金が、領収書すらないまま支出されている異常な実態が、浮き彫りとなっています。

(矢野昌弘)

本紙が入手したのは、2012年12月の第2次安倍内閣から昨年末までの、官房機密費の支出に関する3種類の文書です。

これによると、菅義偉官房長官が出納責任者となっている官房機密費は、毎年約12億円が支出されています



3種類の使い方

官房機密費の使い方には3類型ありますが、菅長官は“つかみ金”の要素がもっとも強い「政策推進費」を、5年で56億4460万円、月平均9250万円を支出していました。

その他二つの「活動関係費」と「調査情報対策費」の支出では、領収書が必要で、出納事務に内閣総務官らがたずさわります。
二つの支出5年分を合わせても、5億5400万円ほど。
「政策推進費」の6カ月分です。

一方、「政策推進費」は、菅長官自身が管理します。
しかも領収書が不要となっています。

税理士の浦野広明さんは、
一般社会には通じない異常な使われ方だ。
会社で使途が明かせない場合には、法人税に加えて、支払金額の40%を『使途秘匿金課税』としてとられている。
官房機密費だけがフリーパスになっている現状はおかしい」と指摘します。


情報公開で入手した2017年3月の支出関連文書。
この月に、「政策推進費」1億5290万円を使っていたことがわかります。


必要な支出か?

裁判で、官房機密費の「政策推進費」を開示させた原告と弁護団は今月、
「このような闇ガネの『政策推進費』の管理実態を改めないのであれば、ただちに廃止すべき」などとする、根本的見直し要求書を菅長官に送っています。

「政策推進費」の毎月の支出額をみると、いくつかの法則がありました。
毎年3月になると、翌月への繰り越しに1000万円ほどを残して、月平均の1・5倍になる1億4000万円ほどを「政策推進費」にあてることを毎年繰り返していました
また、「政策推進費」は、毎月8400万円台か9100万円ほどのどちらかになるケースが大半を占めています。

こうした使い方について、機密費情報公開訴訟弁護団の谷真介弁護士は、
定期的に支出した形にして、何かにつかっているのか、官房長官のポケットに入っているのかわからない。
何か必要に迫られて支出しているとは思えない
」と指摘します。


官房機密費と情報公開 

その支出は長く秘密のベールに覆われ、会計検査院に対しても、領収書を提出することはなく、支払い相手を明かさなくてもよいとなっています。
大阪の市民団体「政治資金オンブズマン」が2007年に、不開示決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴。
今年1月に、最高裁が、「政策推進費」に関する一部開示を命じました。
判決を受け、今月19日に、官房機密費に関する支出が初めて開示されました。


******* ******* ******* *******

安倍政権だけを悪く言うつもりはありません。
他の政権時でも、大なり小なり隠し事や誤魔化しはあったでしょう。
けれども、ここまで酷いものではなかったと思います。

国民にとって切実に関係している賃金の上昇についても、発表された統計に細工をしたり、


生活に直接関わってくる貿易交渉においても、言葉を巧みにすり替えてだましたり、


もう本当におかしいのです。
政治が政治ではなくなってきているのです。

ここまでおかしくなってしまっているからこそ、それを正せる政治家を一人でも多く、国会に残す、あるいは送り込むことが本当に必要だと思います。

「来年の参議院選挙は山本太郎さんに投票します!」

「山本太郎を絶対落とすな!」
コメント (2)
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