ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

労働力を求めたつもりが、やって来たのは人間だった…

2018年11月09日 | 日本とわたし
「労働力を求めたつもりが、やって来たのは人間だった」

この言葉を今朝、どこかで耳にして、とても印象に残っていました。
ちょうど、外国人技能実習生の問題について記事を書こうとしていたので、心に留まったのだと思います。

この言葉が誰のものであるか、どういったことが背景になっていたのか、それを友人のsarahさんが教えてくださったので、ここに転載させていただきます。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1473241834

この言葉は、スイスの作家マックス・フリッシュさんが、日記に書いたものだそうです。

http://www.sncweb.ch/dossiers/manani_de.htm

長所・短所、感情と夢を持つ人間は、これまでどおり、事実の背後に身を隠すものである。
マックス・フリッシュは、彼の日記のひとつにこう書いた。

スイスの経済は労働力を呼び寄せたのだったが、「人間がやって来た」と。

その言わんとするところは、イタリア・スペイン・ギリシャの「外国人労働者たち」が、工場で仕事を見つけたなら、それは雇用者の目的に適合したことだった。
しかし、移民たちは同時に、自分の文化とアイデンティティーを、(自国に)置いて来ないで、持ち込んだ。
働いている外国人たちは、スイスの環境の中で「目立つ」ようになり、その独自性で、周りに不快な印象を与えたのだった。

フリッシュの日記から50年、外国人の労働者人口、並びに居住者人口の状況は同様であるが、しかし異なってもいる。
今日では、スイスでパンと仕事を求めているのは、イタリア人と並んで、おもに旧ユーゴスラビア人、及びトルコ人である。

「外国人労働者たち」の出身地は、したがって隣国からやや東方ないし、南東にシフトした。
依然として、これにたいして、外国人たちは自分の文化やアイデンティティーに忠実に生活し、意見を述べている。
ちょうど1950年代のように、故国の政策はしばしば、(男女の)移民たちをその根から切り離している。
根っこが無いと、長期間にわたって木は繁栄しない。


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低賃金で過酷な労働を強いられる『外国人技能実習生』。
実習生の失踪は、年間7000人を超えています。

そんな実情をひた隠し、『入管法改正』などというものを成立させようとしている安倍政権。
技能実習生を食い物にする悪徳ブローカー、悪徳業者、悪徳企業を調べ上げ、まずそれらを一掃すること。
受け入れを担当する管理団体の仕切り直しも必要です。

ベトナム実習生12万人に対し、厚労省にベトナム語が話せる相談員はたったの一人?!
ベトナム以外の国から来ている人たちに対する態勢も、これを見る限り悲惨なものだと予想できます。
外国から人を受け入れるということは、その人のアイデンティティーや文化も受け入れるということです。
そういう態度は、受け入れてみて、何度も失敗をし、試行錯誤を重ねていっていくことがとても必要です。
そのためにはもっと丁寧に、時間をかけて、日本は練習していかなければならないと思います。




まず現実をちゃんと認め、検証し、精査し、時間をかけて話し合う。
そして受け入れ先の状況を整え、問題のある会社を一掃する。
そういう作業をすることなしに、臨時国会で通してしまうなど、言語道断です。



「いびつな政策の犠牲者」ベトナム人実習生らの相次ぐ死
【朝日新聞】2018年10月14日
https://www.asahi.com/articles/ASLBF53B0LBFUTIL00J.html

引用:

東京都港区にある寺院「日新窟」。
棚の上に、ベトナム語で書かれた真新しい位牌がぎっしりと並ぶ。
2012年から今年7月末分までのもので81柱。
この寺の尼僧ティック・タム・チーさん(40)によると、その多くが20、30代の技能実習生や留学生のものだ。
今年7月には、4人の若者が死亡。
3人が実習生、1人は留学生で、突然死や自殺などだった。


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昨夜、夕飯の支度をしながら、『予告犯』(邦画)を観ました。
予備知識などなく、ただユーチューブで無料で観られる映画だったからだったんですが、派遣社員、契約社員、金繰りのための内臓売買、日雇い労働者の過酷な現場、そしてネット社会の歪みなど、
わたしたちが直面している問題がたくさん盛り込まれていて、いろいろと考えさせられた内容でした。

上の記事に載せられている写真には、多くのベトナム人の若者の位牌が並べられていました。
その写真を見て、これは見過ごしていてはいけない問題だと強く思いました。





福島県郡山市の一軒家で、これだけの数の技能実習生らが、集団生活を送っています。


そして、3年前に技能実習生として来日し、実習先から逃走した、ベトナム人のカインさん(24)の話によると、


















契約書には、除染の文字はどこにもありません。






技能実習生として来日した彼らは、日本で技能を学び、母国の発展に生かそうという志を持っている人たちを、こんなふうに騙すなんて…。




例によって例のごとく、パンフレットは立派ですが、こんなのは政策でもなんでもなく詐欺です。

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外国人技能実習生が自ら語る日本での不当な労働実態



https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000140360.html


https://www.asahi.com/articles/ASLC855KKLC8ULFA02J.html
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米国『犠牲者の母の怒り「祈りも思想もいらない!銃規制を実施しろ!」』事情

2018年11月09日 | 米国○○事情
先日はペンシルバニアで、昨日はカリフォルニアで、大勢の人たちの命が銃により、一瞬にして奪われました。

オンラインゲームが行われていたショッピングセンターの会場で、高校の教室で、コンサート会場で、小学校の教室で、教会で、郵便局で、レストランで、そして職場で、
銃を手にした人間に出くわしてしまった、そして逃げるチャンスがなかった人たちの恐怖と無念を思うと、胸がぎゅっと痛くなります。

いつまで経っても平行線?
ものを言えなくなった犠牲者に代わり、遺された家族や友人がいくら抗議しても、けっきょく本筋は何も変わらないこの国の銃器問題。

「銃が恐ろしいなら、あなたも銃を持って立ち向かえるようにすればいい」
「銃が悪いのではない。人間が悪いのだ」


そんな屁理屈はもういらない。
そして誰からの祈りもいらない。
銃規制。
それを実行しろ!


スーザンさんの息子さんは昨年の10月、ネバダ州のラスベガスで行われた、カントリー音楽祭のフェスティバル会場に居ました。
400メートルも離れたホテルの32階から、自動小銃で銃撃した犯人によって、58人もの聴衆が殺されたのですが、息子さんはその日、家に戻ることができました。
でも、昨日は戻ってこられなかった。
再び銃を手にした人間が襲ってくるという現場に遭遇し、命を奪われてしまったからです。



神さまにお願いする。
私のところに、祈りを口にする人たちを寄こさないでくれ!

私はただ銃規制を実行して欲しいだけ。
銃はもういらない!
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