わたしが10年前から所属しているACMA(Amateur Classical Musicians Association) in Manhattan。
たった数人から始まったこの協会は、今では2000人以上の所属メンバーを抱えている。
会費はタダ。
会の名前にクラシカルと書いてあるが、ジャンルは問わず、音楽が好きな人なら誰でも入ることができる。
弾きたい曲がある人は申し出ると、定期的に開いているコンサートの場で披露することができる。
とてもシンプルなので、マンハッタン近辺に暮らす、プロにはなれなかったけどずっと演奏し続けている人や、そこまでには至っていないけど、演奏するのが大好きな人がワラワラと集まってきた。
はじめのうちは音楽学校のちょっと広めの教室を使っていて、それこそいろんなレベルの人たちがいたから、演奏前に演奏者のコメントを、演奏後には聴衆からのコメントを出し合ったりして、プチ公開レッスンみたいな雰囲気だったけど、
そのうちどんどん人が増えてきて、初心者の人たちにとっては演奏しづらい環境になり、カーネギーホールでの定例演奏会を行うようになってからは、その傾向がさらに進んでしまった。
わたしを含む7人の役員は、どんなレベルの人にも演奏できる環境を作ろうと、あれこれ試行錯誤を繰り返してきた。
ワークショップ、公開レッスン、レベル別コンサートなどなど。
まだまだ始まったばかりなので、軌道に乗せるまでには時間がかかるだろうけれど、大勢が集まる物事の成熟には、失敗しては学び、また次のステップに果敢に挑戦するという作業が必要だから、気長に取り組んでいくしかない。
昨日のコンサートも初めての試みで、いつもの10分以内という演奏時間の制限を取っ払って、30分前後なら好きなだけ好きなものを弾いていいよ、というもの。
わたしなんて10分の演奏でも充分すぎるので、この企画に挑戦する気など全くないけれど、持ち曲がたくさんある人たちにとっては嬉しい企画だと思う。
場所はマンハッタンのミドルタウンにあるミュージックスタジオの12階。
ヤマハのグランドピアノが置いてある。
準備開始。
10月からエグゼクティヴディレクターに任命されたニールが、司会を担当する。
我々の演奏会の録画を、ボランティアで担当してくださるご夫妻。
バッハのインヴェンション全曲(15曲)を演奏したマヤ。
急病のため欠席した歌手の代わりに、ピンチヒッターを引き受けてくれた2人の女性とニール。
急に頼まれたにもかかわらず、ショパンやラフマニノフやシューベルトの大曲を弾いた彼女たち、そして二つのバッハのプレリュードとフーガを弾いたニールから、ついつい怠け癖が出てくる自分に、いいゲンコツをもらった気がした。
クイズ・ベートーヴェンは自分の先生の名前を言わなかったのはなぜでしょう?
こたえ・彼は隠してたから(hidden)ハイデン→ハイドン(ベートーヴェンの先生はハイドンなのでした)
というダジャレで聴衆を笑わせるニール。
トリはジャーンのベートーヴェンが最後に作ったソナタ。18歳のときからずっと好きで弾いているという。
彼はとても高い位置で座るのが好きで、いつもは専用のクッションを持参するのだけど、今回はジャケットをたたんで敷いていた。
会場の暖房が効き過ぎていたり、天井裏か壁の内側に通っている配管から、カンッカンッとかなり大きな音が聞こえてきたり、まあこれは冬の風物詩なので仕方がないのだけど、ハプニングが何回か起こった。
演奏者たちはそれぞれ、演奏前は緊張したり心配したりしていたけれど、弾きたいだけ弾いた満足感が得られて嬉しそうだった。
きっと僕もわたしもと、演奏候補者が続出するような予感がする。
楽器持参で集まって、そこで適当にグループを作り、そこで適当に曲を選んで弾いちゃう、という企画もやりたい。
楽器じゃなくて声でもいいし。
音楽の自由さって無限に近い。
だからいつまでたっても学び足りない。
そこがすごくワクワクするところ。
たった数人から始まったこの協会は、今では2000人以上の所属メンバーを抱えている。
会費はタダ。
会の名前にクラシカルと書いてあるが、ジャンルは問わず、音楽が好きな人なら誰でも入ることができる。
弾きたい曲がある人は申し出ると、定期的に開いているコンサートの場で披露することができる。
とてもシンプルなので、マンハッタン近辺に暮らす、プロにはなれなかったけどずっと演奏し続けている人や、そこまでには至っていないけど、演奏するのが大好きな人がワラワラと集まってきた。
はじめのうちは音楽学校のちょっと広めの教室を使っていて、それこそいろんなレベルの人たちがいたから、演奏前に演奏者のコメントを、演奏後には聴衆からのコメントを出し合ったりして、プチ公開レッスンみたいな雰囲気だったけど、
そのうちどんどん人が増えてきて、初心者の人たちにとっては演奏しづらい環境になり、カーネギーホールでの定例演奏会を行うようになってからは、その傾向がさらに進んでしまった。
わたしを含む7人の役員は、どんなレベルの人にも演奏できる環境を作ろうと、あれこれ試行錯誤を繰り返してきた。
ワークショップ、公開レッスン、レベル別コンサートなどなど。
まだまだ始まったばかりなので、軌道に乗せるまでには時間がかかるだろうけれど、大勢が集まる物事の成熟には、失敗しては学び、また次のステップに果敢に挑戦するという作業が必要だから、気長に取り組んでいくしかない。
昨日のコンサートも初めての試みで、いつもの10分以内という演奏時間の制限を取っ払って、30分前後なら好きなだけ好きなものを弾いていいよ、というもの。
わたしなんて10分の演奏でも充分すぎるので、この企画に挑戦する気など全くないけれど、持ち曲がたくさんある人たちにとっては嬉しい企画だと思う。
場所はマンハッタンのミドルタウンにあるミュージックスタジオの12階。
ヤマハのグランドピアノが置いてある。
準備開始。
10月からエグゼクティヴディレクターに任命されたニールが、司会を担当する。
我々の演奏会の録画を、ボランティアで担当してくださるご夫妻。
バッハのインヴェンション全曲(15曲)を演奏したマヤ。
急病のため欠席した歌手の代わりに、ピンチヒッターを引き受けてくれた2人の女性とニール。
急に頼まれたにもかかわらず、ショパンやラフマニノフやシューベルトの大曲を弾いた彼女たち、そして二つのバッハのプレリュードとフーガを弾いたニールから、ついつい怠け癖が出てくる自分に、いいゲンコツをもらった気がした。
クイズ・ベートーヴェンは自分の先生の名前を言わなかったのはなぜでしょう?
こたえ・彼は隠してたから(hidden)ハイデン→ハイドン(ベートーヴェンの先生はハイドンなのでした)
というダジャレで聴衆を笑わせるニール。
トリはジャーンのベートーヴェンが最後に作ったソナタ。18歳のときからずっと好きで弾いているという。
彼はとても高い位置で座るのが好きで、いつもは専用のクッションを持参するのだけど、今回はジャケットをたたんで敷いていた。
会場の暖房が効き過ぎていたり、天井裏か壁の内側に通っている配管から、カンッカンッとかなり大きな音が聞こえてきたり、まあこれは冬の風物詩なので仕方がないのだけど、ハプニングが何回か起こった。
演奏者たちはそれぞれ、演奏前は緊張したり心配したりしていたけれど、弾きたいだけ弾いた満足感が得られて嬉しそうだった。
きっと僕もわたしもと、演奏候補者が続出するような予感がする。
楽器持参で集まって、そこで適当にグループを作り、そこで適当に曲を選んで弾いちゃう、という企画もやりたい。
楽器じゃなくて声でもいいし。
音楽の自由さって無限に近い。
だからいつまでたっても学び足りない。
そこがすごくワクワクするところ。