ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

猫とYMCAと野菜とけん玉と

2023年08月06日 | 日本とわたし
猫はどうしてヨガマットと洗いたての洗濯物の上に鎮座ましますのであろう。
ただの嫌がらせなのか?
それとも愛なのか?

体重がじわじわと増え始めて早や3年、今年に入ってから最高値を更新し続けている。
それでなくても小太りだったのに、今や本格的な太りっぷりである。
若い頃から、とんでもなく辛い別れがあっても、余命を宣告されても、借金取りのヤクザに追われてても、仕事場でたっぷり嫌がらせを受けても、田舎の婦人会の新人イジメに遭っても、とてつもなく暑い日が続いても、食欲が失せたという経験がない。
難産で死にかけて点滴を7本打たれてベッドに横たわっていた時と、急性の肝炎にかかって立ち上がれなくなった時と、激しい下痢に見舞われた時以外は、どんな状況においても腹が減り、普通の食事を摂ることができるので、今までの長い人生の中で何かが原因で痩せたという経験がない。
まあこんなものかと放っておいたら、裸で鏡の前に立つと、思わず目を逸らしてしまうほどにだらしない姿に成り果てていた。
わたしの足は全身の3分の1の長さしかなく、その上ここまで太ったらブサイク極まりない。
さすがにこれはあかんやろと思い、コロナ禍以降、ずっと休んだままにしていたYMCA通いを再開することにした。


このビルディングの前を通り過ぎるたび、いつかは戻らなきゃなあと思いつつ、なかなか決心がつかなかったのだけど、いざ建物の中に入ってみると、びっくりするほど様変わりしていた。
まず、メインの出入り口だった(写真の)向かって右側のドアが閉鎖されていて、中を覗くと受付カウンターが撤去され、運動器具が設置されていた。
その空間はYMCAのスタッフとメンバーの交流の場だったので、それが無くなっていることはショックだった。
出入り口は地下の小さなドアだけに限られていて、メンバーは小振りのカウンターで受付を済ませ、そこからそれぞれの目的場所に移動する。
2020年の冬、コロナ禍で社会が閉鎖されてしまった時から少なくとも2年間、ここは無人化してしまったのだから、いろんなものを縮小しなければならなかったのだろう。
そしてエクササイズの内容も、それに関わる講師たちも、この3年半の間に生き残るための試行錯誤をしながら、変えられていったのだろう。
わたしが以前、15年近く受けていたクラスは全て姿を消していて、その代わりにシニアの人たちのためのクラスが増えていた。
休んでいる間にシニアになっていたわたしは、月々のメンバー会費が68ドルから44ドルに下がっていて、そのことに興奮して手続きを取ったのだけど、それらは全てインターネット作業で、クラスのスケジュール表もやはり各々が1週間ごとにインターネットで調べて把握するようになっていた。
人の手から手に渡される紙のスケジュール表はもう廃止されたのだそうな。

興奮するとやり過ぎて痛い目に遭うというのが通常パターンなので、今回こそは賢くやろうと思い、まずはシニア用の水中エクササイズのクラスに通うことにした。
15年も通っていたのにプールには全く行かなかったので、何もかもが初体験。
ロッカールームに入り、着替え部屋とシャワー室とサウナを覗きに行き、プールサイドからクラスの様子を見学した。
なんだかすごく楽しそうである。
みんなニコニコしながらインストラクターの指示に従っている。
これぐらいなら楽勝かも。
泳ぐわけではないので、ゴーグルもキャップも要らない。
ということで、水着とタオルとプールサイド用のサンダルをカバンに詰めて、朝8時からのクラスに参加した。
そのクラスは小さい方のプールで行われていて、男性は2人、ほとんどがわたしと同世代の女性だ。
水中運動用のダンベルやチューブを使って、ずっと体を動かし続けるのだけど、ものの15分も経った頃には、わたしの息は完全に上がってしまっていた。
ニコニコどころの話ではない。
水の揺れにつられて体がヨロヨロする。水の抵抗に負けて足が前に進まない。
そんなわたしを置いてきぼりにしてさっさと進んでいくみんなの背中を見ながら、小学校時代の徒競走の自分を思い出していた。
なかなかに情けなく、なかなかに悔しく、なかなかに可笑しい時間であったのだけど、そんなわたしに手を差し伸べてくれる人が少なからず居て、それはそれでなかなかに嬉しい気持ちにもなった。
水から出ると、途端に重力が戻ってきて、うわっ、こんなに重かったのかと自覚させられた。
いきなりいっぱいやってしまうと長続きしないので、ぼちぼちと通うことにする。
でもやっぱりプールに入ると泳ぎたくなったので、耳全体にすっぽり被せることができるキャップを買って、ちょびちょびと泳いでみようかとも思っている。
泳ぎをやめたのは耳の中がよろしくない状態だからで、耳に水が入らないようにさえできたら少しずつ体を慣らしていきたい。

さて、うちの野菜さんたちは、ランタンフライに毎日襲われている気の毒な胡瓜を除いて、順調に育ってくれている。
今年の茗荷は小ぶりなので、酢漬けにしていただくことにした。
千切りにして冷凍した茗荷は一昨年の分がまだ残っていて、昨年のをまだ食べていない。


ランタンフライの襲撃にも負けず、毎日1本から2本の胡瓜を収穫しているのだけど、さすがにポリポリにも飽きてきたので、こちらもピクルスに。

切ると真ん中の部分がほんのりと緑色で美しい。

いつも収穫が遅れて美味しくいただけなかったオクラも、今年はずいぶんと楽しませてもらっている。

枝豆は採るのが随分遅れて色が悪くなったのもあるけれど、毎年の如く甘くてコクがあってとても美味しかった。

おまけ写真
近所の大型ドラッグストアの棚にこんなものが?!

その名もKENDAMA、けん玉そのものである。
夫と二人でこのけん玉くんを、首を傾げてしばらく見ていた。