ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

生と死

2015年06月06日 | ひとりごと
雨が降り続いた。
空から一直線にぶっとい筋を立てて落ちてくるゲリラ雨。
掠れた点線を物静かに作る霧雨。
いろんな雨が降った。

そして、気温は一向に上がらず、とうとうヒーターのオイルバーナーのスイッチを点けた。
6月だというのに…。

おかげで、庭の草花に水やりをする手間が省けたけれど、それにしても寒い…。

そんな雨降りが一休み。
お日様まで顔を出した!
おぉ~なんて久しぶりなんだろう!

うちの庭は、背の低い雑草がびっしり生えている。
白詰草を見ると、いつもレンゲ畑を思い出す。
レンゲは生えてこないのかなあ…。


白詰草には、ハチやチョウチョやガがいつも遊びにきている。
あんまり久しぶりに晴れたので、みんな大興奮して、ちっともジッとしてくれない。
と、しっかりと言い訳してから、ピンボケ写真集。









庭続きのカーラの家とうちの敷地にまたがって生えている『ゲタの木』の赤ちゃんがまた、ニョキニョキ大きくなってきた。


シカの大好物ハニーサックルが満開。




ヘビイチゴさんも大にぎわい。



家の前では、ちびっこ桃の木になんと、実がたくさん生っていた?!


桃栗三年柿八年、まさにその通りの3年目の初夏に、実をいっぱいつけてくれたのだけど、膝ぐらいの背の高さしかないのに、いったいどうしたら良いのだろうか…。


年々でっかくなるブラックベリーにも、どんどん実が生りだした。


ほんでもってイチヂクさんも、やっと根付いてくれたようで、葉っぱに元気が戻ってきた。



そんな命あふれる緑を撮りながら喜んでいたのに…。


夕方から、畑の様子を見に来た歩美ちゃん。
さあ、そろそろ家の中に入ろうかという時に、
「あ、なにこれ?なに?」と、彼女の叫び声が聞こえた。
慌てて畑の方に後戻りして、彼女の指差す方を見ると…一羽の鳥が、目だけパチクリするだけで全く動けないまま、畑の木枠のところでうずくまっている。
ああどうしよう…。
赤ん坊ではなく、けれどもまだ成鳥というわけでもなく、綿の手袋をはめて、小さなダンボール箱にワラを敷き詰め、そこにそっと入れてみた。
お腹が減ってるだろうか…。
ちっちゃなミミズだったら食べられるだろうか…。
おかあさん鳥はどこにいるんだろうか…。

箱の中の鳥に、掘り出したミミズを、木の枝をお箸がわりにして与えたが、くちばしは固く閉ざされたまま。
一瞬だったけれど、きっと親鳥の声が聞こえたのだろう、まるで餌をもらう時のように、くちばしを大きく開いて一所懸命におねだりをした。
とりあえず、野生動物に悪さをされないよう、玄関ポーチの垣根のてっぺんにそぉっと箱を置いて、対策を練ることにした。

次男くんが撮った写真。


核ゲーの彼は、大勢のフォロワーさんたちにこの写真を見せて、鳥の種類と餌の情報を求めた。
すると、みるみるうちにいろんな人たちからのありがたい返事が送られてきた。
マネシツグミだと思われる。
餌は昆虫。
ううむ…雨続きで、昆虫がほとんどどこかに隠れてしまっている。

すると、動物保護団体の方からの連絡が入り、こういう場合は、元の場所(つまり、我々が発見した場所)に戻してやるしかない、と言われた。

そ、それはできない。
だって、うちの裏庭ときたら、野生動物の憩いの場で、雨が上がった今、みんなやれやれ、やっと止んだかと、ゾロゾロと姿を現わす可能性が大きい。
生きているけど動けない鳥→格好の餌である。

もちろん、我々人間なんて、瀕死の鳥からしてみたら、そんな野生動物よりもっと恐ろしい怪物なのかもしれない。
そんなのが、変な声を出して寄ってきて、おまけになんだかわからないもので体を掴まれたりした日にゃ~、そのショックで死んでしまうかもしれない。
でも、どうしても置いていくことができなかった。

時間が過ぎるに従って、どんどんと弱っていった。
見つけた頃にはもたげられていた頭がしゅんとして、羽根全体が小さくまとまり始めた。
ああ、これは助からないな。
そんな思いがふと心の中をよぎった時、いきなり両方の羽根を広げて、バタバタとはためかせた。
飛べるなら飛べ!
そう思って応援したけど、羽根は虚しく空を切るだけで、体は全く浮かず、地面を滑るように横に動くことしかできなかった。

ワラの中に血を見つけた。
外傷が全く見当たらないので、多分内臓がやられたのだ。
鳥は急に、それはそれは苦しそうに、そして悲しそうに、大きな声で鳴いた。
それは10分だったか20分だったか。
歩美ちゃんとわたしはただただ、「助けられなくてごめんね、苦しいね、辛いね」と声かけしながら見守った。
本当はきっと、やってはならないことだっただろうけれど、鳥の頭や背を優しく撫でた。
余計に怖い思いをさせたね。
ごめんね。

今朝、ショーティが眠っているすぐ近くに埋めた。
バードキラーの異名を持つ彼女の横では、安らかに眠れないかもしれないけれど…。
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自民党青年部による改憲を呼びかける街宣が、全国100カ所で行われます。反対を訴える絶好のチャンス!

2015年06月04日 | 日本とわたし
みなさん、
自民党青年部が、
6月5日の沖縄県を筆頭に、
全国100カ所で、
一斉に、
『新憲法制定・全国一斉街頭行動』として、憲法改定を呼びかける街宣を始めます。

大阪府と埼玉県はその翌日の6日、
そしてその翌日の7日は一番多く、↓以下の表に書かれてある予定で行われます。



halさんが、ご自身のブログ『Goodbye! よらしむべし、知らしむべからず』で、6月3日現在の最新版を載せてくださいました。
↓↓↓
【憲法改悪】いよいよ実力行使、始まります・・・ ~安倍自民が6月7日、全国100カ所で街宣開始
http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2015/06/67100.html

1日版で空欄になっている長野県のスケジュールが確定しています。それ以外は同じです。
長野県 6月7日(日)13:00~13:30 JR長野駅前(旧ホテルサンルート前)

全国で一斉に抗議しようではありませんか!
自民党の憲法改定に反対している人がどれほど多く存在しているかを知らしめる、絶好のチャンスです!



立憲主義を根底から覆す自民党憲法「改悪」の動きが本格化!
6月7日に全国100カ所で街宣開始

2015/06/03

※6月3日の岩上安身氏の連投ツイートより。

2015年6月7日(日)に、自民党が、全国100カ所(※)で一斉に、改憲を呼びかける街宣を行う。
戦争法案の次は、いよいよ憲法の改悪。
狙うのは9条2項改正だけではない。
国民主権のもと、主権者である国民が権力者を制約するのが憲法だが、その立憲主義そのものが根底から覆される。


(※)沖縄県は6月5日(金)、大阪府・埼玉県は6月6日(土)、栃木県は6月10日(水)、青森県は6月13日(土)、広島県・群馬県は6月14日(日)


こちらが6月3日最新版です。


この組織的な動きに対して、全国各地の市民有志が、カウンターに出る動きを見せている
立憲主義と天賦人権説を否定し、国民主権、基本的人権に制約。
そんな自民党の改憲案が通ったら、日本は民主主義国家から脱落する。
後戻りは不能である。


自民党の改憲街宣を中継することは、彼らの主張を垂れ流し、その拡散にひと役買うことではないか、という声もある。
在特会のヘイトスピーチが高揚してきた時と、同じジレンマである。

街頭で起きているありのままの事実を、まずは伝えなくてはならない。
ヘイトスピーチが蔓延し始めた時、多くの既存メディアは避けて通った。
我々はまだ細々とであったが、カウンターの声とともにありのまま、ヘイトスピーチの現状をお伝えした。

今回の自民党による、組織だった改憲街宣をお伝えするのも、同じである。
自民党の主張のありのままを伝える。
同時に、この自民党改憲案に、危機感を覚える人々の声も伝える。

何が起きているのか、よくわかっていない人がおそらくはほとんどである。
大半のメディアは、自民党の改憲案の恐るべき問題点をほとんど指摘せず、素知らぬ顔で通り過ぎるだろう。
そうしている間にも、じわじわと「気分」だけが浸透してゆく。

この街宣は、来年の参院選へと続く。
ここで、自公維新の改憲勢力が3分の2を取れば、憲法改正の発議が可能になる。
解釈改憲ではなく、明文改憲が行われれば、それが日本の立憲主義、民主主義の終わる。
最大限の危機感を持って、我々は中継する。
https://pic.twitter.com/YTukTbKO42

 
自民党改憲案には、「9条改正」だけではない。
国民のあらゆる自由と人権を規制し、
時の政府が謳う「公共の秩序」に反した者は裁かれ、拷問も解禁される、


そんなディストピア小説のような内容が盛り込まれている。

そうした数多の問題点を、岩上安身が、梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに、計12回、のべ40時間にわたって、
一条ずつ読み解いた鼎談シリーズをぜひ、ご覧いただきたい。

◾️大日本帝国への回帰!?~自民党憲法草案を徹底検証・鼎談シリーズ

自民党の憲法改正案についての鼎談 第1弾

自民党の憲法改正案についての鼎談 第2弾

憲法96条の改正は、憲法総改正の第1歩 ~自民党憲法改正案についての鼎談 第3弾

教育の内容を決めるのは国家ではない ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第4弾
 
排外差別デモで問われるべき罪とは? 「被害者は告訴も可能」~自民党改憲案についての鼎談 第5弾
 
「加害者の側が人間じゃなくなる」 梓澤弁護士、改憲草案第36条に怒りと涙の訴え ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第6弾
 
「一見して良い条文に騙されてはいけない」 ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第7弾
 
「少なくとも2000万人を殺戮した日本が、アジアの一員として生きていけるのは、『二度と戦争をしない』という誓いを立てているからだ。これを覆してはいけない」~「自民党の憲法改正案についての鼎談(ていだん)第8弾」
 
「取り消せ!」「謝れ!」「辞めろ!」澤藤弁護士、橋下市長を批判 ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第9弾
 
「人権に対する国際秩序を否定するのが橋下市長」 ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第10弾
 
「民主主義と人権の停止」 自民党改憲案について、澤藤・梓澤両弁護士が危機感を示す ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第11弾
 
自民党の憲法改正案を総括 「現行憲法の精神をすべて覆すもの」 ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第12弾

 
また、この鼎談シリーズを一冊の本にまとめた『前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』も、ぜひご覧いただければと思う。





・書籍『前夜』ご購入の方はこちらから

(以下、まえがきより抜粋)

自民党が、党として「日本国憲法改正草案」を決定し発表したのは、昨年(ニ〇一ニ年・平成ニ十四年)の四月ニ十七日のことだった。
この改憲草案が、米国の軍事的属国化に結びついていることは明らかだった。

そこで、旧知の梓澤和幸弁護士に、私の主宰するIWJの中継配信番組のひとつとして、
自民党改憲草案の徹底的な読み解きをお願いできないか、とご相談したところ、同期の澤藤統一郎弁護士にも加わってもらってやろう、という話になった。
逐条で日本国憲法と対照しつつ、自民党の改憲案を読み進めていった結果、
我々三人の逐条憲法鼎談の番組は、約半年間にわたり、十ニ回を数え、計ニ十五時間におよんだ。

逐条で読み解くことで浮かび上がったのは、自民党改憲案のとんでもなさだけではなく、現行の日本国憲法の条文の凄さ、素晴らしさである

いわゆる護憲派は、「九条」ばかりを讃える。
しかし、「九条」の平和主義と同じか、それ以上に重要な条文がいくつもある
とりわけ重要なのは、基本的人権であり、国民主権にかかわる条文である。
「前文」「第十一条」「第十三条」「第十四条」「第十八条」「第十九条」「第ニ十一条」「第ニ十五条」「第三十六条」「第九十七条」「第九十九条」

私は、憲法の恩恵を受けながら、ろくろく憲法を勉強してこなかった、ありがちな日本国民の一人として、
お二人にご教授いただく生徒役をつとめさせていただいた。
梓澤先生、澤藤先生は、裁判に臨んで、憲法を駆使して闘ってきた闘士である。
憲法を生かした、憲法を実践した、あるいは憲法を生きた、といえる方々である。
得難いご講義を拝聴する機会をいただいた。
この場を借りて、改めて感謝申し上げたい。
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音を楽しむ

2015年06月03日 | 音楽とわたし
四日前のお月さま。


もうとっくの前から、鍼灸師の夫から、ドクターストップがかかっていたのに、それをいい加減に受け取っていました。
今回、手のスペシャリストの外科医から、
「どうしても指を使わなければならないのなら、ピアノかパソコン、そのどちらかのキーだけにする。せめてそれぐらいの制限をしなさい」と、
やんわりとしたドクターストップがかかりました。

いい年して、やりたいことはやりたい、という気性が勝って、自分の体を傷つけてばかり。

なので、ピアノをたくさん弾いた日は、パソコンはお休み。
パソコンのキーをたくさん叩いた日は、ピアノはお休み。
今は、6月11日の合唱コンサートの伴奏が終わるまでは、かなり負担がかかっているので、特に注意しなければなりません。
やれやれ、自己管理のまずさが生んだ痛みだけに、なかなかに情けない思いがいたします。

こういう時は音楽を聴こうではないか!

ここ最近、なんだか週末になるとこの道、セントラルパーク沿いの歩道を歩いている気がするけど、気のせいかな…?


うちの真ん前の、おばけ松にそっくりな、いや、さらにおばけ度が増してる松。


光と葉のバランスがとてもきれいだったけれど、写真に写らなぁ~い!!


今やマンハッタンでいっちゃん背が高いと言われているビル。


今日は、コロンバス・サークルにある『Jass at Lincoln Center』でのコンサート。


時間つぶしに、夫が少し前にひとりでひょっこり入って気に入った、トランプ・ビルディングのバーに行き、
無料のおつまみをお代わりしまくりながら、夫はワインを、わたしはノンアルコールのジンジャーソーダを。


隣に座ったわたしと同い年の女性と話に花が咲き、気がつくと開演10分前?!うきゃ~!!

自腹で行く時は一番安い席(今回は$28)ということで、夫とわたしはバラバラに離れた末席に。


わたしの隣には、来週末に、リンカーンセンターのジャズコースのオーディションを受けると意気込んでいる15歳のドラマー君が座っていて、


一曲一曲を、身を乗り出すようにして聞き入っては、ほんとに嬉しそうに拍手を送っていました。



ALI JACKSONというドラマーがディレクター、ドラムとピアノをベースとスティールドラムとテナーサックスとヴィブラフォンのバンドです。
ピアニストのEMMET COHENは若手の新鋭。夫の患者さんの息子さんなのでした。

携帯で内緒で撮ったのでボケボケですが。


弦楽四重奏も加わって、


みんな持ち場を離れて、パーカッションや打楽器を演奏し始めました。


演奏の素晴らしさはもちろんのこと、みんなが本当に楽しんでいるのがひしひしと伝わってきて、とても良い時間を過ごしました。


ずっとずっとずっとずっと、ゲリラだったり小雨だったりして降り続いていた雨が、やっと止みました。
ああ、もう地面が溶けてしまうのではないかと思うほどに、休みなく降り続いていたのに、

ふっくらとした、頭のてっぺんが真っ赤っかのキツツキさんが、カエデの爺さんの体にコンコンと穴を開け、


庭にはポツンと、この方が…。


なぜだかこの姿勢のまま、雨の中、6時間以上もの間佇んでいました。


なにを話しかけているのかな。
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