【ローズS】クイーンズウォークが豪快に突き抜けV!重賞2勝目でラスト1冠へ堂々名乗り:サンスポZBAT!
第42回ローズステークス(3歳オープン、牝馬、G2、芝2000m)は、川田将雅騎手の2番人気クイーンズウォーク(栗東・中内田充正厩舎)が中団馬群で脚をためると、直線で馬場の真ん中から豪快に突き抜けV。2つ目の重賞タイトルを手にし、ラスト1冠へ堂々と名乗りをあげた。タイムは1分59秒9(稍重)。
1馬身半差の2着には好位追走のチェレスタ(7番人気)、さらにアタマ差遅れた3着に逃げたセキトバイースト(11番人気)が粘り、上位3頭は秋華賞(10月13日、京都、G1、芝2000m)の優先出走権を獲得した。初の牝馬限定戦となった1番人気のレガレイラは最後方から直線で追い込むも5着までだった。
クイーンズウォークは、父キズナ、母ウェイヴェルアベニュー、母の父Harlingtonという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。通算成績は6戦3勝。重賞は今年のクイーンC(G3)に次いで2勝目。中内田充正調教師は2019年ダノンファンタジー、20年リアアメリア、22年アートハウスに次いでローズS4勝目、川田将雅騎手は08年マイネレーツェル、19年ダノンファンタジー、20年リアアメリア、22年アートハウスに次いで5勝目。
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秋華賞トライアル、ローズSを勝ったのは2番人気のクイーンズウォークでした。
道中6~7番手で折り合いに専念し、直線で馬場の真ん中に持ち出されると上り3F33.5秒の脚を繰り出して大逃げのセキトバイースト以下をごぼう抜き。力の違いを見せつける完勝劇で本番に弾みをつけました。
その一方で、単勝1.7倍の断然1番人気に推されたレガレイラは3F33.1秒で豪快に追い込むも5着まで。ゲートを出て最後方に控え、ゆっくりと道中を流して追い出されたのが残り300m地点でしたから、さすがにあれでは届かないでしょう。(あの位置から届く可能性があるのは往年のディープや秋天のイクイノックス…(^^;))
まあ、あくまでここはトライアルで、本番では違いますよ!と言われればそうなのかもしれませんが、レガレイラの強さを信じて単勝を買っていたファン(私は違いますけど(^^ゞ)からすると、正直、オイオイ何じゃそりゃ!!な内容だったかもしれません。
ちなみに4角で前にいた馬が上位を独占する中で、大外を回って最後方から5着まで突っ込んできたレガレイラの脚は確かに異次元でした。何と言いますか、単純な脚の速さ比べなら勝ったクイーンズウォークよりコチラかもしれませんが、競馬はそういう競技ではないので、本番に向けて序列をどう判断するかが難しくなった気もします。
**2024/9/15中京11R ローズステークス(G2/芝2000m)・良**
関西テレビ放送賞ローズステークス【2024年9月15日中京11R】:競馬ラボ
【愛チャンピオンS】エコノミクスが4連勝でG1初制覇 シンエンペラーは3着:サンスポZBAT!
凱旋門賞の前哨戦となるアイリッシュチャンピオンS(G1、芝2000m)が14日、アイルランドのレパーズタウン競馬場で8頭によって争われ、トム・マーカンド騎手とコンビを組んだ英国のエコノミクス(英・Wハガス、牡3)が、4連勝でG1初優勝を果たした。勝ちタイムは2分3秒20(良)。日本から参戦したシンエンペラー(栗・矢作、牡3)は3着に敗れた。連覇を狙ったディープインパクト産駒のオーギュストロダン(愛・Aオブライエン、牡4)は勝ち馬と直線の叩き合いでクビ差で敗れて2着だった。
レースはルクセンブルクが引っ張る流れ。シンエンペラーは好スタートから4、5番手を追走、その後ろにエコノミクス、オーギュストロダンと続く。最後の直線を3番手で迎えたエコノミクスは残り200メートルあたりで先頭に立ち、外からオーギュストロダンが襲いかかるが最後まで抜かせなかった。シンエンペラーは直線で窮屈になるシーンもあり6番手まで下げるシーンもあったが、最後は力強く追い込んで2着から3/4馬身差の3着だった。
◆矢作芳人調教師「予想通りというか厳しいレースでした。暑さで日本で仕上げられなくて、フランスで徐々に体調が上がっていましたが、7、8割の状態の中でよく頑張ってくれました。勝ちに来たので悔しいのは確かですが、次に向けてはいいレースだったかなという部分はあります。次、しっかり勝てるように頑張っていきます」
◆坂井瑠星騎手「厳しいレースでした。勝てなかったのは悔しいですし、今回は一流の素晴らしいメンバーですから。凱旋門賞に向けては、決して悲観する内容じゃないと思います。凱旋門賞に向けて僕自身も成長していきたい」
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今年の皐月賞5着、ダービー3着だった矢作厩舎のシンエンペラーが愛チャンピオンステークスに出走、中団待機から直線でしぶとく脚を伸ばして3着に入りました。
(JRAサイトなどで)レース映像を見て頂くと分かる通り、勝負どころで思うようにギアが上がらず、直線中ほどまでは窮屈になる場面もあり『このままズルズルと後方に沈んでしまうのか?』と思わせたものの、そこから外に持ち出され、坂井騎手の叱咤激励に応えるように巻き返し、上位2頭に迫る勢いを見せたのは印象的なパフォーマンスでした。
その上で、皐月賞、ダービーで足りなかった馬が愛チャンピオンステ-クスで惜しい3着になったわけですが、どうでしょう、やはり3歳58.5kg、4歳以上61kgの斤量差は結構大きいってことですよね。実際、58.5kgの3歳勢が上位を占め、そこに割って入ったのはあのオーギュストロダンだけですから…。
ただ、3歳馬なら何でもイイかというとそんなことはなく、例えばシンエンペラーはNureyev×Danzig×Sadlar’sWells×Nijinskyという血統構成で、日本のG1ではあと僅か足りずとも、いかにも欧州でこそ真価を発揮しそうなタイプなわけです。
まあ、この馬が欧州遠征にいく流れは最初から(本馬の購入時から)矢作先生が仕込んでいた作戦ですが、お金と野望の両面でかなりスケールが大きい挑戦であり、当然ながら誰にでもできることではありません。
果たしてシンエンペラーがこの先(凱旋門賞などで)どんな活躍を見せてくれるのか、矢作厩舎と坂井瑠星騎手を応援する意味でも、さらに注目していきたいと思います!
2024アイリッシュチャンピオンステークス(G1)の結果・JRA
3歳以上,定量 コース:2,000メートル(芝・左)