わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろ(右回転、左回転?)

2009-10-09 17:15:09 | 電動ロクロ入門
「電動ろくろ」については、何度も説明して来ましたが、もう一度取上げたいと思います。

過去の記述と、重複する部分も多いと思いますが、ご了承下さい。

 陶芸は、「電動ろくろ」を使って、作る物と思い込んでいる人さえ居ます。

 (勿論、「ろくろ」が無くても、陶芸は可能ですが・・)

 「ろくろ」には、電動ろくろ以外に、鉄製の「手回しろくろ」、木製の「蹴りろくろ」(蹴ろくろ)等が

  有ります。

 「手回しろくろ」は、主に手捻りの場合に使い、「蹴りろくろは」、特別こだわりを持つ人や、

  (茶道具を作る人など)、或る焼き物産地で、使われていて、一般的ではありません。

 1) 「電動ろくろ」について、 

   電動と言う以上、モーターで回転させる、「ろくろ」で、左右どちらにも、回転可能です。

   「ろくろ」は、電気の無い時代から、存在し使われていました。

   電気の無い時代の「ろくろ」は、自分の手や足を使い、回転させていました。

   即ち、我が国では、腰掛けると言う習慣は、一般的ではなく、座敷に座る様に、足を折って(畳む)

   座ります。(男性は胡坐が多い)

   それ故、足が使えず、手で回転させていました。

   又、大きな作品は、立った状態で、手を使い回転させました。

 ① 日本では、右回転(時計方向回転)が、一般的な理由

   手で回転させる場合、ろくろの作業面(上面、鏡と言う)の、外周に複数(一般に4個)の穴が

   空いていて、そこに右手で持つ棒を差込み、回転させました。

   右手で回転させると、時計回転方向が、自然な動きとなります。

 ② 西洋などの場合は、左回転が一般的です。

   西洋では、腰掛ける習慣があり、足が自由に使えます。その為足で回転し、手は造る事に、

   専念させました。

   足を使う場合は、「蹴りろくろ」と成ります。ろくろの下部に、蹴る為の円盤があり、

   右足で蹴る事に成ります。すると回転は、左回転と成ります。

   (勿論、左足で蹴ったり、右足を引いて使う場合には、右回転に成ります)

 ③ 以上の事情は、左右の回転が可能な電動の今でも、伝統が、引き継がれています。

   あくまでも、習慣ですので、良し悪しはありませんし、右利き、左利きとは、関係ありません。

   そして、必ずしも両方の回転を、憶える必要も有りません。

   (熟練した人は、逆回転で、土の撚れを、修正する場合もあります。)

   但し、最初に、「ろくろ」を指導してもらった先生で、決まって仕舞うのが普通です。

 ④ 回転が逆の場合では、左右の手の使い方が、逆に成ります。

   詳細については、次回以降に、述べます。

 「ろくろ」の回転方向 右回転 左回転
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする